Google Earthとは、衛星写真をもとに地球の3Dデータを表示する、Google が提供するアプリケーションである。
ニコニコ動画ではスペースを入れないGoogleEarthがタグとして使用されていることが多い。
概要
世界中の衛星写真データが収録されており、指先やマウスひとつで地球上を自由に探索できる。地点の移動や角度を自由に変更でき、地球全体を一望できる遠距離から、地面の詳細な様子まで分かる近距離まで視点変更が可能である。地形や建物の3D表示、様々なデータを重ね合わせて表示するなどといった機能が充実しているのも特徴だ。
Google Earth は元々単独で動作するアプリケーションだったが、2017年4月18日にウェブ版が公開されてブラウザから閲覧できるようになった。パソコンで Google Earth を検索するとこちらの方が前面に押し出されている。Googleマップから直接切り替えることも可能だ。ただしブラウザは Chrome 限定。
従来のダウンロード版アプリも健在である。2005年に初めて無償公開されたときは Windows 版しかなかったが、今では Mac と Linux にも対応している。かつては通常版に加え法人向けを想定した有料の Plus や Pro といったバージョンがあったが、2017年7月11日にダウンロード版が Google Earth Pro へ一本化された。Pro はより高度な検索・計測とデータ表示などを謳っていて、その名に違わず建設業界や研究機関などでも使われるほど機能が充実している。
Android と iOS 向けのモバイル版もあり、手の平の中で地球上の好きなところへ飛んでいくことができる。
Googleマップとの違い
「マップと Earth で何が違うの?」というのは誰もが抱く疑問だろう。元々 Earth は3D表示などのマップにない高機能を売りにしていたのだが、その辺の機能はあらかたマップの方にも実装されてたりするので両者の境界は曖昧で、外部から「とっとと Earth を廃止した方がよくね?」と言われる始末。
細かな違いを挙げるとすれば、以下のとおりだ。
- Earth の方が3D表示に特化している。マップでは角度に限度があるが、Earth ではぐりぐり動かして地平線まで表示できる。ちなみに地平線が見えるということは、Earth が地球をまるごと3次元データとして処理していることを意味する。
- また、アメリカなどではほぼ全域(ワシントンD.C.など一部を除く)、日本もだいたいの主要都市、その他ヨーロッパの一部主要都市などに関しては箱モデルと呼ばれる3D写真画像がキャプチャーされており、市街地の全貌が360℃どの方角、どの高度からも確認することができ、しかも時間設定に対応している都市もある。
時間を設定することができる。 - マップでできる計測と言ったら経路検索くらいのものだが、Earth では自在に線を引いて距離や面積を測定できる。もちろん 3D 対応。
- 手持ちのデータを重ねることができるのは Earth ならでは。GPS を使って自分が移動した経路を記録して地図上に表示したり、写真の位置情報を利用して重ね合わせるなんてこともできる。
- 他人が用意したデータセットも利用できる。Earth を起動すると最初から色々なレイヤーが用意されていて、世界遺産をずらりと並べてみたり、各地の人口統計を表示させたりといったことが可能。
- なんと Earth にはフライトシミュレーターがついてくる。しかも使う飛行機や離陸する飛行場を選んだりと無駄に機能が充実している。
- Earth からは月や火星、さらに星空の世界へと飛び立つことができる。それぞれ Google Moon、Google Mars、Google Sky としてウェブからもアクセスできるが、Google Earth の中で使えるものは解像度が段違いで、様々な探査機のデータを利用できる。
問題点
世界中の好きな場所を最高15cmの解像度で閲覧できるのは便利な反面、さまざまな問題を引き起こしてしまう。安全上の懸念から、政府機関・軍事基地・紛争地域などには解像度を落とすなどの処理が施されているが、それでも過去に何度か Google Earth が犯行計画に使われたという事件が起きている。個人レベルでもプライバシーの問題が発生することは言わずもがな。
ワシントンD.C.や要人の多い一部セレブ街、または国そのものにモザイクがかかったり、3Dレンダリングが自粛されたりしているのはそれが理由である。
なお、ドイツの企業 ART+COM が自社の特許権を侵害しているとして Google を2014年に訴えていたが、2016年に無罪判決が下されている。
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関連項目
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