J3リーグとは、2014年に開始したJリーグの第3部のリーグである。
J1及びJ2リーグにはそれぞれ「Jリーグ ディビジョン○(○にはそれぞれの数字が入る)」の正式名称があったが、J3リーグの正式名称はディビジョン3ではなく、「明治安田生命J3リーグ」が正式名称である(2015年からタイトルパートナー契約により、明治安田生命J1リーグ・同J2リーグの名称に変更されている)。2024年より「明治安田J3リーグ」が正式名称となる。
また、「J3」そのものは、は別の意味合いを持つタグなので詳しくはそちらを参照。→J3
概要
日本プロサッカーリーグ | |
---|---|
明治安田J3リーグ | |
基本情報 | |
創設 | 2014年 |
呼称 | J3 |
リーグレベル | 第3部 |
上位リーグ | J2リーグ |
下位リーグ | JFL |
参加チーム数 | 20チーム |
プロサッカーリーグテンプレート |
日本国内で行われているプロサッカーリーグ「Jリーグ」は、2013年当時でトップカテゴリーであるJリーグ ディビジョン1(略称:J1・18クラブ)と、その次のカテゴリーに位置しているJリーグ ディビジョン2(略称:J2・22クラブ)が存在しているが、J2クラブの最大数は22で固定されているため、Jリーグに参入するクラブを受け入れる受け皿が必要になった。
2013年当時のJFLはプロ・アマ混在のリーグであり、またアマチュアクラブの大半はJリーグに昇格する意思が無い、もしくは昇格する基盤が無いなどの理由もあり、Jリーグクラブのすそ野を広げる場とする、新しいリーグを検討する動きが数年前より水面下で行われていた。
だが、J2のクラブが2012年のシーズン開始で最大の22となり、更にその年のJFLにおいてJリーグ昇格を目指すV・ファーレン長崎がJ2に昇格、その影響でJ2最下位だったFC町田ゼルビアがJFLに降格となる。この事がJ3リーグ設置の動きを早める事となり、2014年シーズンからの開始が内定した。
また、J3構想が明らかになった段階から、J3を若手選手の育成の場として活用しようという方策が検討されており、2014年と2015年にはJリーグ・アンダー22選抜が参戦し、2016年から2020年まではJ1・J2のU-23チームが参戦していた。
2023年度より、J3からJFLへの降格制度が導入され、JFLに降格したJ3クラブはJリーグ会員資格を喪失することになる。
2024年のレギュレーション
- リーグ戦が終了した時点で、勝点合計の多いチームを上位とし、順位を決定する。 ただし、勝点が同じ場合は、以下の順によって順位を決定する。
【1】得失点差
【2】総得点数
【3】当該チーム間の対戦成績(イ:勝点、ロ:得失点差、ハ:総得点数)
【4】反則ポイント
【5】抽選 - J2における年間順位の下位2クラブがJ3に降格し、J3における年間順位の上位2クラブがJ2に昇格する。
ただし、年間順位の上位2クラブのうちJ2クラブライセンスの交付判定を受けていないJ3クラブがあった場合は、当該J3クラブはJ2に昇格できない。 - 3位のチームから6位のチームの間でJ2昇格プレーオフをおこない、勝ち抜いたチームがJ2リーグへ昇格。
なお、J1クラブライセンスまたはJ2クラブライセンスの交付判定を受けられなかったクラブがある場合は、同クラブを除いたクラブでプレーオフを行い、年間順位7位以下の繰り上げ出場はない。 - 理事会においてJリーグ入会承認を得たJFLクラブが1クラブの場合
- 理事会においてJリーグ入会承認を得たJFLクラブが2クラブの場合、J3における年間順位最下位のクラブとJFL1位のクラブが自動入れ替え、J3における年間順位19位のクラブとJFL2位のクラブとの間でJ3・JFL入れ替え戦を実施する。
2024年のJ3リーグ所属チーム
チーム | ホームタウン | Jリーグ加盟年 | ホームスタジアム |
---|---|---|---|
ヴァンラーレ八戸 | 青森県八戸市など | 2019年 | プライフーズスタジアム |
いわてグルージャ盛岡 | 岩手県 | 2014年 | いわぎんスタジアム |
