Newニンテンドー3DS(ニューニンテンドースリーディーエス)とは、任天堂より発売されている家庭用ゲーム機である。
姉妹機である大サイズ版については、記事「Newニンテンドー3DS LL」を参照。
概要
「ニンテンドー3DS」の後継機種となる形態型ゲーム機。従来機が持っていたすべての機能を保持しつつ、液晶サイズが大きくなり、ボタンや新たな機能の追加、CPUの強化等を行ったアップグレード版である。
なお、画面や本体サイズが大きい姉妹機の「Newニンテンドー3DS LL」が同時発売されている。
見た目は従来機とはさほど変わっていないが、Cスティックの追加、ZR、ZLボタンの追加、記録媒体の変更、スロットの位置が変更、START、SELECTボタンの位置変更、ABXYボタンの配色がスーパーファミコンの配色と同じになっているなどのかなりの変更がなされている。全体的なレイアウト配置はWiiU GamePadに似たものとなった。内部的にはCPUが強化されており、全体的に動作が軽く快適になっている。
また本機は、別売りの「きせかえプレート」を使用することで着せ替えが可能となり、自分好みの3DSが作れるようになっている(Newニンテンドー3DS LLは着せ替えには対応していないため注意)。
本機は2014年10月11日から日本で先行発売された。その後諸外国でも数ヵ月程度の遅れを持って発売された。
本体売り上げが姉妹機のNewニンテンドー3DS LLと比べて売り上げが徐々に落ち込み、Newニンテンドー2DS LLの2017年7月13日の発売開始と入れ替わる形で、同日に生産停止が発表された。
強化・変更部分
3Dブレ防止機能の実装
従来は正面から見ることを前提としていたため、見る位置が少しでもずれてしまうとぼやけてしまうことがあった。それにより、せっかくのニンテンドー3DSなのに立体視機能をオフにしてゲームをする、というなんとも元も子もない楽しみ方をしてしまう人が続出してしまった。より多くの人に快適な3D体験を楽しめるように本機からは本体の内側カメラとジャイロセンサーで顔の位置・向きを認識する「3Dブレ防止機能」により、操作中に顔が動いても映像が安定して見えるように自動調整をするという機能を追加した。特に左右のフリや傾きに対して強いが、顔認識を使用するという特性上他人に後ろから覗き込まれるとブレる場合がある。
新しいスティックとボタン
ABXYボタンの左上に小型の「Cスティック」が、背面にはZL/ZRボタンが追加された。これによって従来機向けの周辺機器だった「拡張スライドパッド」と同等の入力機能が標準で搭載された。
このCスティックは圧力を感知するトラックポイントに近いもののようで、一般的なゲーム機のスティックと違い大きく傾くものではなく、従来と勝手が違うが、微妙な力の加え方を感知し繊細な操作が可能。従来機ではスペース不足で右スティックをつけられなかったという経緯があり、本機の開発中のエピソードとして、新しいCスティックのアイディアに「最初に想像したより使いやすい」、「どうしてもっと早く思いつかなかったんだろう」というスタッフの声が紹介され、岩田社長も手ごたえを滲ませた。ちなみに「Cスティック」の名称は、NINTENDO GAMECUBEのコントローラ右下にあったCスティックからそのまま採用されている。
ABXYボタンは、スーパーファミコンと同じ配色に変更された。これは任天堂の遊び心だといえよう(LLではボタン自体は単色であるが、ボタンの文字色が同様のカラーになっている)。また、従来機では押しにくいことに定評があったSELECTボタン・STARTボタンがDSLite同様に右下に配置され、HOMEボタンは従来機より小型化した。
NFCリーダーを内蔵
以前のニンテンドーダイレクトでは、周辺機器としてのNFCリーダーの開発が予告されていたが、本機には内蔵されることになった。これにより、2014年のE3にて発表された「amiibo」に対応することが可能となった。さらにWiiUではすでに実装済みだったSuica等の交通系電子マネーでの決済にも2014年12月9日より対応開始した。⇒ニュースリリース
なお、NFCリーダーエリアは、下画面のだいたい中心部分になっている。
インターネットブラウザーの一新
本体に内蔵されている、インターネットブラウザーが一新され、動画の再生が可能になる。また、ボタンを使用しての閲覧もしやすい作りとなっている。
また、最初からフィルタリング機能が有効になっている。これを解除するには、クレジットカードを使用して認証し、手数料の30円が必要になる。すなわち未成年は保護者の同意がなければ解除不可能に等しい。
HOME画面のテーマ機能
本機の発売に合わせ、HOME画面にテーマ機能が追加された。これは従来機でも2014年10月の本体更新以降使えるようになった。テーマによってはBGMや効果音も変わる。
テーマは初めから入っているものの他、テーマショップから購入することで入手できる。単色のシンプルなものは0円で導入できるほか、きせかえプレートに合わせたデザインもの、特定のゲームやゲームキャラをモチーフにしたものなどが販売されている。特定のソフトに付属するものや、景品など、非売品のテーマも存在する。
きせかえプレートによる本体外装の着せ替え
記事「きせかえプレート」も併せて参照。
Newニンテンドー3DSのみ(LLは不可)、外側のカバー「きせかえプレート」を交換することが可能となってる。本体には本体色に合わせた黒か白のプレートが付属するが、別売りの「きせかえプレート」を購入することで様々なデザインに着せ替えることができ、自分の好みのカスタマイズが行えるようになる。現在発売されているものだけでも、単純なカラバリ、様々な模様、あるいはキャラクターがデザインされたもの、質感やさわり心地が異なるものなど多岐にわたる。気分を変えたいときのほか、単純に破損した場合にも交換できるし、メーカー側もユーザー側も同梱版より遥かに低コストで特別な3DSにできるため、痛3DS的な用途や商品展開も期待される。なお、繰り返すがLLは着せ替えできないので注意。そのかわり限定カラーの本体はLLを中心に発売していくようだ。ノーマルサイズのほうは、最初から着せ替え済みの本体とソフト同梱限定版が発売予定にあるが、これについてはプレート単品売りも行う予定となっている。
