The Saboteur単語

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The Saboteur（ザ・サボチュア）とは、第二次世界大戦期を舞台にした⁽¹⁸⁺⁾サードパーソン・アクションゲーム。
開発は「マーセナリーズ」を手掛けた（今は亡き）PandemicStudios。

概要

舞台は1940年6月、第二次大戦中。ナチスドイツの電撃作戦"黄(Fall Gerb)""赤(Fall Rot)"により占領されたフランスが舞台。
30年早くIRAばりのテロ活動をしていたショーンは、そのアイルランド魂により連合国と枢軸国の交戦に巻き込まれることになる…。

タイトルはフランス語で妨害工作員の意。妨害工作"行為"は日本でもおなじみのSabotage（サボタージュ）になる。その名の通り、真っ向の殺し合いではなく隠密裏に破壊工作を行うのがこのゲームの主目的となる。

アメリカではPlayStation3・Xbox360・PCゲームで2009年12月8日に発売された。日本では未発売。

システム

このゲームの特徴をいくつか挙げる。

• GTAやアサシンクリードに酷似したシステム。
  • 銃器の取り回しや犯罪発生時の指名手配システム、車から乗員を引きずり落として乗り込むシステムやカーコレクションなど、随所にGTAを模倣したと思しきシステムがある。また建築物の壁面を登攀して移動するシステムやビューポイントなど、アサシンクリードを思わせるシステムも少なくない。事実、ミッション名の1つに「Grand Theft Limo(Limo=リムジン)」というものがあったり、アメリカでは「GTA in Paris with Nazis」などと言われている。
• 1940年代のフランスを再現している。
  • 時代設定に従って、大戦期の兵器や建築物、さらには住人や風俗などは40年代のフランス・ドイツを再現している。また、ストーリーも史実のパリ進軍とそれに続くパリ市民のレジスタンス活動、呼応した連合軍の進撃によるパリ解放をモチーフにしている。
    また敵がナチスで舞台がパリということもあって、MP40やワルサーP38、さらにIII号戦車やマウス、メッサーシュミットやヒンデンブルグ号といったドイツ兵器や、ルノー軽戦車といったフランス兵器が登場する。
• 破壊活動がメイン。
  • 上述のように正面突破よりも妨害工作がメインとなっており、そのため目立った行動は避け、敵兵に覚られないようドイツ兵の軍服を着込み、要所にダイナマイトを仕掛けて爆破することや特定個人を暗殺することが目標になっているステージが多い。
    もちろん正体を知られればドイツ正規兵との交戦は避けられない。特に要所にいる黒服のSSは目敏く、変装していても遠距離から見抜いてしまうため、隠密行動をする際に当たっては高度なルート取りが要求される。
    またマップ上に鉄条網のような線で囲まれている"警戒区域"では不審者が発見されると即座に増援を呼ばれるため、その先に目標がある場合はより慎重な隠密行動か、コマンドーばりに敵兵を撃ちまくる必要がある。
• 色のない世界。
  • 主人公は当初自身が負ったトラウマによりほとんどの風景を白黒でしか認識できず、該当地域にあるナチス関連施設を破壊することで、そのエリアの色彩が元に戻るようになっている。豊かな色彩が好ましいのも当然だが、昔の記録映像のような、モノクロフィルム調のパリもまた見どころである。ただしGTAとは違い、戦時下とあってか色調は比較的暗い。
• 色のある世界。
  • このゲームが18+を受けている原因の一つ。オプション項目の1つに「ヌード ON/OFF」がある。これをONにすると、一部ヌードパブなどでニプレスが取り除かれ、モン・サン=ミシェルに修道院が建つ（さすがにマジノ線は拝めない）。造形がやけにリアルな上にこのオプションがあるので、これをONにするともれなく運営のお気に入りタグがつくか、文字通りサボタージュされてしまう だろう。

登場人物

Sean Devlin（ショーン・デブリン）

主人公。フランス人でもなければドイツ人でもイギリス人でもなく、アイルランド人である。元レーサーにして自称メカニック。
幼馴染の親友Julesが過酷な拷問の末にナチスドイツの高官ダーカーに責め殺されたため、復讐を誓うことになる。

余談だが、1940年ごろのアイルランドはバリバリの武装中立国家であり、大戦期には少なからぬ兵員が英軍に編入されたという。
また1921-24年までアイルランドは独立戦争（英愛戦争-英愛条約）を起こしており、決して純然たる平和国家ではなかった。
よって、ショーンがコマンドーばりにMP40をぶっ放したりポテトマッシャーを投げるのも何ら問題ないと言えるだろう。たぶん。

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ビショップ

フランスに潜入しているイギリス安全保障調整局（MI6の下部組織）のエージェント。
ショーンにドイツ軍に対するサボタージュ依頼を与え、代わりにダーカーの情報を与えていた。

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ウィルコックス

スカイラー

ビショップの同僚。

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ビットーレ

メカニック担当。

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ルック

諜報機関のメンバー。

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カスラー

ドイツの研究所で働く原子物理学者。後半、ショーンに協力することになる。

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ドイツ人（ドイツ兵）

作品の都合上仕方がないとはいえ、Normalあたりの敵兵はものすごくあっさりと気絶したり倒れたりする。
たまに豆鉄砲で武装しているが、その威力はNormalまでは某モーデン軍兵士の武装よりはちょっとマシかな、程度である。
（ただし難易度HARD/Fuckin'hardでは敵兵も強化されうかつに姿をさらすわけにはいかなくなる。）

ちなみに、民間のドイツ人やフランス人に対して犯罪をくらわしてもドイツ兵が出動するので要注意。
手配レベルが上がるとGTAばりにダイムラー装甲車が現れて砲撃されてしまう。

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ダーカー

そのドイツ兵のボス。上述のように主人公の友人をあれこれしてしまったため、最強のアイルランド人につけ狙われることになる…。
後半にて大ドイツ敗北への確信感から総統閣下同様に狂気に陥り、エッフェル塔でセルフサボタージュをする。

関連動画

関連商品

関連項目

• 箱庭
• ゲームのタイトル一覧