福島ユナイテッドFC | 福島県福島市など | 2019年 | プライフーズスタジアム |
大宮アルディージャ | 埼玉県さいたま市など | 1999年 | NACK5スタジアム大宮 |
Y.S.C.C.横浜 | 神奈川県横浜市 | 2014年 | ニッパツ三ツ沢球技場 |
SC相模原 | 神奈川県相模原市など | 2014年 | 相模原ギオンスタジアム |
松本山雅FC | 長野県松本市など | 2012年 | サンプロ アルウィン |
AC長野パルセイロ | 長野県長野市など | 2014年 | 長野Uスタジアム |
カターレ富山 | 富山県富山市など | 2009年 | 富山総合運動公園陸上競技場 |
ツエーゲン金沢 | 石川県金沢市など | 2014年 | 金沢ゴーゴーカレースタジアム |
アスルクラロ沼津 | 静岡県沼津市 | 2017年 | 愛鷹広域公園多目的競技場 |
FC岐阜 | 岐阜県岐阜市など | 2008年 | 長良川競技場 |
FC大阪 | 大阪府東大阪市 | 2023年 | 花園ラグビー場 |
奈良クラブ | 奈良県奈良市など | 2023年 | ロートフィールド奈良 |
ガイナーレ鳥取 | 鳥取県鳥取市など | 2011年 | Axisバードスタジアム |
カマタマーレ讃岐 | 香川県高松市など | 2014年 | Pikaraスタジアム |
FC今治 | 愛媛県今治市 | 2020年 | 今治里山スタジアム |
ギラヴァンツ北九州 | 福岡県北九州市 | 2010年 | ミクニワールドスタジアム北九州 |
テゲバジャーロ宮崎 | 宮崎県宮崎市など | 2021年 | ユニリーバスタジアム新富 |
FC琉球 | 沖縄県沖縄市など | 2014年 | タピック県総ひやごんスタジアム |
歴史
- 2013年
- 第1回のJ3リーグに加入するチームの募集を開始。「Jリーグ準加盟」の審査→スタジアムの審査→J3ライセンスの審査を経る必要がある。参加できるチーム数は最大で12。審査を通ったチーム数が12を超えた場合、今年度の成績により参入チームを決定する(JFLのチーム(上位から順)→地域リーグ決勝大会出場チーム(上位から順)→それ以外の地域リーグのチーム、の順で優先権)。
同年11月にまず10チームが決定。北よりブラウブリッツ秋田・福島ユナイテッドFC・町田ゼルビア・SC相模原・横浜スポーツ&カルチャークラブ(Y.S.C.C.)・AC長野パルセイロ・ツエーゲン金沢・藤枝MYFC・FC琉球及びJ1/J2の若手選手混成チーム(Jリーグアンダー22選抜)。
翌12月には残り2チームが決定。地域リーグに在籍しているクラブでJ3参加を希望している3クラブからグルージャ盛岡、J2/JFL入れ替え戦の敗者であるガイナーレ鳥取となった。 - 2014年
- この12チームで第1回のJ3リーグが開始。
- 2015年
- Jリーグアンダー22選抜は2015年度も前年度同様に参加することとなり、チーム数は13に増加。
試合数も全39節と前年度に比べて増加、チーム数が奇数のため休みのチームが1チーム出てくるため1チームの試合数は36試合で行われることとなる。 - 2016年
- 新たにFC東京U-23、ガンバ大阪U-23、セレッソ大阪U-23が参加し、Jリーグ・アンダー22選抜が活動を終了。
これらにより、チーム数は16に増加したが、2回戦総当たりに試合方式が変更され、試合数は全30節と前年度よりも減少。 - 2017年
- チーム数は17に増加。J2・J3入れ替え戦が廃止され、自動昇格2枠になった。
試合数は全34節と前年度に比べ増加、チーム数が奇数のため休みのチームが1チーム出てくるため1チームの試合数は32試合で行われることとなる。 - 2020年
- 当初は19チームでの開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響による開幕戦延期の影響で、試合会場の確保が困難になったことからFC東京U-23が参戦を辞退。18チームでの開催となった。
