GPT-4とは、OpenAIが開発した大規模言語モデルである。
概要
2023/3/14に初版が公開された。GPT-3の後継である。GPT-3はChatGPTに用いられている事で有名。テキストだけでなく、画像の入力も受け付け、回答する事ができる。OpenAIは前身となるGPT-3系統と比較して、「何気ない会話の中での違いは微妙だが、GPT-4はより信頼性が高く創造的で、より微妙な指示を扱うことができる」と主張している。OpenAIはGPT-4の詳細な性能を「安全上の理由から」正確に発表していない。AIの持つ誤り等を点検・修正するために必要な、GPT-4の構築に用いたデータセットやトレーニング方法も同様に公開されていない。
性能
詳細な性能はわからないが、GPT-4の性能は進化していることは確かである。
- 司法試験でChatGPTは下位10%に入る性能だったが、GPT-4は上位10%に入る性能を発揮した。
- ChatGPTはソースコードを書くことができたが、GPT-4は対話しながらソフトウェアを完成させることが可能。OpenAIは公式youtubeで、DiscordでGPT-4と会話できるBOTを作る様子を公開している[1]。
- 「私はロボットではありません」で知られる、CAPTCHAを突破。TaskRabbit(オンラインでお手伝いを募るサービス。日本で言うココナラ?)で何も知らない人間に「視覚に障害があり、画像を見るのが困難だ」という建前で仕事を依頼して解決するという方法を採った[2]。
- GPT-4で新しいプログラミング言語、「tenetLang」を作成[3]。
- 「ポケットモンスター エメラルド」のポケモンリーグを制覇。正確にはテキストによる会話、という方式で行われた[4]。まだ未熟な点が見受けられるが、今後、AIと一緒にゲームができるかもしれない。
利用
GPT-4を利用するためには、ChatGPT Plusに加入する必要がある。加入するとChatGPI上でGPT-4を起動することができる。またAPIを使用して利用する方法もある。どちらも有料機能である。また、検索エンジンのBingに使われているチャットAIには、GPT-4が使われている。BingAIの利用は無料である。そのためGPT-4の受け答えがどんな感じなのか知りたい人はまずBingAIを使ってみると良いだろう。画像認識ができない点には注意されたし。
関連動画
GPT-4に限らず、AIの基本構造は入力されたデータを過去のデータを根拠とする予測と類推によって、人間のような出力を実現するというものであり、この出力結果は「プログラム自身はこの出力について考えているわけではなく人間の指示に従っているだけ、つまり自身の意図ではない」ということからある意味、「無作為」なものである。
しかしこの「無作為」を利用した、意欲的な独創も行われている。
関連リンク
関連項目
脚注
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