PlayStation Plus(PS Plus)とは、2010年6月にスタートした、現SIE提供の有料会員サービスである。PlayStation Networkに接続できるゲーム機であれば、原則加入・サービス利用が出来る。
PSNが稼働している全地域で提供されているが、各地域によって内容や価格、加入期間に差がある。以降は日本向けの状況のみを掲載する。
2022年6月(日本)に実施される大幅リニューアルについては、現行との混同を防ぐため記事末端に掲載している。
概要
PlayStation 4(PS4)が発売する前にスタートしていることからもわかる通り、本来はオンラインマルチプレイ以外の付加価値を受けるためのサービスであった。PS4発売後は、PS4におけるオンラインマルチプレイ会員としての側面も持っている。
2019年8月1日より、税込価格は現在の価格に変更された。2019年10月1日の消費税10%へ増税時は据え置き(本体価格値下げ)となった。2019年7月31日までは下記の通り。
無料で14日間体験可能であり、また購入特典などで付属する場合や期間の違う利用権販売もある。過去には「20年利用権 13,284円(12,300円+8%税)」が先着123名に販売されたことがあった。
なお特に明確な宣言はされていないが、PlayStation Portable(PSP)向けのサービスは終了している。以前はフリープレイでPSP向けコンテンツ配信がされるなど、間接的に利用が可能であった。
加入特典
大きく分けて、「コンテンツサービス」「システムサービス」の2種類が存在する。
コンテンツサービス
PlayStation 3(PS3)、PlayStation Vita(PS Vita)向けのコンテンツ更新は、フリープレイのみ2019年3月更新分を持って終了している。ゲームトライアルも終了と推測される(後述)。
- フリープレイ
- 製品版をPS Plus会員費だけで楽しめる。一度ダウンロードリストに追加した後は、完全に配信終了となるまでいつでもダウンロード可能。
- 当然だが、PS Plusの有効期限が切れると遊べなくなる。削除はされず再加入でプレイ可能。
- ディスカウント
- PS Plus会員価格として、割引価格で購入可能。一度購入した後は、PS Plusの有効期限が切れてもプレイ可能である。
- 先行配信/スペシャル
- PS Plus会員先行配信、あるいはPS Plus会員限定コンテンツ。会員限定βテストも含まれる。
- PlayStation Plus コレクション
- PlayStation 5(PS5)限定。PS5からライブラリへ追加した場合にのみ、対象PS4タイトルが遊び放題となる。フリープレイと異なり配信期限はない(2021年時点)。
- 一度追加した後は、PS4など対応機種であればどれでもプレイ可能。
- こちらも当然だが、PS Plusの有効期限が切れると遊べなくなる。再加入でプレイ可能。
他にも、「ゲームトライアル」というコンテンツが存在する。これは製品版のプレイ可能時間を制限し、その時間であれば全ての機能を楽しめる。ただしトロフィーは獲得できても同期されない。
ゲームトライアルはPS3/PS Vita系列専用コンテンツであり、2017年11月度更新の「プリンセスは金の亡者」以降配信された記録はない。
システムサービス
- オンラインマルチプレイ
- PS4以降のゲーム機はオンライン対戦・協力プレイが有料となっており、その支払方法はPS Plus会員費となる。
- ただし台数単位であり、「いつも使うPS4(PS4)」「コンテンツ共有とオフラインプレイ(PS5)」を設定しているPS Plusユーザー1名が存在すれば良い。
- PS4以前の全ハードウェアは無関係で、従来通り加入不要。
- セーブデータお預かり(オンラインストレージ/クラウドストレージ)
- 本体内蔵エミュレータ動作(PS/PS2ゲームアーカイブスなど)以外のゲームにおけるセーブデータをバックアップできる。PS4以前とPS5以降で呼び名が異なり、PS4以前は「オンラインストレージ」、PS5以降は「クラウドストレージ」と呼ぶ。
- PS3/PS Vita系列はプラットフォーム単位で合計1GB、1000ファイルが限界。ごく一部非対応ゲームが存在する。
- PS4は100GB、1000ファイルとなっている。2014年時点ではPS3と同等であったが、2015年9月度更新を持って10GB・2019年2月度更新を持って100GBへ拡大した。
- PS5は100GB、ファイル数無制限となっており、PS5ゲームでのセーブデータは完全に同期される(同期していない場合、どちらかを残すか選択しない限り起動できない)。PS4の領域にアクセスすることも可能で、この場合はPS4と同じルールが適用される。
- コピー禁止のセーブデータでも無理やりアップロードが可能。ただしダウンロードする場合は、コピー禁止でないセーブデータを扱っていたとしても、直前の操作から24時間経過している必要がある。
- PS3タイトルの一部に存在する、「セーブデータをゲームインストールデータにまとめて保管する」タイトルのアップロードは出来ない。セーブデータとして書き出し可能なものはそのセーブデータをアップロード可能。
- シェアプレイの強化
- PS4以降限定。同一のプラットフォームにて、配信者:ホスト、閲覧者:ビジターの2人間でホストのゲームを一緒に見ることができる機能のこと。これ自体は加入不要である。
- PS Plus加入者はシェアプレイが強化され、ホストのコントローラー操作権をビジターに渡してプレイさせられる他、ホスト・ビジターで別々のコントローラーを扱うよう設定することで遠隔でのローカルマルチプレイも可能である。
- ホストのコントローラーをビジターに渡す場合はホストのみPS Plus加入必須、ビジターは不要。ホスト・ビジター間でシェアプレイによるローカルマルチプレイを行う場合は両者共にPS Plus加入必須。
- ゲームヒント
- PS5限定。対応ゲームかつPS Plus加入者は、コントロールセンターより公式の攻略情報を呼び出すことができる。
