NEXCO(ネクスコ,Nippon EXpressway COmpany Limited)とは2005年10月1日に旧道路関係四公団のうち、日本道路公団が分割・民営化して発足した高速道路会社3社の愛称である。民営化発足直後は「NEXCO」という愛称は使用されず、2006年4月1日より施行された。
概要
国鉄がJRへ分割・民営化した時と似ているが、日本道路公団の分割・民営化では、上下分離方式による経営となっており、NEXCO各社は高速道路や一部の一般有料道路を保有する独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構から道路施設を借り入れる形で営業されている。
関連各会社・団体など
高速道路会社 | |||||
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NEXCO東日本 |
NEXCO中日本 |
NEXCO西日本 |
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グループ各社の管轄
NEXCO東日本 | 北海道・東北・新潟県・長野県北部・ほとんどの関東地方 |
NEXCO中日本 | 東海4県・北陸3県・山梨県・長野県南部・関東地方南西部の一部 |
NEXCO西日本 | 関西地方・中国地方・四国地方・九州地方・沖縄地方 |
NEXCO総研 | 全国展開(設備保有はごく一部) |
NEXCOシステムズ |
高速道路管理会社
- 詳細は各項目を参照
東日本高速道路(NEXCO東日本)
管轄エリアは北海道・東北・新潟および長野県北部とほとんどの関東地方である。コーポレートカラーは「ネクスコ・グリーン」であり、並行するJR東日本・JR北海道と色合いが非常に似ている。東北自動車道や道央自動車道といった東日本の幹線道路を管理する。
本社は東京都千代田区霞ヶ関(旧・日本道路公団本部庁舎)にあるが、管轄エリア内にある東京23区内を多く走る首都高速道路は道路公団時代から首都高速道路株式会社の管轄となっている。さらにNEXCO管轄路線のうち名古屋方面に向かう路線を名古屋市本社のNEXCO中日本が管理しているため、NEXCO東日本の東京23区内管轄道路は少ない。
東京23区の都市内高速道路交通が都市高速に多い為、首都圏を管轄とする割には利益の上がる路線が少なく、事実上のドル箱路線と化している東名高速を有するNEXCO中日本に比べると、若干、陰に隠れがちな一面もある。ただ主な交通量の多い路線は首都圏であり、東京と横浜を結ぶ第三京浜道路や、主要都市間を結ぶ関越自動車道が収益路線となっている。日本一長い高速道路の東北自動車道もNEXCO東日本の管轄。
日本道路公団から東京都千代田区にある日比谷自動車駐車場の業務も継承している。
東日本大震災が生じた時、木っ端微塵に破壊されて通行不能となった常磐自動車道を僅か6日で仮復旧させ、多くの人々がその復旧の早さに衝撃を与えた事でも知られる。
主な路線
- 東北自動車道
- 道央自動車道
- 道東自動車道
- 関越自動車道
- 上信越自動車道
- 北関東自動車道
- 東関東自動車道(新空港自動車道)
- 北陸自動車道(朝日IC以西はNEXCO中日本)
- 横浜横須賀道路
- 東京外環自動車道(一部はNEXCO中日本)
- 首都圏中央連絡自動車道(一部はNEXCO中日本)
- 東京湾アクアライン …など
- 日比谷自動車駐車場
中日本高速道路(NEXCO中日本)
管轄エリアは東海4県・北陸3県・山梨県および長野県南部と関東地方南西部の一部である。コーポレートカラーは「ネクスコ・オレンジ」となっており、路線に並行するJR東海に似ている。東名高速道路や中央自動車道といった比較的交通量の多い路線を管理しており、営業収益はNEXCO3社の中で一番多い。
ブランドスローガンは「もっと安全に、もっとスムーズに」。(以前は別のがあったが、笹子トンネル天井板落下事故の再来防止のための教訓として現在のが採用された)
本社は愛知県名古屋市中区にあるが、管轄エリア内にある名古屋市内を多く走る名古屋高速道路は道路公団時代から名古屋高速道路公社の管轄となっている。
なお、北陸自動車道は朝日ICを境にNEXCO中日本とNEXCO東日本が切り替わるが、JRの場合はJR西日本が上越まで担当している(NEXCO西日本の管轄ではない)。
主な路線
- 東名高速道路
- 新東名高速道路
- 名神高速道路(八日市IC以西はNEXCO西日本)
- 新名神高速道路(甲賀土山IC以西はNEXCO西日本)
- 中央自動車道
- 北陸自動車道(朝日IC以東はNEXCO東日本)
- 名古屋第二環状自動車道(名二環)
- 伊勢自動車道
- 伊勢湾岸自動車道
- 東海北陸自動車道
- 東海環状自動車道 …など
西日本高速道路(NEXCO西日本)
管轄エリアは関西地方・中国地方・四国地方・九州地方および沖縄地方である。コーポレートカラーは「ネクスコ・ブルー」であり、並行するJR西日本・JR四国とほぼ同じである。ただしJRグループではJR九州の管轄である地域もNEXCOグループではNEXCO西日本の管轄である(そのため、「NEXCO九州」等と言った高速道路会社は存在しない)。名神高速道路(八日市IC以西)や山陽自動車道、高松自動車道、九州自動車道、沖縄自動車道といった西日本各地の高速道路を管理する。
本社は大阪府大阪市北区堂島にあるが、管轄エリア内にある大阪市内を多く走る阪神高速道路は道路公団時代から阪神高速道路株式会社の管轄となっている。また同じく管轄エリア内には広島高速道路、北九州高速道路や福岡高速道路などの都市高速があり、瀬戸内海地域において本州と四国を結んでいる本州四国連絡橋は本州四国連絡高速道路株式会社(JB本四高速)の運営となっている。運営事業者が異なることにより本州と四国の連絡には別料金が生じる(実質的に分断されている)ので注意が必要になる。
日本道路公団から福岡市中区天神にある福岡中央自動車駐車場を継承している。
主な路線
- 名神高速道路(八日市IC以西)
- 中国自動車道
- 山陽自動車道
- 舞鶴若狭自動車道
- 阪和自動車道
- 山陰自動車道(一部のみ、多くは無料の自動車専用道路で供用される)
- 高松自動車道
- 松山自動車道
- 関門橋(関門自動車道)
- 九州自動車道
- 沖縄自動車道 …など
- 福岡中央自動車駐車場
NEXCO総研
NEXCO総研、正式名称「高速道路総合技術研究所」とは、NEXCOグループの研究所である。
旧・日本道路公団の高速道路試験所を前身とする。コーポレトカラーはグレー。道路交通に関する技術開発を主な役割としている。
NEXCOシステムズ
NEXCOシステムズとは、NEXCOグループのIT企業である。
分割民営化以前の旧・日本道路公団の時代に分社化された。コーポレトカラーはグレー。料金徴収システムや交通量の観測などをNEXCOグループ各社にわたって横断的に担当している。
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関連項目
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