No.16 色の支配者ショック・ルーラーとは、アニメ「遊☆戯☆王ゼアル」に登場するカードである。
概要
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/天使族/ATK 2300/DEF 1600
レベル4モンスター×3
このカードは「No.」と名のつくモンスター以外との戦闘では破壊されない。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材1つを取り除いて発動する事ができる。
カードの種類(モンスター・魔法・罠)を1つ宣言する。
発動後2回目の相手のエンドフェイズ時まで、
宣言した種類の相手のカードの効果は無効化される。
初登場は17話(ナンバーズ17「すべてを見通す者 恐怖の占い師・ジン」)。
冒頭でジンとデュエルしていた青髪の男が使用していたが、一瞬で奪われてしまった。
本格的に登場したのはその後の遊馬VSジン戦。
ジンは「オレンジ・シャーマン」、「レッド・シャーマン」、「グリーン・シャーマン」をオーバーレイ・ユニットとしてエクシーズ召喚する。罠カードを宣言して効果を発動し、遊馬が伏せていた「バイバイダメージ」を封じて「ゴゴゴゴーレム」を戦闘破壊した。予告でのかっこいいゴゴゴさんの幻想を潰した張本人。
返しの遊馬のターン、残ったオーバーレイ・ユニットを「クリボルト」によって「クリボルト・トークン」にされ、「No.39 希望皇ホープ」に戦闘破壊された。だが、ジンにはもう1体ナンバーズが残されていて……。
破壊された後も罠を封じる効果は残り続け、次のジンのターンの罠の発動も封じている。
デュエル終了後は例によってアストラルに吸収された。WDC決勝戦後一時Dr.フェイカーに奪われていたと思われるが、WDC終結後は再びアストラル(遊馬)の下へ戻っている。
ナンバーズが共通して持つ自身の数字の刻印は、胴体の右側にある。
所有者に現れる刻印は、青髪の男が右手のひら、ジンが右手の甲にあった。
カード名は「色(音読み:ショク→ショック)の支配者(ruler,ルーラー)」と、前半部分と後半部分がかけてある。また、16は1(い)6(ろ)の語呂合わせにもなっている。
「色の支配者」は、カードフレームの色を支配し、その発動を封じるということだろう。モンスターを指定した場合、効果・融合・儀式・シンクロ・エクシーズ・モンスター扱いの罠で1度に6種類の色を支配する。
アニメ公式サイトで行われたモンスター人気投票・ナンバーズ編では10位となった。
OCG版
「ザ・ヴァリュアブル・ブック14」(2011年8月19日発売)の特典カードとして登場。
エクシーズ・効果モンスター
※「遊☆戯☆王ゼアル オフィシャルカードゲーム 公式カードカタログ ザ・ヴァリュアブルブック14」収録のカード(VB14-JP001)による
ランク4/光属性/天使族/ATK 2300/DEF 1600
レベル4モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
次の相手ターン終了時まで、宣言した種類のカードをお互いに発動できない。
ナンバーズ共通の耐性は例によって削られたほか、効果を無効にする効果は発動を封じる効果となり、お互いのプレイヤーが影響を受けるようになったうえ、発動を封じる効果の持続時間が半分になっている。
宣言した種類のカードの発動を封じる効果は強力で、特定の種類のカードへの依存度が強いデッキであればこのカードだけで機能停止させられる。そうでなくとも、縮小版「大寒波」を撃てると考えたらなかなかいい効果。
自分も封じられてしまうデメリットはあるものの、発動のタイミングに制限がないので、自分が使いたいカードを使ってからこのカードの効果を使えばそこまで気にならない。この点では「大寒波」より使いやすい。
素材は3体必要だが、レベル4は扱いやすいので、素材を揃えるのはそう難しくない。
また、素材3体のエクシーズをサポートする後発の光天使との相性がいい。
発動を完全にシャットアウトする効果は便利なので、ランク4を扱うデッキでなら十分に採用できる。攻撃力が低めなので、戦闘破壊には注意が必要だが、破壊されたとしても相手ターン終了時まで封印効果は継続する。
決して弱い効果ではないが、日本では特別に環境で活躍したというわけでもなく、禁止・制限カード(リミットレギュレーション)の指定を受けるほどのカードでもない。しかし、海外では、日本とは別の独自の改訂を行い始めた2013年9月1日の改訂で、無制限カードからいきなり禁止カードに指定された。ロック性能の強力さを問題視されたか。
このカードと同期の「No.11 ビッグ・アイ」は、日本で制限カード、海外で無制限カードであり、このカードとは逆のような関係。
だったのだが、2015年下半期に登場した「EM(エンタメイト)」と「Em(エンタメイジ)」を組み合わせた「EMEm」というデッキにおいて、先行から安定して出せるようになり、その凶悪さが露呈するようになった。上述のデッキは、「EMの持つサーチ力」と「Emのもつレベル4モンスターの展開力」があわさり、先行1ターン目でランク4のエクシーズモンスターを安定して複数並べることが出来るデッキであった。このカードの横に「フレシアの蠱惑魔」等を並べ、相手の展開をほぼ完全にシャットアウトすることが容易にできてしまった。
