94件
NAtURAL DOCtRINEとは、角川ゲームスより発売したシミュレーションRPGである。
2014年4月3日発売。対応機種はPlayStation4/PlayStation3/PlayStationVita。
概要
角川ゲームスのゲーム制作チーム「KADOKAWA GAME STUDIO」の第1弾タイトル。
プロデューサーはオーク田中謙介。プレイオンライン（POL）の作者にして、元ミストウォーカー副社長、そして艦隊これくしょん～艦これ～の実績を持つ。シナリオライターとしても劇場版艦これの脚本も後に努める事になるオーク田中謙介がメイン脚本を務めており、予想不可能なオークらしいシナリオ展開でプレイヤーを翻弄する。
キャラクターデザインはufotableが担当。
エンディングテーマ曲にキング・クリムゾンの「The Court Of The Crimson King」が採用されている。
ストーリー
護衛士・イフは、相棒のヴァシリーと共に、若い女性リーダー・アンカが率いる坑道開拓団を護衛し、亜人種の蠢く鉱山坑道を切り拓いていく。亜人種や多種族と戦い、その戦いから得られる貴重な資源で城塞都市を守る。そして、いつかはその功績で、上級市民になる・・・それが、この若者の夢。正しい未来だった。
しかし、その日は何かが違った。そして始まる淘汰。
全ての所属が巻き込まれていく、それは大いなる自然のドクトリン。イフを取り巻く世界は、その姿を大きく変えていく。
というのは方便でありよくわからないまま暴れまわって、最終的には害虫の母体を駆除すればなんとかなるというオークらしい展開となる。
世界観
冒険の舞台となる城塞都市フェストとその周辺には、ゴブリン、オーク、リザードマンなどの亜人種が暮らしている。人々は亜人種や多種族の脅威に対し、剣と魔法で抗いながら、城塞都市を中心に生活圏を形成としてる混沌とした世界。
フタを開けてみれば、人間国家は一つしか登場しない。ゴブリンやスケルトンに鉱夫が存在するが、彼らの生態は不明。オークの謎行動、一方的に殺害されるリザード族、混沌というより投げっぱなしです。
仲間になる11名の内、2名だけがラジコンロボットのゴーレムと竜人。それ以外は全て人間ばかりである。またヒロインらしきキャラは途中で強制的に殺される。
マルチプレイではオークやリザードマンなどの他種族も使う事が可能になるが2016年現在では同好者を探す事も困難を極めるであろう。
システム
Easy・Normal・Hardの三つの難易度が存在するが、Easyでも苦しいゲームである。この事は発売前からもオーク田中謙介プロデューサーが「苦しみ」という概念を引き合いにして語っている。なお人を選ぶ内容からPSV・PS4の累計で5万本という売り上げに収まった。
ゲームバランスとしては連携ゲーにして銃ゲー。
こちらは限られたキャラしか居ない。シナリオの流れでしか仲間が加入しないため中盤までは4～5人で敵を捌いていかなければならないのに敵の方が基本的に数が多いため敵に連携を取られる事が多く苦戦を強いられる。また回避不可能な仲間の強制死亡展開もある。最強の盾役が仲間になるのが中盤なので、とにかく序盤が苦しく終盤は単調なゲームバランスの典型例。
また終盤まで「誰か一人でも死ぬとゲームオーバー」なので、とにかくイニシアティブ（主導権）を取り続け、遠距離攻撃の銃撃で敵の数を減らしていく。最初から盾防御を持つ主人公の「イフ」や中盤加入のゴーレム「アイゼンたん」や終盤加入の竜人を盾にして後ろから銃撃する単調なゲーム性になっていく。「アイゼンたんの後ろに隠れて銃撃すればいい」というゲーム性は高難易度になればなるほど即死する危険性が高くなるためより強まって行く。
残り3ステージになって、ようやくキャラ死亡が解禁。それに伴って、死亡したキャラに生きてる仲間が悲しみの言葉を残すシステムが存在する(あるプレイヤーは【死援会話】と名付けている）。これでしか分からない設定が膨大であり、とにかく長く無駄に分岐も多い。その癖、(キャラの生死フラグを立てるのが面倒くさかったのか)本編での会話は皆無になるため、全員生存でクリアすると淡々と害虫駆除を行うだけになる。やりたいオマケだけ作るなよ！
