- Half-Life(ゲーム) - Valve Software社が開発したFPSシリーズ。本稿で解説。
- 半減期 - 主にRIが半分になるまでの時間のこと。
- Half-Life(バンド) - 日本のロックバンド。
概要
Half-Life(ハーフライフ)とはValve Software社が開発したFPSシリーズである。1998年に「Half-Life」、以降に3つの外伝「Opposing-Force」「Blueshift」「Decay」、2004年に続編である「Half-Life2」、2020年にVRFPSになった続編の「Half-Life:Alyx」が発売された。また、2012年にはユーザーによる初代のリメイク作「Black Mesa」が発表された。
他にMODから派生したCounter-Strikeシリーズ、Team Fortressシリーズ。設定に繋がりを持つPortalシリーズがある。
Half-Life
主人公ゴードン・フリーマンはニューメキシコにあるブラックメサ研究所の研究員に就任し、その初仕事で特殊物質の実験に参加、しかしその実験中に異常が発生、異世界XENからエイリアンが侵入し、研究所は壊滅状態になる。さらに、事件の揉み消しに海兵隊が派遣され、ゴードンはエイリアンと海兵隊との三つ巴の戦いに巻き込まれる…
それまでの従来のFPSはただ出てくる敵を倒すという内容で、物語もムービーやカットシーンで描かれることが多かったなか、ムービーやカットシーンなどの演出を一切使わず、すべての出来事がゲームプレイの中で描かれる独自の没入感あふれる演出を付け加えたことでFPS業界に革命を起こしたとされる。また、リアルな音響効果、優れたAI、バラエティ溢れるレベル、等々ゲーム自体のクオリティも素晴らしく非常に高い評価を受けた。現在でもなおFPSを代表するタイトルと言えるだろう。
レベルデザインやゲームバランスは繊細な設計がされており難しい部類に入るといわれている。(常に緊張感が出るように作られているということで理不尽に難しいというわけではない)そのためか競技としてのTASは現在でも新記録が登場するほど製作されている。
また旧GoldSrcエンジンの頃からMODの製作が盛んで、特に「Counter-Strike」や「Team Fortress」は後に製品化されて大ヒット作となった。そのほか、Day of Defeat、Sven-Coop、The Ship、など人気作となったMODは数多く、近年でもCry of Fearのような大型MODも発表されている。(詳しくは該当記事やMODの記事も参照)
なお、現在Steamで購入できるのはSource Engineでリメイクされた「Half-Life:Source」であり、発売当時とは大きく仕様が異なっている。古いMODを導入するにはCD媒体で発売されているバージョンが必要になるので注意。
公式では日本語に対応していないがユーザー製の日本語化MODが作られている。余談ではあるが、旧オリジナル版ではもともと字幕表示の機能がなく、NPCの音声にあわせて字幕を表示するMODを開発するという気合の入った日本語化MODが作られていた。
Opposing-Force
HLの物語の外伝的作品。開発は後にBorderlandsシリーズを開発したGearbox Software。
本編で敵対勢力(Opposing-Force)であった海兵隊側の視点で物語を追うという内容。ストーリーはHLと同じ時間軸にあり、HL本編で語られていなかった物語の背景が本作で明らかになり、またある場面ではHLの主人公であるゴードン・フリーマンを目撃することになる。
Blueshift
2作目の外伝作品。開発はGearbox Software。HL本編の冒頭で扉を叩いていた警備員バーニィ・カルフーンの視点から事件を追うという内容。HLからHL2までの間のバーニィの行く末が描かれている。またこちらもある場面でゴードン・フリーマンと遭遇することになる。
発売当時はHLのグラフィックを強化するパッチも同梱されていた。
Decay
PS2で発売された3作目の外伝作品。ブラックメサ職員の2人の女性科学者(Blueshiftで監視カメラに映っていたハザードスーツの人物)の視点で描かれている。Co-opプレイ専用として設計されており、PC版の発売も予定されていたがそちらは開発中止となった。現在ではユーザーによるMOD版が存在している。
http://www.moddb.com/mods/half-life-decay
Uplink