- 左右サイドどちらか、あるいはピクチャー・イン・ピクチャー方式で表示しつつプレイでき、動画が添付されている場合は再生しながらのプレイも可能。
- 自動トロフィー同期
- PS3/PS Vita限定。決めた時間に対応ハードウェアが起動し、トロフィーの同期を自動で行う。
- PS4以降は加入不要のため、特典自体廃止。通常起動中に自動トロフィー同期を行っている。
- 自動ダウンロード/アップロード
- PS4以前のハードウェア限定。決めた時間、もしくはスタンバイモード/レストモード中に対応ハードウェアが起動し、ゲームソフトやシステムソフトウェアのダウンロード、セーブデータお預かり(オンラインストレージ/クラウドストレージ)分の同期を自動で行う。
- PS3はバージョン4.50以降、システムソフトウェアのみ加入不要。
- PS4はPS3の仕様を受け継ぐ他、インストールまでを自動で行ってくれる。なお通常起動中はゲームソフトに限り自動ダウンロード等を行い、この分に関しての加入は不要。
- PS5は加入不要のため、特典自体廃止されている。
2022年6月のリニューアル後
2022年6月以降は、料金プランが3つに分かれる。劣化はなく最低でも同等となる。
以下、2022年5月以前のサービスプランを「現行」と呼ぶ。価格は全て10%税込。出典の記載なき場合は初回告知のPS Blog記事が出典。
当初は英語表記であったが、同年4月5日時点でプラン名のみカタカナ表記に変更されている。
- PlayStation Plus エッセンシャル
- 現行と同じであり単なるリネーム。料金も現行と同じであるため省略。
- 現行の加入者は、同年6月以降全てエッセンシャル加入者として取り扱われる(PS Plus公式ページ下部FAQ
)。
- PlayStation Plus エクストラ
- エッセンシャルのサービスに加え、エッセンシャルと別枠でPS4/PS5タイトルがダウンロード配信される。同年3月時点によると、「数百本」「地域によって異なる」「今後変更する可能性がある」とのこと。
- 価格は1ヶ月 1,300円/3ヶ月 3,600円/12ヶ月 8,600円。
- PlayStation Plus プレミアム
- エクストラまでの全サービスに加え、PlayStation Now(PS Now)機能を統合。エクストラで配信されたタイトルは、プレミアム限定でクラウドストリーミングによるプレイも可能となる。
- 更に別枠・最大240タイトルとして、プレミアム限定で"クラシックゲーム"のダウンロード・クラウドストリーミングプレイが可能。クラシックゲームとは具体的に、PS/PS2/PS3/PSPタイトル[1]、あるいはそれらに準じたリマスタータイトル=実質新規PS4タイトルを指す。[2]なお、この内PS3タイトルはクラウドストリーミング限定となる。詳細はこちら
(2022年5月16日時点)。
- またゲームトライアルが復活。一定時間一部の製品版をプレイすることができる。
- PS Now加入者は、同年6月以降全員プレミアム加入者として取り扱われる。プレミアムの方が割高であるが、その時点での差額は請求されない。これに伴いPS Nowは廃止されるため、単独利用者は実質値上げとも言える。
- 価格は1ヶ月 1,550円/3ヶ月 4,300円/12ヶ月 10,250円。
利用権が残っている状態で上位プランにアップグレードしたい場合、有効期限に応じた差額を全額支払う必要がある(PS Plus公式ページ下部FAQ)。
また明言されていないため不明だが、プレミアムの加入については18歳未満対象外となる可能性あり。最低でもPS Now機能、及びエクストラ・プレミアムタイトルストリーミングは使用不可となる(PS Plus公式ページ上部)。
比較表
エッセンシャル | エクストラ | プレミアム | 備考 | |
---|---|---|---|---|
現行全サービス | ○ | ○ | ○ | |
エクストラタイトル | - | ○ | ◎ | プレミアム:ストリーミングも可 |
プレミアムタイトル | - | - | ○ | PS3はストリーミング限定 |
PS Now全機能 | - | - | ○ | |
ゲームトライアル | - | - | ○ |
関連動画
関連チャンネル
関連項目
- PlayStation Network
- PlayStation Portable:全て更新終了。
- PlayStation 3:一部更新終了。
- PlayStation Vita:一部更新終了。
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据置型ハード | PlayStation - PlayStation 2 - PlayStation 3 - PlayStation 4 - PlayStation 5 - PlayStation Vita TV | |
携帯型ハード | PlayStation Portable - PlayStation Portable E-1000 - PlayStation Portable go - PlayStation Vita | |
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脚注
- *PS/PSPタイトルは今回新たに動作するものであり、いつでもセーブ・巻き戻しが可能となる。明言されていないが、タイトルリストよりPS2タイトルは"PS2 Classics"(大百科記事『PlayStation 4』参照)という枠組みで配信されたPS4タイトル、PS3タイトルはPS Nowそのままであると推察される。
- *一例として、2022年6月度では「ボーダーランズ ダブルデラックス コレクション(PS4)」がクラシックゲーム扱いとして配信される。
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https://dic.nicovideo.jp/t/a/playstation%20plus