Spike(ミサイル)とはイスラエルのラファエル社が開発した対戦車、多目的ミサイルである。
概要
赤外線画像、可視光誘導の第3世代対戦車ミサイル。後述する様に射程、用途によって複数のバリエーションが存在する。小は個人携行型から大は偵察必須の超長射程まで、搭載するプラットフォームも陸海空とよりどりみどり。
ジャベリンや01式と比べて特筆すべきは光ファイバー又は無線でシーカーからの映像をリアルタイムで見れて、さらに操作できる点である。これによってLOAL(Lock On After Launch 発射後ロックオン)、飛翔中に目標を変更、命中箇所を指定ができる。さらに各ランチャー同士とUAVを連結させて効率的にマネージメントを行えるC4ISRシステムも存在する。
バリエーション
- Spike-MR(旧名Gil)
- イスラエル版ジャベリンでだいたい合ってる。射程は2.5kmでちょっと伸びたが重量は26.5kg(キャニスタ、CLU、赤外線カメラ、三脚、バッテリー込)とジャベリン、01式よりも結構重い。
- Spike-LR(旧名Spike)
- 基本的にはMRと同じだがミサイルと発射機を光ファイバーで繋ぎ、上記の特長を備えたタイプ。LOALが可能なため射程も4kmに伸びた。
携行型の他、車両に搭載して運用されている。 - Spike-ER(旧名NT-D)
- 射程を8kmに伸ばしたLRのスケールアップ版。重量も射程相応に重くなりキャニスタのみで33kg。
弾頭はタンデムHEATの他、市街地等での利用を想定してPBFという壁を貫通した後内部で爆発する弾頭も用意されている。
設置型の他、ヘリコプターへの搭載例が多い。
ここまでのミサイルはCLU(Command Launch Unit 指令発射装置)が共用できる。
- Spike-NLOS(Tamuz)
- 70年代に開発が開始され80年代に完成したものの2009年まで存在が秘匿された秘密兵器。ただし2007年にイギリスへ供与され、イラクに送られている。
射程は25km、通信は無線で行う。誘導はLRと同じく赤外線画像と可視光で2014年にセミアクティブレーザーも追加された。弾頭も複数ある模様。
イスラエルではM113に搭載(イギリスへ供与されたのもこのタイプ)して運用。すでに退役が決定しているがマガフ戦車を改造して載せたタイプも2015年に公開された。
この他に近距離用のSpike-SR、対人用のMini-Spikeも存在するが採用国はまだない。
関連動画
関連項目
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