かつてWeb上で公開されていたオリジナル版の体験版。当時のグラフィックボードに付属していた体験版や本編とは異なる独自の内容になっている。現在Steamでは公開されていないが、ファンサイトからダウンロードすることが出来る。
http://www.halflifeuplink.com/
Further Data
現地の小売店を通じで無償で配布された追加データ集のCD-ROM。Uplinkとマルチプレイで使用できるスプレーとキャラクターモデルを収録したものであった。Steamでは公開されていない。こちらも現在はファンサイトでダウンロードすることが出来る。
http://www.halflifeuplink.com/furtherdata/
Black Mesa
ユーザーによって製作されたSource engineでHL本編の内容を全て再構築したリメイク的作品。当初は2004年にHL2が発売された直後、HL2のMOD「Black Mesa: Source」として開発が始まったものだった。クローズドな環境で開発が進められており長らく音沙汰がなかったため、一時期コミュニティの間では関発の頓挫を疑われてしまうこともあったが、2012年にスタンドアローンタイトル(フリーゲーム)として発表された。本作はModbdでの2012年度の大賞に選出され、現在最も高い評価を得ているMODである。
2014年現在リリースされているバージョンでは本編終盤のXENに突入する直前までをプレイすることができる。また、UplinkをリメイクしたBlack Mesa:Uplinkもリリースされている。
Half-Life2
前作のおよそ20年後を舞台にしている。その間ゴードンはG-MANに幽閉されており、老化はしていないようだ。年月を経てXENの生物は地球上に根付いたらしい描写がされている。ゴードンブラックメサ時代の上司、ブリーン博士の作り出したCity17という都市を舞台に、ゴードンはレジスタンスとともに、ブリーン博士とコンバインに立ち向かっていくという内容。
新しく開発されたSourceEngineを採用しており、当時は「次世代のグラフィック」とも言われていた。また、物理演算を生かしたギミックの評価も高い。(より詳しい内容はHalf-Life2も参照)
Lost Coast
2005年に発表されたHL2の外伝的作品。現在ではHL2の製品に付属されている。HL2本編で没になった内容を再利用したものである。ゲームというよりも当時の技術デモに近い内容。続編の開発の遅れを誤魔化してたとかなんとか・・・。
Episode One, Episode Two
HL2の物語の続編。2006年と2007年にリリースされた。ゲームエンジンにも若干の改良が加えられている。Episode Twoの最後にはEpisode Threeへの布石とも言える展開が待っているが・・・。
Half-Life2 Suvivor
2006年6月にタイトーがアーケード用にカスタマイズした対戦型FPS。2つのジョイスティックと2つのペダルを使って操作する。バトルモードとストーリーモードとミッションモードがある。バトルモードは4v4のマッチプレイが楽しめた。ミッションモードは制限時間以内に指定のポイントやアイテムを集めたり、ゴールまで移動する3つのものがある。ストーリーモードは本編の一部でアイテムや暴力表現が一部変更されていた。2010年2月にサービス終了。
Half-Life:Alyx
2020年3月24日発売。 VR版のみの提供。 ValveはこのゲームをVRフラグシップタイトルとして提供している。
舞台はHL1とHL2の間であり、その間の起こった出来事をアリックス(HL2の女性パートナー)視点で冒険するVRFPS。 Source 2 Engineで開発されており、SDKも同時に提供される。(より詳しい内容はHalf-Life:Alyxも参照)
Episode Three, Half-Life 3
2007年の冬に発売されるとされていたが延期され、2008年にコンセプトアートの一部を公開してからは全く音沙汰がない状態である。2014年現在では半ばFOREVER的な扱いがされたり、プレイヤーたちによってValve製ゲームのどこかに"3"にまつわるメッセージが隠されているではとこじつけ解析がされている。 がAlyxの発表によって3が数えられない説が濃厚になってきた。
関連商品
関連作品
- Half-Life2
- Half-Life:Alyx
- Portal
- 物語に繋がりはないが設定を一部共有している。
- Team Fortress 2
- Counter-Strike
- Source Engine
関連項目
- 3
- 0pt