ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社 (Nissan Motorsports International Co., Ltd.)とは、日産自動車の連結子会社、ワークスチューニングショップ及びレーシングチームである。
一般的には、通称のニスモ(nismo又はNISMO)と表記・呼称される事が多い。
概要
1984年9月に日産のワークスチームの一つであった大森ワークスを母体として設立。現在は主に、レーシングカーの開発やモータスポーツ用部品の開発及び販売、モータースポーツ活動、自動車の整備や販売、等を行っている。
全日本ツーリングカー選手権、全日本GT選手権、SUPER GT、等の国内レースで多くのタイトルを獲得している、非常に有名なチームでもある。
又、それらのレース経験を生かしたチューニングを施したコンプリートカーやチューニングパーツを販売している。
モータースポーツ活動ではこれまで耐久、ツーリングカー、ラリー、F3等、数多くのカテゴリに参戦してきた。
現在ではSUPER GTにNISMO本体がワークスチームとして参戦し、併せてインパル・コンドウ・MOLAにもマシンを供給して参戦している。
また、FIA-GTにもプライベーターチームにマシンを供給し、技術支援も行っている。
SUPER GT
2014年のチーム体制 | ||||
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エントラント | NISMO 総監督:柿元 邦彦 監督:鈴木 豊 チーフエンジニア:- |
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カーナンバー | 23 | カテゴリ | GT500 | |
マシン名 | MOTUL AUTECH GT-R | |||
ドライバー | 松田次生 / ロニー・クインタレッリ | |||
ベース車両 | 日産 GT-R R35 | |||
搭載エンジン | NR20A 2リッター直列4気筒直噴ターボ | |||
タイヤ | ミシュラン |
2013年シーズン、MOLAで2年連続でチャンピオンを獲得した柳田真孝とロニー・クインタレッリが揃って移籍、さらにタイヤもミシュランに変更したことで、事実上MOLAのマシンがNISMOに移ったような状況となった。
一方で2002年からNISMOで活躍していた本山哲は半ばトレードに近い形でMOLAへ、ミハエル・クルムはコンドウ・レーシングに移籍した。
2014年シーズン、日産陣営はドライバーをシャッフル。ワークスチームNISMOには、インパルから松田次生が加入。チームに残留したロニー・クインタレッリとコンビを組む。
第3戦オートポリスでは、GT-Rの1-2-3でのポール・トゥ・ウィンを決める。年間を通して速さを見せ、最終戦もてぎでもポール・トゥ・ウィン。2014年シーズンのチャンピオンとなる。松田次生はGT15年目にして初めてのタイトル獲得で、号泣する場面もあった。ロニー・クインタレッリはGT最多タイの3度目のチャンピオンである。
コンプリートカー・パーツ
前述の通り、レースでのノウハウを生かし、エンジンやサスなどをチューンした、通常モデルよりも高性能となっている車両およびパーツも販売されている。なお、現在NISMOスペックが販売されている車種は以下の5車種だが、パーツはこれらの他、エルグランドやリーフなど様々な車種向けの物が出ている。
- マーチ:NISMOとNISMO Sの2種類があり、NISMOはHR12DE(1.2L直3DOHC)+CVT、NISMO SはHR15DE(1.5L直4DOHC)+5速MT。車両価格は約160(NISMO)/180(NISMO S)万円と現行のNISMOスペックの中では最も安価。
- ノート:NISMOとNISMO Sの2種類。NISMOはHR12DDR(1.2L直3DOHCスーパーチャージャー)+CVT、NISMO SはHR16DE(1.6L直4DOHC)+5速MT。リアブレーキもドラムブレーキからディスクブレーキに変える手の込みよう。車両価格は約195(NISMO)/225(NISMO S)万円。ちなみにNISMO Sは書類上はE12改と改造車扱いになる。
- ノート e-Power:こちらもNISMOとNISMO Sの2種類。通常版よりもボディ・サスペンションに強化が施されている他、ノーマルモードとSモードは専用のチューニングが施されている。NISMO Sではパワートレインをセレナe-Powerのものに換装し、109ps/254N・m→136ps/320N・mにパワーアップ。特にトルクはフェアレディZ(Z33)等のVQ35DE(3.5L V6)に匹敵するレベル。また、S及びEcoモードにもBレンジを追加している。車両価格は約249(NISMO)/267(NISMO S)万円。
- ジューク:2014年現在ではNISMO RSモデルが発売中。MR16DDT(1.6L直4DOHCターボ)+8速MTモード付CVTの4WD。車両価格は約343万円。
- フェアレディZ Ver.NISMO:VQ37VHR(3.7LV6DOHC)+6速MTorMTモード付7速AT。最上級グレードのバージョンSTをベースに、オリジナルエアロやエンジンチューニングなど各所にニスモが手を加えた初期型モデル。車両価格だけで560万円~
- フェアレディZ NISMO:中期以降のNISMOモデル。前期のバージョンNISMOはあくまでNISMOが独自にチューンをしていたものだが、こちらはコンプリートマシンとして販売されている。その為ほかの車種のNISMO仕様とデザインアイデンティティが共通。車両価格は630万円~。
- GT-R:VR38DETTにGT3に使っているタービンを搭載するなど日産の本気が窺い知れる。この他、富士スピードウェイ、ニュルブルクリンク、ラグナセカ、ウィロースプリングスで走行したデータをUSBに記録し、グランツーリスモ6で再現したり、スマホと接続して走行データをチェックしたりなどもできる。さらにはニュルブルクリンクで7:08.679という凄まじいタイムを叩き出したものと同じパーツセットもNISMOから出ている。ちなみに車両価格は2020年モデルのトラックエディションで1460万円、NISMOだと2420万円。
関連チャンネル
関連項目
- 日産自動車
- モータースポーツ
- SUPER GT
- スカイラインGT-R
- ニスモ(生放送主)
外部リンク
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