NHKマイルカップ単語

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3歳牡牝限定・最速マイラー決戦
NHKマイルカップ
GI・東京競馬場・芝1600m

NHKマイルカップとは、日本中央競馬会(JRA)のGI競走。3歳の牡馬・牝馬（騙馬は出走不可）を対象とし、東京競馬場・芝1600メートルで行われる3歳マイル王決定戦である。

この記事では実際の競馬競走について記述しています。 この競走を元にした『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するレースについては 「NHKマイルカップ(ウマ娘)」を参照して下さい。

概要

1995年まで行なわれていたNHK杯（ダービートライアル）を前身とし、1996年に創設された。

それまで4歳（現在の3歳）外国産馬や中長距離適性に合わない短距離馬、クラシック登録をしていなかった馬はクラシック競走に出走できないか、もしくは活躍が見込めず、大きな目標となるレースが無い状況であった。
例えば1993年にヒシアマゾンが阪神3歳牝馬ステークス（現在の阪神ジュベナイルフィリーズ）で2着馬に5馬身差をつける圧勝を見せたが、外国産馬であったため桜花賞やオークスへの出走が出来ず、GII競走のニュージーランドトロフィーに進むぐらいしか選択肢が無かった。それ以前にも外国産馬かつマイラーであったシンコウラブリイや、地方競馬出身でクラシック登録していなかったオグリキャップの例があり、クラシック競走に引けを取らない出走馬が連年見られたことが、クラシック世代の春のマイルGI新設の追い風となっていたことは想像に難くないであろう。

このような経緯から、競走条件はニュージーランドトロフィーと同じマイルのレースとされたが、前身となるレース体系の格などが考慮された結果、競走距離は異なるもののNHK杯からの格上げとして創設されることとなった。同時にニュージーランドトロフィーは本競走のトライアル競走となり、またダービートライアルには新たにオープン競走のプリンシパルステークスが創設されることとなった。

2009年以降は外国馬も出走可能となっている。

2001年のクラシック競走外国産馬解放までは、外国馬はここに照準を絞ったローテを組むことから「マル外ダービー」という別名が付けられていた。現在では、純粋に3歳マイル王決定戦という位置づけに変わっている。

ヨーロッパではクラシック三冠の第1戦はマイルで行われるため、皐月賞からではなくここから東京優駿を目指す馬もおり、両レースを制した馬は変則二冠馬（→三冠馬を参照）と呼ばれる。クロフネ・タニノギムレット・キングカメハメハを管理していた松田国英元調教師が特にこのローテーションを意識していたこともあり、「松国ローテ」と呼ぶ競馬ファンも多い。

2002年は府中市の大國魂神社で行われる例大祭が5月5日(日)に重なることから、配慮して5月4日(土・祝)にレースが行われた。

NHKの競馬中継は旧八大競争のみ、牝馬クラシックについては地上波なしのBS放送限定とされることが基本だが、流石に名を冠する本競争は例外であり、しっかり地上波放送される。第1回、2006年第11回～2010年第15回、そして2014年第19回以降は、GIファンファーレをNHK交響楽団の金管楽員（NHK交響楽団とその仲間たち）が演奏している（雨天時やN響の公演スケジュールの都合などで既存音源再生になることもある）。国内屈指の一流楽団による格調高い演奏は一聴の価値アリ。

レース傾向

ヴィクトリアマイル・安田記念とともに春の東京マイルGIに共通することではあるが、非常に荒れやすいレースである。2007~2016年の10年間で10番人気以下の馬が3勝・10頭が3着内入線しており、これは同期間の全てのGIレースで最多となる。実績の少ない馬が一度限りの大駆けで好走し、以後目立った成績を上げられないケースもまま見られる。

これは「3歳」の「マイル戦」ゆえに、距離適性の見極めが済んでいないor未成長で距離適性が固まり切っていない馬が集まることに起因している。加えて前哨戦が数多く、各馬の力量差が掴みづらい上に、肝心の東京コースで行われる前哨戦が無い（現行トライアルレースも中山・阪神開催）ため、本番で求められる適性が見極めきれないことも大きい。その他、ゴールデンウィークの開催が多いこともあり、輸送時に渋滞に捕まって調整に悪影響がでるケースもある。

