SEGA AGES 2500とは、セガがPS2で展開していたレトロゲームシリーズ。
概要
このシリーズ立ち上げのためだけに、セガとD3パブリッシャー (SIMPLEシリーズでおなじみ) の合弁会社スリー・ディー・エイジス社を設立。当初のシリーズはこの会社から発売されていた。初期のコンセプトは「過去の名作を現在の技術でリニューアル」で、PS2用に作り直されたリメイク版を主軸とし、完全移植のオリジナル版はほんの一部のタイトルにしか収録されなかった。
しかし、それらの作品によってはリメイク版に余計な要素が付加されたり、ゲーム性や音楽、グラフィックなどが変わったりしてしまったことを「タイトルに偽りあり」「原作の雰囲気を損なっている」「劣化」ととらえられ、一種の思い出クラッシャーのようなものと化していた。購入したユーザーからは「こんなリメイク版いらないから、オリジナル版も収録してよ!!」といった苦言や悪評が相次いだ。
特に、2Dで表現された疑似3Dを本当にポリゴンによる3Dに変えてしまったことにより、雰囲気や爽快感が失われてしまった点や、「エイリアンシンドローム」 (自キャラと敵キャラに耐久力がついた) のようにゲーム性を大幅に改悪されてしまった点には批判が集中した。
これを受けてか、Vol.16の「バーチャファイター2」(これはAM2研が直々に移植している)、Vol.17の「ファンタシースター generation:2」から発売元をセガに移し、方針を大幅に転換。新生SEGA AGES 2500となり、徹底的にこだわった完全移植のオリジナル版ありきの構成に大改革された。これ以降の作品は、(作品にもよるが) おおむね好評であり、それ以前とは比較にならない。
Vol.20の「スペースハリアーII ~スペースハリアーコンプリートコレクション~」以降、多くの作品の開発を有限会社M2 (レトロゲームの移植やアレンジに非常に定評のある開発会社) が担当するようになり、さらにアーケード版基板の細かなバージョン違いや、他ハードへの移植作品、海外版など多岐に渡るまで細かくフォローされるようになった。
2008年9月11日発売のVol.33「ファンタジーゾーン コンプリートコレクション」をもって、「やりたいことは一通りやった」ことを理由に、シリーズの休止が告知された。
タイトル一覧
ファンタシースター generation:1
モナコGP
ファンタジーゾーン
ファンタジーゾーンを3Dでリメイク。オリジナルステージを追加した以外は元のキャラを3D化した、原作に忠実なリメイクになっており、初期作の中では比較的評価は高いとされる。
スペースハリアー
疑似3Dによる3Dの再現をはっきり3Dにリメイクしたことには賛否両論が存在する。
ゴールデンアックス
3D化移植。クリア後のボーナスステージが削除されていたり、内容が異なる。
イチニのタントアールとボナンザブラザーズ
コラムス
バーチャレーシング
鈴木祐監修。60fps化、影表現の追加とビジュアル面は強化されたが、車の挙動がオリジナルと全く異なっていた。
ゲイングランド
アフターバーナーII
スペースハリアー同様、疑似3Dを3D化したことは人により意見が分かれるところである。
北斗の拳
マークIII版の同名タイトルを3D化。ゲームシステムがファイナルファイト形式に変更されていたりまったくの別物に(回避攻撃だけでクリア出来るヌルゲーと化す)。なお、本シリーズで初めてマークIIIのオリジナル版が収録された(むしろこっちが本編)。
ぷよぷよ通 パーフェクトセット
アウトラン
エイリアンシンドローム
デカスリート・コレクション
バーチャファイター2
セガAM2研(SEGA-AM2)が自ら移植。業務用と同じ57.5フレームでの動作を実現したとしている。
ファンタシースター generation:2
ファイティングバイパーズ
ドラゴンフォース
ここから新体制
スペースハリアーII~スペースハリアーコンプリートコレクション~
開発はM2。業務用スペースハリアーなども収録。サウンドは一部再現性がよくなかった。
SDI&カルテット~SEGA SYSTEM 16 COLLECTION~
開発はM2
アドバンスド大戦略-ドイツ電撃作戦-
CPUの思考スピードが上がっており快適なプレイが可能とされる。なお、初期版には不具合が存在する。
セガメモリアルセレクション
「ヘッドオン」「トランキライザーガン」「ボーダーライン」「コンゴボンゴ」「どきどきペンギンランド」の5本収録。それぞれ、完全移植とアレンジバージョンの2種がある。アレンジバージョンではルールからがらりと変わっているものも。
ラストブロンクス -東京番外地-
ガンスターヒーローズ~トレジャーボックス~
開発はM2。トレジャー開発の「ガンスターヒーローズ」「ダイナマイトヘッディー」「エイリアンソルジャー」の3作を収録。
ダイナマイト刑事
同名タイトルのリメイク。高解像度化及び、武器やコスプレ等のおまけ要素が追加されていたり、エレメカの「ペリスコープ」を収録している(エレメカの移植はSS版の「ディープスキャン」、DC版2の「トランキライザーガン」でも行われており、言わば恒例)。なお、セーブ機能が開発の都合上SS同様存在しない。
パンツァードラグーン
サターン版の再現のほか、高解像度化されたアレンジモードを収録。
テトリスコレクション
開発はM2
業務用セガテトリス初の家庭用移植。他、フラッシュポイント(指定のミノを含む列を消せばクリア)、ブロクシード(アイテムやせり上がりの要素がある)などの派生作も収録。
現代のテトリスルール(TGMのWORLDルールとかあのへん)にあわせた「ニューセンチュリー」モードが増えている。
モンスターワールド コンプリートコレクション
開発はM2
ギャラクシーフォースII スペシャル エクステンデッド エディション
開発はM2。アーケード版の移植のほか、解像度アップ、ワイド画面対応、一部キャラの半透明化などグラフィック・演出の強化を行った「ネオクラシック」モードがある。BGMとして一部で有名(?)なFM TOWNS版のアレンジBGMを選択可能。他にメガドラ版、マスターシステム版も収録。
電脳戦機バーチャロン
画面分割での対戦のほか、PS2を2台LANで接続しての通信対戦ができる。Xlink Kaiを通せばインターネット対戦もできる。
ファンタシースター コンプリートコレクション
開発はM2
ファンタジーゾーン コンプリートコレクション
開発はM2。一通りの作品の移植のほか、「『ファンタジーゾーンII』が、もし当時の最新CGボードで開発されていたら?」という仮定のもと、わざわざ当時の基板(正確には当時の基板そのままではなくメモリを増やしたものらしい)で新規に制作されたシステム16版「ファンタジーゾーンII」を収録。
また、AGESのうちM2が移植担当したゲームのサウンドを聴くことが出来るサウンドモードを収録。聞くタメには当該タイトルのセーブデータが必要。
関連商品
商品大杉。
関連項目
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