今までのデッキは、「ショックルーラーと共に他の制圧力のあるカードが横に立つ」ということは殆ど無く、またショックルーラーは攻撃力2300しかなかったので戦闘でも突破しやすく、そこまで対処自体は難しくなかったのだ。しかしこれらの欠点を他のランク4エクシーズモンスターなどで賄えるこのデッキは登場から瞬く間に環境を支配してしまった。他のデッキが台頭しづらく、「EMEmに対抗できるのはEMEmだけ」とまで言われる程になってしまった。
その結果として。2016年1月1日から施行されるリミットレギュレーションにおいて、禁止カードに指定された。同改訂では「EMEm」の主要カードもいくつか禁止になり、以下に同デッキが強力だということ、ショックルーラーが他の制圧力を持ったモンスターと立つことが凶悪だったということが窺い知れるだろう。
まさに、「時代がショックルーラーに追いついてしまった」と言わざるを得ないだろう。
余談ではあるが、同改訂により、エクシーズモンスターでは3枚目の禁止カード(内1枚は制限解除済)となり、「No.」カテゴリでは初の禁止カードとなった。また、「No.11 ビッグ・アイ」は「征竜」の規制もあってか、2015年4月1日に制限解除されている。これにより、日本と海外で両カードの扱いは同じになった。
かつて、遊戯王OCGで発音した場合に最も長いカード名であった時期があった。その後、「No.25 重装光学撮影機フォーカス・フォース」に記録を抜かれている。
発動できない範囲について
魔法か罠を指定して効果を発動した場合、既に表側表示で存在する永続魔法や永続罠などは無効にできない。カードの発動はできなくなるが、効果を発動することは可能であるということ。また、セットするだけなら発動ではないのでそれも可能。
モンスターを指定して効果を発動した場合、テキストに忠実に考えると「モンスターを発動できない」という状況になるが、モンスターを発動するという行為はルール上存在しない(モンスターは召喚するもの)。これはモンスターの効果を発動できないという意味である。言い換えれば「モンスターを指定して効果を発動すると、その効果によってすべてのモンスターはモンスター効果の発動を封印される」ということである(したがって、後述するようにショック・ルーラーの効果適用前にモンスター効果を受けない効果を得ているモンスターはショック・ルーラーの効果が適用されていてもモンスター効果を発動できる)。当然通常召喚・特殊召喚自体には制限がかからず(もちろん、特殊召喚を行うカードでも、宣言された種類のカードの発動はできない)、ペンデュラムモンスターはペンデュラムゾーンに魔法カードとして発動することとペンデュラム効果を発動することはできる(もちろん、魔法が宣言されていればペンデュラムゾーンに発動することはできなくなる)。
アニメ効果は選択した種類のカード効果を無効にするものなので、このような矛盾は起きていなかった。
モンスターを指定した場合、原則一切のモンスター効果の発動が行えなくなる。これはフィールド以外にも及び、墓地や手札で発動する効果はおろか、除外されている「異次元の偵察機」やデッキで発動する「ナーガ」などの効果まで封じられる。
一方で、「発動」しない効果は封じられない。いわゆる永続効果やルール効果(通称)と呼ばれるものである。
例としては「サイバー・ドラゴン」の手札から特殊召喚する効果、「人造人間-サイコ・ショッカー」の罠を発動不能・無効化する効果、地縛神やSinなどのフィールド上に1体しか存在できない効果、「封印されしエクゾディア」の特殊勝利効果、などなど。
この効果の発動にチェーンして宣言した種類のカードを発動することは可能。
このカードの効果にチェーンして「エフェクト・ヴェーラー」の効果を発動され、このカードの効果が無効になった場合、そのターンのエンドフェイズで「エフェクト・ヴェーラー」の効力は切れるが、次のターンにこのカードの効果が適用されることはなく、宣言した種類のカードを使用できる。
モンスターを宣言しても、「毒蛇神ヴェノミナーガ」のハイパーヴェノムカウンターを置く効果は、ヴェノミナーガの持つ耐性ゆえに例外的に発動可能。ヴェノミナーガと「スキルドレイン」の関係(先にあるほうの効果が優先的に適用される)とは異なり、どちらが先にあってもハイパーヴェノムカウンターを置く効果は防げない(「スキルドレイン」の場合、耐性そのものを無効化するため、先にあればヴェノミナーガに勝てる。耐性は発動しない効果)。
一度このカードの効果が適用された場合、その後でこのカードが破壊されたり、「スキルドレイン」などでこのカードの効果が無効になっても、次の相手ターン終了時まで宣言した種類のカードは発動できない。
関連動画
関連項目
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