他の仕様
NPCを全員生存させると進行不可（誰か1人見殺しにしなければならない）場面がある
ヴァシリー離脱の場面で敵を殲滅するとバグる
誤射があるので射線の調整はシビア。移動は1回に最大2マス。UIがゴチャゴチャで見にくい。
などテンポが下がる要素が多い。
2周目だけの限定イベントは存在するがレベルやアイテムの引き継ぎはなし。
基本的に銃が強い。見た目、戦場のヴァルキュリアですし
キャラクター
「俺がいれば……くそっ！…くそーっ！……」（いました）
「話の分かる王なんだな」
Sex:男性
Tribe:Human
Class:Warrior
本編の主人公であり、坑道開拓旅団護衛士（ベーゲルイェーガー）を務める。
人間の男性、片手剣、両手剣を軸とした近接格闘戦闘に長じているが、銃の扱いにも関心があるようだ。城塞都市戦士入団を目指しているものの、家柄、人脈的に叶わず任官放浪中。
他の仲間に比べるとスキルポイント2倍で非常に育てやすい。強力な銃も装備出来る。便利なバフスキルである「勇将の鼓舞」や強力な火力を誇る「魔力の銃弾」などを覚えるなど主人公らしい強力な戦闘力を誇る。
同時にシナリオ面では主人公（笑）。ヴァシリー死亡のシーンに居て「ぶうぇ」するのを目の前で見ていたにも関わらず「俺が居れば……」とか言い出すオークらしい展開。後半まで敵対するインゴベルト一味が喧嘩を売るのはジークやネブラで、イフは蚊帳の外。終盤の死援会話解禁後では、彼が死んでもゲームが続行する。
なお全員生存だとエンディングでアンカとくっつくが2周目ではオークらしい展開で生きてたヴァシリーとくっつく。
「私も私も―っ！」
「ぶうぇ…」
Sex:女性
Tribe:Human
Class:Warrior
イフと同じく坑道開拓旅団護衛士。人間の女性。
若いながら戦闘的センス抜群の凄腕の護衛士。前衛を務める。城塞都市戦士団の百人隊長を務める、そっくりの姉がおり、憧れの姉を目標に日々鍛錬に励む。女性が苦手なイフも気さくで男勝りの彼女に心開いており、相棒として軽口を言い合う仲。 砕け過ぎてウザいかも。
銃ゲーである本作では弱いが序盤では連携に参加させるだけでも存在意義がある。だが序盤、ヒステリー気味にイフに当たってた所でグロ死する。「ぶうぇ…」
以降、忘れたころに彼女の完全互換である姉がオークらしい展開で仲間になるが、ヴァシリー自身の離脱は回避不可能。それどころか、離脱する場面で敵を殲滅するとバグり、透明な何かが出現する。どういうことなの
2周目以降で、あるフラグをたてれば、エンディングで唐突に復活してイフとくっつく。
「こ↑こ↓」
Sex:女性
Tribe:Human
Class:Knight
坑道開拓旅団（バーグマン）のリーダー。人間の女性。
指揮、治癒アイテムの運用など魔に長けていて、副次的に自衛や前線支援のために銃器まで武装する。現在は父親譲りの開拓旅団を率いる有能な若きリーダー。彼女の父親は、ゴブリン鉱山探索中の戦闘で既に他界している。夢は、城塞都市国家の市民権を得て、医者として都市周辺部の子供達や社会的弱者にも満足な医療体制を実現すること。
銃を装備出来る、序盤から居る、攻撃・防御・行動を回復する三種の「策」スキルが強力。特に策スキルは火力の低さを補うほどでありパーティの主力の一人である。
2周目でのヴァシリー復活隠しエンド以外ではイフと後日談でくっつくが特に伏線はない。まさにオークらしい展開である。だが彼女自身はパーティ屈指の常識人である。
「いや……だからそれは違うって」(エルナに自分の反対を押し切ってヴァシリーを連れだし見殺しにした責を問われて）
Sex:男性
Tribe:Human
Class:Command Medic
イフとヴァシリーの剣の先輩にして、歴戦の勇士。両手剣の扱いが得意な前衛アタッカーにしてタンカー。
幾多の実戦を乗り越えてきたその経験は、顔の傷や、年季の入った甲冑からも伺える。女性的な響きのある名前だが、本人は気にしていない。まわりからは「ジーク」と呼ばれている。
