ONE PIECE FILM STRONG WORLDとは、アニメ「ONE PIECE」の劇場版第10作目である。
仲間なら書いてやれる概要ってモンがある
「ONE PIECE」の漫画原作者の尾田栄一郎がストーリーを書き下ろし、製作総指揮を務めた作品。
原作者が全面的に関わっているという事で大きな話題となり、ONE PIECEの劇場版としてはもちろん東映のアニメ作品としても歴代最高の売り上げを記録すという大ヒット作品となった。
映画公開前に作品のプロローグである書き下ろし漫画「第0話『STRONG WORLD』」が週刊少年ジャンプに通常の漫画本編と同時に掲載され、その第0話を収録したコミックス零巻が映画館で「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」を見に来た人達に配布された。
そして第0話は2012年3月7日に発売された「ONE PIECE BLUE DEEP」にも収録された。
さまざまな登場人物の過去の姿が描かれており、ワンピース読者なら思わずニヤリとしてしまうような内容となっている。
この作品以前の映画版ONE PIECEは既に激しいネタ切れを起こしており、直近2作品は原作エピソードの焼き直し(しかもテレビシリーズに登場する後発の仲間を無理矢理はめ込んだためかなりの矛盾が生じる)で、それ以前の作品も後の巨匠細田守などが監督した作品などはあっても、「これぞONE PIECEの映画」と呼べるものは皆無に等しかった。
そこで、10作品目ともなると何とか映画としての体裁を保ちたいという意向で原作者の力を借りるに至ったという経緯がある。
実際にこの作品の内容は「王道少年漫画」を意識したエンターテイメントであるのに対し、スタッフが当初尾田に進言したアイデアはクリスタル航海記なるそれまでの映画版ONE PIECE主要路線でもあった「お涙頂戴の感動作品」だったらしいが、これに難色を示した尾田は全面的にストーリーを改訂し、本来あるべき「男のロマン溢れる海賊冒険映画」としてのONE PIECE FILMのストーリーが完成に至った。
また、絵の動きや音楽に至るまで、製作総指揮の尾田の厳しいチェックが入り、海外への外注によって既に尾田の絵柄とかけ離れてしまっているアニメ版の動画スタッフではなく、実際にメインキャラ達の絵を描かせ、選別した精鋭達によるアニメーター達による高品質な絵と、小西康陽、Mr.Childrenといった一線級の音楽家によるテーマソング(それまでのONE PIECEの音楽はタイアップ色が強かった)によってより作品の品質を保つ事に成功している。
本作オリジナルキャラクター
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シキ(金獅子のシキ)
CV:竹中直人
金獅子海賊団船長。
ゴールド・ロジャーおよびエドワード・ニューゲートらと同期の人間で、特にロジャーとは長きに渡るライバルでもあった。
後頭部にはかつてロジャーと繰り広げたという“エッド・ウォーの海戦”の時に刺さった舵輪がそのままにしてある。
基本的にハイテンションで豪快な性格だが、自由主義だったロジャーと違って強い野心と支配欲の持ち主であり、同時に邪魔する者には容赦しない極めて冷酷かつ残忍な男でもある。笑い方は「ジハハハハハハ」
ロジャーが海軍に捕まって処刑されたと聞いた時はそれが受け入れられず単身海軍本部に乗り込むも、返り討ちにあってインペルダウンに入れられるが、海楼石製の足枷を自身の足ごと切断して脱獄し、そのまま姿を隠す。
それ以降はメルヴィユと呼ばれる島に潜み、その島に住む生物をインディゴに作らせた薬品で凶暴化させ、さらに周辺の海から多数の海賊を呼び寄せて大軍団を編成し、手始めにロジャーの故郷である東の海を壊滅させようとした。
自身や触れた物質を自在に浮かばせて動かす「フワフワの実」の能力者で、それを使った三次元的な戦い方を得意とし、さらに両足に義足代わりに取り付けた二振りの剣を振るう。 - Dr.インディゴ
CV:中尾隆聖
金獅子海賊団の科学技術者で、組織の実質的なNo.2。
長いマフラーを付けたピエロのような格好しており、歩く度にブーブークッションのような足音を響かせる。
報告の際にはなぜか分かりにくいジェスチャーやパントマイムで伝えようとして失敗したり、時にはシキと一緒に漫才のようなやり取りを繰り広げたりする所謂コメディリリーフ的なキャラクターだが、シキの野望のためにメルヴィユ島の薬草を加工した進化促進薬で島の生物を凶暴化させた張本人。口癖は「ピロピロピロ」
手のひらから化学物質を燃焼させて生み出した無数の火炎弾を放つ「ケミカルジャグリング」が武器。 - スカーレット隊長
CV:銀河万丈
金獅子海賊団戦闘員。
ゴリラのような風貌の猿人で、元々はメルヴィユ島の普通の生物だったが、インディゴの開発した薬を打たれて人間的に進化を遂げて生まれた。
知能こそ高いものの人語は話せず「ウホウホ」としか喋れないが(解る人間には言ってる事が解るらしい)、島の生物のリーダー的な存在として同じように生み出された島の戦闘生物に命令を下す司令役を務めている。
こう見えて女好きな性格で、ロビンの一目惚れして彼女をさらって自身の嫁にしようとした。
零巻商法
この映画のヒットによって「映画館でしかもらえない単行本を来場者に配る」という手法が集英社含めた漫画映画の来場者特典に続出した。
直近のものでも鋼の錬金術師、NARUTO、FAIRY TAILと枚挙に暇が無い。
内容は総じて「通常単行本収録は未定であるが、映画に関連した原作のエピソード」や「映画の裏設定を記した小冊子」といったものがほとんど。
この映画で配られたものが第零巻だったため、同様の手法が0巻商法などと揶揄される事になった。
なお、この映画の次回作となるONE PIECE FILM Zでは0巻ならぬ1000巻が配布される。
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