GNドライヴとは、機動戦士ガンダム00に登場する、動力や機体制御に用いられる主要機関のことである。
TVシリーズ開始当初は1種類のみだったが、のちに亜種(擬似太陽炉)や複数のドライヴを使うシステム(ツインドライヴ)など、種類やバリエーションが増えていった。
本項目においては以下のものについて記述する。
なおネーミングは「GUNDAM NUCLEUS DRIVE」(ガンダムの中核のドライヴ)の略。そしてGNドライヴから出るからGN粒子である。冗談のようだが「00P」で示された公式設定である。
GNドライヴ(オリジナル)
イオリア・シュヘンベルグが開発した、これまでのMSの動力の概念を覆す新型の動力炉。重粒子を崩壊させることによってエネルギーを得るため半永久的に稼動させることが可能で、生み出される特殊粒子「GN粒子」は、推進力のほか機体制御、装甲の防御力増加、火器への利用、周囲の電波妨害など幅広い用途に用いられる。
高重力下で長い年月をかけて造られており、作中では木星で5基製造された。三大勢力と国連軍側においての名称は、提供された際に伝えられている「GNドライヴ」で通っているが、CBのように精通した者の間では「太陽炉」とも呼ばれている。1stシーズンでは4基の太陽炉をソレスタルビーイング(CB)が運用する4機のガンダムが使用。残りの1基はCBのサポート組織「フェレシュテ」へと供与され、第2世代ガンダムの動力として運用された。
しかし、2ndシーズンの最終決戦において、セラフィムガンダム、Oガンダム、ガンダムエクシアリペア2のドライヴが破壊されたため、オリジナルのGNドライヴで現存しているものは2基である(※第2期終了後のダブルオーは、失われたGNドライヴの代わりに粒子貯蔵タンクを搭載することで運用している)。
劇場版で、ツインドライヴ専用のものとして、新たに2基が製造された。ELSとの最終決戦にて、ハルートが撃破され、ダブルオークアンタが地球圏を離れたため、地球圏に存在しているオリジナルGNドライヴは、サバーニャに搭載されていた1基のみとなった。しかし、エピローグに登場したMSサキブレの一部(大半はコンデンサーか、疑似GNドライヴ)では、オリジナルのGNドライヴが使用されていて、新たに生産は行われているものと推測される。
擬似GNドライヴ
最初に登場した4機のものとは異なるGNドライヴ。CB側の持つオリジナルが緑色の粒子を放つのに対し、こちらは赤い粒子を放つ。また、オリジナルと同様にGN粒子を供給する機能こそ持つものの、構造にいくつか異なる点がある。
正式名称は「GNドライヴ〔T〕(タウ)型」だが、劇中でその名称が使われる事はなく、地球連邦ではこれが標準のGNドライヴである。CB側からは「擬似GNドライヴ」または「擬似太陽炉」と呼ばれている。
第1期中盤より登場のチーム・トリニティが乗るガンダムスローネに搭載されており、終盤ではアレハンドロ・コーナーの裏切りにより、三大勢力の側にも30基が譲渡された。またアレハンドロ自身が乗るMA「アルヴァトーレ」にも擬似太陽炉が使用されている。
セカンドシーズンにおいては擬似太陽炉は一般的な物として認知されている。科学技術の進歩により改良された擬似太陽炉が量産され、粒子の色も赤色から赤っぽいオレンジ色へと変わっており、ドライヴの調整によって生じるGN粒子の色も変化するようである。資料によっては「改良されて毒性が無くなった」とされるが、「毒性は維持されている」とする資料もあり、どちらなのかははっきりしない。
更に時代の進んだ劇場版では、粒子自動車なるものまであるとかないとか。
トレミーチームの使うGNドライヴが「オリジナル」と呼ばれていることもあってこちらが偽物のような扱いを受けているが、実は粒子生成手段として最初に作られたのはこちらであり、そこから発展して作られたのがオリジナルのGNドライヴである。
- 【オリジナルとの差異】
ツインドライヴ(ダブルオー)
ヴェーダが占拠・破壊されることも想定に入れていたイオリア・シュヘンベルグのシステムトラップにより、トランザムシステムとセットで、CB側へ送られてきた、切り札ともいうべきシステム。
2つのGNドライヴを同調させることで粒子生産量を二乗化させるという驚異的な性能を引き出し、同調率が上がればさらに特殊な現象も引きおこす。これまでのGNドライヴを大幅に上回る力を引き出すこのシステムにより、CBは、第2期においてもイノベイターおよびアロウズ側との数の差を覆す戦いを見せたが、終盤にドライヴの情報がイノベイター側に流れたことから、同等の機能を持つMS(リボーンズガンダム)などがイノベイター側にも登場する事となった。
なお、GNドライブにも個々に癖があり、それが原因で複数ドライブ搭載時には上手く機能しなくなってしまう。(これはツインドライブどころか、単純に複数載せただけのダブルドライブでも起こる)しかもオリジナルのGNドライブはその特性上、停止させて調整することが不可能だったため、あるものから可能な限り相性の良いものを探すしかなかった。
CB内ではエクシアのものと0ガンダムのものが最も同調率が高かったが、それでも基本的に不安定な状態で、初期起動の際にも刹那がトランザムを使用することで強引に起動させていた。なお安定しない状態でトランザムを使った場合オーバーロードをおこしてしまう危険性があったが、支援兵器オーライザーと合体することによりこれらの問題が解決した。
→「ダブルオーライザー」を参照
ツインドライヴ(ダブルオークアンタ)
劇場版にのみ登場する、ダブルオークアンタ用に開発された最新型のGNドライヴ。
"来るべき対話"に備えて開発していたクアンタに載せるため、モスボール [3] させていた施設を再稼働させて開発した。
ダブルオーの頃は単体使用を前提に生産されたドライヴを組み合わせていたが、新たに開発したクアンタ用のものはツインドライヴとして動かすことを前提に稼働時から同調するよう作られており、オーライザーがなくても安定した運用が可能になっている。
しかし、「時間も人も足りない(CBメンバー談)」ため、新しいドライヴは2年間で2基しか作ることは出来なかった。 [4]
その他
- トランザムシステム
- オリジナルの太陽炉のみに備わっていた機能
- GNコンデンサー
- 発生したGN粒子を大量に蓄積して使用する装置。粒子生成は行わないので貯蔵量に限界あり。
- GN電池
- プトレマイオスにGN粒子を供給し、必要に応じてトランザムするだけの簡単なお仕事です。
関連動画
MMDモデル
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
脚注
- *ただし、圧縮率によってはオリジナルのGN粒子にも毒性がある → 「プルトーネの惨劇」を参照
- *オリジナルのGNドライブは完全に粒子生成を停止させると再起動させる手段がなく、稼働開始後は改良や調整が一切出来ない。第二世代ガンダムであるガンダムプルトーネは元々ダブルドライブを予定していたが、ドライブ同士の干渉により機能不全に陥りかける有様であった。対して疑似GNドライブは複数のGNドライブを搭載した機体が1期の頃から度々確認されており、GNドライブを調整することでドライブ同士の干渉を防ぐことが容易だったと思われる。
- *軍事用語で、再使用することを考慮に入れ状態保存を行ったままで凍結・保管しておくこと。
- *第2期終了時点で「エージェント」や「監視者」などの有力なスポンサーがかなり消えており、また、王留美の死亡により最大手のスポンサーだった王商会からの支援も受けられなくなり、常に資金不足に悩まされている。
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