元リッターローデンの隊長でエルナの師匠、インゴベルト等と決裂したと思われる（不毛な仲違いは現実でも多々あるしね）。「俺もお前さん（インゴベルト）が大嫌いだったんだよ」
序盤から仲間に居るが、銃ゲーである本作では近接戦闘しか出来ない弱キャラに位置づけられる。しかもタンカーと言いつつ盾を持てない(イフはレベル1から持てる)ため、イフやアイゼンたん、ゴモリーより防御力は弱い（某RTA走者兄貴は「防御力が低いアーマーナイト」「序盤強いジェイガンの方がマシ」と辛辣な評価を下している）。回避メインの方がマシ。タンカーとは一体。
強力なスキル「勇将の鼓舞」を覚えるがそこまで育てるのも苦労する。ボーンクラッシャーや古竜プルトニール、専用装備の伝家の宝刀クラマなど強力な装備を持たせれば強くはなる。なお伝家の宝刀クラマは、エルナ(ヴァシリーの姉)を止めるために今まで何の伏線もなく唐突に引き抜いて使いだす。最初から使えよ。
「まさにオークらしい展開である！」
「ひええ～ッ！」
魔法使い。彼を成り行きで助けたことが、城塞都市フェステから追われる一因となる。元老院から密命を得ているのだが、それを大声で言ってしまう程のお茶目さん。ヘタレ気味の言動もあり、周囲からは相応の扱いをされない。
オークの理不尽な行動の展開に対し「まさにオークらしい展開である」という名言を残す。しかも二回も言う。オークらしい展開ですね。
「プルトン」を使って回復・補助・攻撃など様々な局面に対応出来る。ストーリー終盤では帽子をかぶってドルイドにクラスチェンジしてパワーアップ。そのまま隠語ベルトとの魔法決戦という名の杖での殴り愛を行ったりする事もある。
「フェステこそ滅べばいいんだよ」
オークたちに育てられたもののけ姫。ボクっ娘。オークらしい展開で仲間に加わる。
性能的にはザ・銃使いというキャラ。本作は銃ゲーでありゲーム中ではイフと共に攻撃の要となるであろう。
オークらしい展開で仲間になったり唐突に実の両親がスケルトンになってたり。本作では比較的キャラ掘り下げが成されているが、太平洋戦争の史実などの分かりやすい原作が存在しない本作では彼女のエピソードも唐突感が否めない。
「この野郎よくもやってくれたな！コロス！え？どういうこと？」
Sex:女性
Tribe:Human
Class:Golem Driver
幼く可憐な少女のようなルックスだが、ゴーレム使いとしては、並々ならぬ力量を持つ。
実年齢は不明だが、かなり若い。身長もチームで突出して低く、パッと見はジークの半分位。強いものが好きで、ほかの人間はあまり信じない。
当初はシュタインたんに乗って、扶養者であるインゴベルトに従いイフ達を襲う。坑道の奥にあったアイゼンたんと一騎討ち（一騎討ちではない）の果てにシュタインたんを壊される。その直後イフ達に憎しみを込めてドスの利いた「この野郎、よくもやってくれたな！コロス！え？どういうこと」からの本作屈指のオークらしい展開を経て仲間に加わる。
なぜか後日談のナレーション担当でもある。プロヂューサー田中謙介、お察しである
メル自身の性能は高くないが後述のアイゼンたんを操ったり修理したりするので重要なキャラである。
終盤まで「一人でも死ぬとガメオベラ」であるゲームの中、イフ一味の中では最も耐久力が高いため彼を前面に出してイフやタチアナが銃撃する戦術が基本となる。アイゼンたんを前に出して後ろから銃撃すればいい。頼りになるのだが中盤以降の本作が単調になってる戦犯でもある。
「ぐあぁッ！！ インゴ…様ぁ！どうして……地獄の底…あたたかい地獄…ジークリンデ……行かないで。私はもう…」
本名エルネスティーネ。ヴァシリーの姉でフェステのリッターローデンの隊長。妹のヴァシリーを無理やり連れだして死に至らしめたイフとジークを当初は恨んでインゴベルトと共にイフ一味を襲撃する。なお彼らが「ヴァシリーを連れ出して死ぬ切っ掛けを作った仇」というのは正論である。
言い訳するジークに対し、そこをどけッ！と言いつつあらぬ方向へ走りだす（ツンデレ？）。最後は伏線もなく唐突にジークが抜き出した伝家の宝刀クラマによるみねうちで捕縛されクッソ長セリフ(上記のあたたかい地獄のくだり）をぼやくが、その後にジークLOVEをこじらせる凄まじくオークらしい展開で仲間になる。