CPUの性能がアップ
CPUの性能が向上し、ダウンロード時のスピードやインターネット閲覧時のスピードが大幅アップ。より快適にサクサクに動くようになる。Miiverseもサクサク楽しめる。ホーム画面の切り替えも早くなっているようだ。
さらに、従来機では起動できないNewニンテンドー3DS専用ソフトが登場することも発表されており、第一弾としてWiiからの移植となる「Xenoblade」が発売された。
また、専用ではないがNewニンテンドー3DS対応ソフトが存在しており、一部タイトルで動作速度の向上・演出強化などの恩恵が得られる。これは本機の前月に発売された大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DSや、本体と同時発売のモンスターハンター4Gなどから対応が始まっており、ロードが速くなったり、ゲームを中断中でもMiiverseの起動ができるなどの違いがある。これ以降、従来機に対応しながら、本機だと動作が速くなる「対応ソフト」が順次発売されている(具体的にどれが対応しているか、一覧などは未発表で、タイトルごとに公式ツイッターやインタビュー、パッケージへの記載などで控え目に情報公開しているようだ)。
カメラ性能がアップ
無線LANでデータをパソコンに転送
本機と同じ無線LAN環境に繋がったパソコンにデータを転送可能になった。これによってmicroSDカードを取り出すことなくデータを移動可能となった。速度は遅いものの、写真などの少量のデータの移動には大変便利である。
画面の明るさを自動調整
周りの環境に合わせて画面の明るさを自動調整するようになった。消費電力の節約に貢献し、暗い場所で画面がまぶしすぎるといったことを防止できるようになった頻繁に画面の明るさが変わって困るというような場合はOFFにもできる。
カードスロットなどの位置変更
カードスロットが上部中央から左下に、タッチペンホルダー、電源ボタンが本体の下側になった。タッチペンは伸縮式ではなく旧DSのようなプラスチックの棒に戻されている。電源ボタンは本体外部にあるもののフラットな感じになっており、尖ったものを押し付けたりしなければ誤作動はまずないと思われる。
記録媒体がSDカードからmicroSDカードに
従来機では、本体左側にSDカードスロットが内蔵、記録媒体はSDカードが対応されていたが、本機ではmicroSDカードに変更された。SD及びSDHCまでは使用できるがSDXCには非対応(要するに通常32GBのカードまで対応)。この対応は、「従来とほぼ変わらない大きさで大きな改良を加えたため」だとか。
本機では一度裏側のバッテリーカバーを外して取り付ける必要があるが、前述したとおり少量なら無線LANでデータの転送が簡単に行えるようになったため、頻繁に抜き差しすることはないだろう。(大量の移動やバックアップだと厳しいかもしれない)
尚、初期状態で内蔵されているのは4GBのmicroSDカードである。従来機本体から引っ越しをする際、この容量を超えてしまう場合は、あらかじめmicroSDカードを別途購入する必要があるので注意。microSDカードは原則どのメーカーのものでも使用できるはずであるが、サポートのページで動作確認が行われているほか、任天堂純正のSDカード(16GB/32GB)も発売されている。
本体仕様
サイズ | 縦80.6mm×横142mm×厚さ21.6mm(折りたたみ時) ※3DSより縦+6.6㎜、横+8.0㎜、厚さ+0.6㎜ |
---|---|
質量 | 253g(バッテリーパック・タッチペン・SDメモリーカードを含む) ※3DSより+18gの増 |
上画面 | 裸眼立体視機能付きワイド液晶(約1677万色表示可能)
従来の3DSから画面の大きさが1.2倍になっている。
|
下画面 | 抵抗膜方式タッチパネル液晶(約1677万色表示可能)
3DSから画面の大きさが約1.2倍になっている。
|
タッチペン | Newニンテンドー3DSタッチペン [KTR-004] 約76.5mm |
無線通信 | IEEE802.11b/g(2.4GHz帯)対応 |
使用電源 | ACアダプター[WAP-002(JPN)](別売)、 バッテリーパック[KTR-003] |
入力 | |
その他入力 | |
センサー | モーションセンサー、ジャイロセンサー |
その他の機能 | |
バッテリー | リチウムイオン充電池(容量1750mAh) |
互換性 | DS専用ソフト・DSi対応ソフト・DSi専用ソフト・DSiウェアをプレイ可能(立体視非対応) 無線通信機能(ダウンロードプレイ・Wi-Fi含む)対応(DS/DSiシリーズ本体とも通信可能) DSi対応/専用ソフト・DSiウェアの場合は、DSi機能(カメラなど)を利用可能 ※3DS専用ソフトを従来のDSシリーズ本体でプレイすることは出来ない。 |
関連動画
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ニンテンドー3DSの3D映像(立体視機能)は実機でしかご覧いただけません。 |
外部リンク
関連項目
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- ゲーム / テレビゲーム / 家庭用ゲーム / ゲーム機
- ニンテンドーDS / ニンテンドーDS Lite / ニンテンドーDSi / ニンテンドーDSi LL / ニンテンドー3DS / ニンテンドー3DS LL / ニンテンドー2DS / Newニンテンドー3DS LL / NEWニンテンドー2DS LL
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