横山典弘騎手はこのレースと相性が良いのか、馬券圏内に入ることが多い。2023年現在で22回の騎乗機会中、3勝、2着6回、3着2回の合計11回馬券に絡んでいる。

第一回の優勝騎手は柴田善臣であることも有名。

主な前走・前哨戦

ニュージーランドトロフィーとチャーチルダウンズカップがNHKマイルCトライアルに指定されており、上位入選馬には優先出走権が付与される。

歴代優勝馬

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• 馬齢表記は現行表記に統一。

回数	開催日	競馬場	距離	優勝馬	性齢	勝利騎手	勝ち時計
第30回	2025年5月11日	東京	芝1600m	パンジャタワー	牡3	松山弘平	1:31.7
第29回	2024年5月5日	東京	芝1600m	ジャンタルマンタル	牡3	川田将雅	1:32.4
第28回	2023年5月7日	東京	芝1600m	シャンパンカラー	牡3	内田博幸	1:33.8
第27回	2022年5月8日	東京	芝1600m	ダノンスコーピオン	牡3	川田将雅	1:32.3
第26回	2021年5月9日	東京	芝1600m	シュネルマイスター	牡3	C.ルメール	1:31.6
第25回	2020年5月10日	東京	芝1600m	ラウダシオン	牡3	M.デムーロ	1:32.5
第24回	2019年5月5日	東京	芝1600m	アドマイヤマーズ	牡3	M.デムーロ	1:32.4
第23回	2018年5月6日	東京	芝1600m	ケイアイノーテック	牡3	藤岡佑介	1:32.8
第22回	2017年5月7日	東京	芝1600m	アエロリット	牝3	横山典弘	1:32.3
第21回	2016年5月9日	東京	芝1600m	メジャーエンブレム	牝3	C.ルメール	1:32.8
第20回	2015年5月10日	東京	芝1600m	クラリティスカイ	牡3	横山典弘	1:33.5
第19回	2014年5月11日	東京	芝1600m	ミッキーアイル	牡3	浜中俊	1:33.2
第18回	2013年5月5日	東京	芝1600m	マイネルホウオウ	牡3	柴田大知	1:32.7
第17回	2012年5月6日	東京	芝1600m	カレンブラックヒル	牡3	秋山真一郎	1:34.5
第16回	2011年5月8日	東京	芝1600m	グランプリボス	牡3	C.ウィリアムズ	1:32.2
第15回	2010年5月9日	東京	芝1600m	ダノンシャンティ	牡3	安藤勝己	R1:31.4
第14回	2009年5月10日	東京	芝1600m	ジョーカプチーノ	牡3	藤岡康太	1:32.4
第13回	2008年5月11日	東京	芝1600m	ディープスカイ	牡3	四位洋文	1:34.2
第12回	2007年5月6日	東京	芝1600m	ピンクカメオ	牝3	内田博幸	1:34.3
第11回	2006年5月7日	東京	芝1600m	ロジック	牡3	武豊	1:33.2
第10回	2005年5月8日	東京	芝1600m	ラインクラフト	牝3	福永祐一	1:33.6
第9回	2004年5月9日	東京	芝1600m	キングカメハメハ	牡3	安藤勝己	1:32.5
第8回	2003年5月11日	東京	芝1600m	ウインクリューガー	牡3	武幸四郎	1:34.2
第7回	2002年5月4日	東京	芝1600m	テレグノシス	牡3	勝浦正樹	1:33.1
第6回	2001年5月6日	東京	芝1600m	クロフネ	牡3	武豊	1:33.0
第5回	2000年5月7日	東京	芝1600m	イーグルカフェ	牡3	岡部幸雄	1:33.5
第4回	1999年5月16日	東京	芝1600m	シンボリインディ	牡3	横山典弘	1:33.8
第3回	1998年5月17日	東京	芝1600m	エルコンドルパサー	牡3	的場均	1:33.7
第2回	1997年5月11日	東京	芝1600m	シーキングザパール	牝3	武豊	1:33.1
第1回	1996年5月12日	東京	芝1600m	タイキフォーチュン	牡3	柴田善臣	1:32.6

関連動画

関連項目

• 競馬
• JRA
• 東京競馬場
• 東京優駿
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