言語類型論において、SOV言語とは、文の主語 (Subject)、目的語 (Object)、動詞 (Verb) がこの順で (必ずもしくはたいてい) 現れる言語のことである。この指標は、主語はないが動作主 (Agent)、目的語 (Object)、動詞 (Verb) の順をとる能格言語にもしばしば使われる。
概要
SOVの語順をとる主な言語には、日本語、ラテン語、ヒンディー語、アイヌ語、バスク語、朝鮮語、ハンガリー語、満州語、モンゴル語、トルコ語、ペルシャ語などが挙げられる。
中国語 (普通話) の標準的な語順はSVOだが、明確な文脈における簡潔な文章として、語順はSOVやOSVへ簡単に変わりうる。ドイツ語やオランダ語は通例の類型論ではSVO語順と考えられているが、生成文法ではSOVであるとしている。
特性
SOV言語は前置詞より後置詞を多く用いる傾向にある。また、助動詞は動詞の後に、指示形容詞は名詞の前に、属格の名詞句を名詞の前に、尊称や敬称、親称などは名前の後におく (e.g. ジャムおじさん、ボルガ博士。たとえば典型的なSVO言語である英語ではそれぞれ Uncle Jam、Doctor Volgaと名前の前にくる)。従位接続詞は、従属節の末尾に現れる。
関連項目
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