性能はほぼヴァシリー（外見は緑髪になった2Pキャラ）。先に仲間に加わるアイゼンたんよりも柔らかいため盾としても使いづらく連携要員にしかならない。なんで加入したの？
「坊やぁ」(ねっとり)
竜人族の謎めいた女性。終盤で良く分からない理由で仲間になる。
アイゼンたんに次ぐ硬さを誇りサブ盾あるいはアイゼンたん・メルが轟沈してしまった後の補欠として使っていける。攻撃する際に効果がランダムなふしぎなおどりを踊るがその中に全ダメージが１０倍になるとかいう滅茶苦茶なものまで存在する。
このダメージ10倍に対して、とある攻略Wikiでは彼女の紹介に「ＳＲＰＧなのにいきなり戦略もへったくれもない運ゲー要素をぶち込むのか…」と突っ込まれていた。使えなくはないのだが加入時期が悪い典型的なキャラ。終盤のぽっと出なので掘り下げも薄い。
「うわーやべやべやべやべやべ」
城塞都市・フェステの元老院議員である魔法使い。ゲーム内ではフェステの実権を握る存在。
中盤までは、洗脳したシュタインたんLOVEメルやヴァシリー2号と共にイフ達（ほもほぼジーク）に喧嘩を売るが、何故かその時から彼らを撃墜するとガメオベラの仕様。終盤唐突にグリオンが城を占拠したため、オークらしい展開で仲間になる。
攻撃魔法に偏っており、この頃には補助魔法の不足分だけネブラに、火力面では魔力の銃弾を使える銃士たちに見劣る。なんで加入したの？
オークの王様にしてタチアナの義理の父親。オークらしい展開でイフ達を騙してタチアナを解放する。某ザフトの赤服ともイタリア重巡洋艦ザラとも関係はない。そこの立派な剣はナニですか？
シュタインたん
メルがイフ達と敵対していた時に乗っていたゴーレム。イフ達に破壊されてメルがイフ達に「コロス！」と一瞬憎しみを向けるが、その直後アイゼンたんにメルがあっさり乗り換えてイフの仲間に加わる。オークらしい展開の犠牲で、その場に捨て置かれる。プレーヤーの感情も置き去りにされる
スケルトンになってしまっている。彼らとの戦いは本来は哀愁漂うシーンのはず。
強力な武具をくれる古竜。「海神の盾＆竜剣ブラッドファング」、「天神の銃」、「地神の槌」の内どれかをくれるが天神の銃をもらうのがセオリーであろう。またオナトゥを倒すとジークを強くする「古竜プルトニール」を強奪できる。バグ技を使えば天神の銃とプルトニールを両立する事も可能。
賢人ソロモン
偉大な魔術師だが現在はゴブリンになってしまっている。面白そうな設定ではあるのだが放り投げられてしまっている。「やめちくり～、やめちくり～」→脱退
ゲーム中のラスボス。とりあえずボコられる女王アリさん。形態変化はメタファーを超えてまん◯です
透明な何者か(仮称)
ヴァシリー死亡マップでヴァシリーがぶうぇ…する前に敵を全滅させると登場する。プレイヤーには何も見えないがヴァシリーを捕食してぶうぇさせる。なお彼が出てくるとゲーム自体がフリーズする危険性がある。
関連動画
関連項目
- 角川ゲームス
- 艦これ改（仮） - 「KADOKAWA GAME STUDIO」制作の第2弾タイトル。
- ASH -ARCHAIC SEALED HEAT- - 田中謙介氏プロデュースのシミュレーションRPG。
- 艦隊これくしょん -艦これ-（アニメ）
本作のプロデューサー兼シナリオライターの意向が存分に発揮されたオークらしい展開のアニメ。なお劇場版に至っては花田十輝と共に本作のプロデューサーが脚本を務める。 - オークらしい展開
ゲーム中でオーク達が理不尽に裏切る展開を行った場合、パーティキャラのネブラが「まさにオークらしい展開である」と二度も言った事が元ネタである。 - 苦しみ
- 金のかかったクッキー☆
- クソゲー
関連リンク
【PS4クリエイターインタビュー】『NAtURAL DOCtRINE（ナチュラル ドクトリン）』角川ゲームス田中謙介氏が挑戦する、SRPGの新しい形 - ファミ通.com
- 12
- 0pt