この年は降格なしという特別ルールが設けられたためJ2からの降格はなし。この年を最後にガンバ大阪とセレッソ大阪のU-23チームの活動が終了し、2021年は計15チームでの開催となる。 - 2021年
- 2020年の特別ルールによるチーム数調整により、J2から4チームが降格することになっていたが、最下位の松本山雅FC、21位のギラヴァンツ北九州、20位の愛媛FC、19位のSC相模原が降格。JFLからは優勝したいわきFCのJ3参入が決定。2022年は2年ぶりに18チームでの開催となる。
- 2023年
- リーグの所属チーム数が20チームに達したことから、JFLへの降格制度が導入される。
大会結果
年度 | 優勝チーム | その他昇格チーム | 得点王 |
---|---|---|---|
2014 | ツエーゲン金沢 | - | 鈴木孝司(FC町田ゼルビア) |
2015 | レノファ山口FC | FC町田ゼルビア(2位) | 岸田和人(レノファ山口FC) |
2016 | 大分トリニータ | - | 藤本憲明(鹿児島ユナイテッドFC) |
2017 | ブラウブリッツ秋田[1] | 栃木SC(2位) | 藤本憲明(鹿児島ユナイテッドFC) |
2018 | FC琉球 | 鹿児島ユナイテッドFC(2位) | レオナルド(ガイナーレ鳥取) |
2019 | ギラヴァンツ北九州 | ザスパクサツ群馬(2位) | 原大智(FC東京U-23) |
2020 | ブラウブリッツ秋田 | SC相模原(2位) | 谷口海斗(ロアッソ熊本) |
2021 | ロアッソ熊本 | いわてグルージャ盛岡(2位) | 川西将太(FC岐阜) |
2022 | いわきFC | 藤枝MYFC(2位) | 有田稜(いわきFC) |
2023 | 愛媛FC | 鹿児島ユナイテッドFC(2位) | 小松蓮(松本山雅FC) |
2024 | 大宮アルディージャ | FC今治(2位) | 藤岡浩介(FC岐阜) マルクス・ヴィニシウス(FC今治) |
昇格・降格チーム
年度 | J2からの降格チーム | JFLへの降格チーム | JFLからの昇格チーム |
---|---|---|---|
2013 | ガイナーレ鳥取 | - | JFLの10クラブ |
2014 | カターレ富山 | - | レノファ山口FC |
2015 | 大分トリニータ 栃木SC |
- | 鹿児島ユナイテッドFC |
2016 | ギラヴァンツ北九州 | - | アスルクラロ沼津 |
2017 | ザスパクサツ群馬 | - | - |
2018 | ロアッソ熊本 カマタマーレ讃岐 |
- | ヴァンラーレ八戸 |
2019 | 鹿児島ユナイテッドFC FC岐阜 |
- | FC今治 |
2020 | ‐ [2] | - | テゲバジャーロ宮崎 |
2021 | SC相模原 愛媛FC ギラヴァンツ北九州 松本山雅FC |
- | いわきFC |
2022 | FC琉球 いわてグルージャ盛岡 |
- | 奈良クラブ FC大阪 |
2023 | ツエーゲン金沢 大宮アルディージャ |
- | - |
2024 | 栃木SC 鹿児島ユナイテッドFC ザスパ群馬 |
いわてグルージャ盛岡 | 栃木シティFC |
解散したクラブ
- Jリーグ・アンダー22選抜(2014年~2015年解散)
- FC東京U-23(2016年~2020年解散)
- ガンバ大阪U-23(2016年~2020年解散)
- セレッソ大阪U-23(2016年~2020年解散)
関連動画
関連項目
外部リンク
脚注
親記事
子記事
- 大宮アルディージャ
- FC琉球
- カターレ富山
- ギラヴァンツ北九州
- FC岐阜
- ツエーゲン金沢
- ガイナーレ鳥取
- 松本山雅FC
- AC長野パルセイロ
- カマタマーレ讃岐
- Y.S.C.C.横浜
- 福島ユナイテッドFC
- SC相模原
- アスルクラロ沼津
- ヴァンラーレ八戸FC
- いわてグルージャ盛岡
- FC大阪
- 奈良クラブ
- FC今治
- テゲバジャーロ宮崎
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