sora(ピアニスト)とは、主にボカロオリジナルの楽曲をピアノアレンジして演奏・投稿しているピアニストである。
最新動画
演奏作品
初投稿は2008年1月27日の「【ピアノアレンジ】みくみくにしてあげる♪」。
投稿している作品はボカロオリジナルの楽曲をアレンジしたものが中心であるが、それ以外にも即興のオリジナル曲を数作品投稿している。「ファミマ入店音」のアレンジが大流行した時期には、あの短い入店音を8分以上に引き伸ばして癒しの世界を展開するという、遊び心と豊かな感性の両面を披露している。
ボカロオリジナル曲の選曲については「最終的に、私自身が『コレだっ!』と思う、そのときの気分とインスピレーションに近い何かで、アレンジさせて頂く曲を決めている(ブログ内コメントより)」とのことで、バラードからアップテンポの曲まで幅広く取り上げている。
アレンジはすべて本人による。原曲の持つメロディーラインを残しながらも、自分の解釈を加えた落ち着いたアレンジが特徴で、多くの人に好かれる作品となっている。また、一作品が5分超の比較的長めの作品がほとんどであるが、長さを感じさせず、原曲の良さを別の観点から見せてくれる作品が多い。
演奏は心地よい揺らぎを感じることができる暖かみのあるもので、音色も柔らかい。派手な技巧を見せびらかすことはないが、一音一音を大切にする正確なリズム感とダイナミクス豊かな表現からはかなりの実力を窺い知ることが出来る。
なお、「アレンジで弾いているときは、弾くたびに違ったものになる」らしく、楽譜のない状態で弾いているとのこと。しかし、その秀逸なアレンジの楽譜を求める要望が絶えなかったことから、2009年8月に楽譜化を始めることがブログ内で発表された。
即興を楽譜化するという困難な作業のため、かなりの時間を要してきたが、2011年4月、「【ピアノアレンジ】サイハテ」の楽譜が完成、ブログ内でダウンロード先
が公開された。
また、2013年3月には、ファンからのリクエストに応える形で「【ピアノアレンジ】celluloid」の楽譜化に着手することも報告されたが、こちらは報告から数えること2年10ヶ月、楽譜の元となる演奏動画の投稿からは7年5ヶ月の時間を経て、無事完成したことが、2016年1月のブログ内で発表された
。
使用機材
投稿初期の作品は電子ピアノ(Roland HP-550G)でのリアルタイム演奏をライン録音が可能なMP3プレーヤーに収録した上で、そのデータをPCに転送して編集していたとのことである。
その後、自宅PCの性能が大幅に向上してからは、銘器スタンウェイのサンプリング音源など、VSTiによる外部ピアノ音源も取り上げるようになり、いくつかの小作品をブログ内で公開している。アナログの王道のような音楽を奏でている一方、PCやMIDIについての造詣もかなり深いようである。
「【癒し】即興ピアノヒ(鍵盤付きシンセサイザー)のピアノ音源を使用していて、弾き慣れた鍵盤のニュアンスと個性的なピアノの音色を組み合わせた作品になっている。
動画の映像素材
デジタルカメラの画像
ほとんどの作品内では本人が日頃撮影した画像がスライドショーのように流されているが、「素材集から使っているのかと思った」とのコメントが付くほど、画像への評価も高い。また簡単なイラストを描いたり、photoshopを使った画像を作って動画に使うこともある。
ブログ内での説明によると、投稿初期から愛用してきたカメラは「CANON IXY 910IS」。ごく一般的なコンパクトデジタルカメラであるが、日頃から持ち歩いて撮影の機会を見つけ、独特の構図で切り取られた景色にはスナップショットという言葉を超える物語性が感じられる。
最近ではデジタル一眼レフカメラ「CANON EOS Kiss X5」を導入。ブログ内では写真日記のような形式で、解説付きの画像を公開するなど、映像面での表現も少しずつ増えてきている。
「動画」への試み
最近の作品では静止画を組み合わせた作品から、真の「動画」作品への挑戦を意識して、徐々に動きのある作品が増えてきている。基本的にデジタルカメラの動画撮影機能を使った動画であるが、映しだされた世界は写真同様、穏やかに語りかけてくれるものとなっている。
最新作は手持ちの機材を駆使した本人の演奏動画となっていて、穏やかな世界を創る繊細な指遣いを見ることができる。
動画に付されるコメント
動画のコメントの書き出しは「◆・・・・。 soraです。」に統一されている。「・・・・」には哲学的なコメントが入る場合もあれば、本人の日常生活に関係するコメントが入る場合もある。
各動画やマイリストの紹介欄に付されたコメントから分かるように、言葉が非常に丁寧でしっかりとコメントをつけて紹介している。また「【ピアノアレンジ】サイハテ 〜あの空の向こうは〜」を投稿した際には、別途MP3ファイルの詰め合わせを用意し、その中に楽曲への思い入れを述べた「self liner notes」を添えている。オリジナルの画像と組み合わされた言葉からは本人の世界観が伝わってくる。
原曲製作者からの高評価
アレンジした作品が原曲製作者にも視聴され、喜ばれることも多い。原曲製作者のブログや原曲動画内にリンクが貼られたりすることなどをきっかけにピアノアレンジ動画を見た人も多いと思われる。
中でも2作目となった【ピアノアレンジ】サイハテは、原曲が持つ魅力、原曲製作者の小林オニキス氏のブログでの紹介、そしてピアノアレンジという原曲とは異なる雰囲気の作品の魅力が相乗効果を生み、80,000再生を超える数字を残している(2013年3月現在)。なお、既述のとおり、この作品は1年以上の歳月を経て楽譜化されている。
関連項目
もともとは紹介しきれなかった作品の説明のために設けたとのことであるが、現在は製作状況の報告や写真日記的なものを載せるなど、幅広く使われている。演奏の雰囲気が文字になっているような落ち着いた言葉遣いで綴られ、また、MP3ファイルの公開にも快く応じるなど、ファンにも親しみやすい場所になっている。
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