VIVANT(ヴィヴァン)とは、TBS系の「日曜劇場」枠で放送されているテレビドラマシリーズである。原作・演出は『半沢直樹』などを手掛けた福澤克雄。主演は堺雅人。
2023年7月から9月まで第1シーズン、2026年7月から11月まで第2シーズンが放送されている[1]。
読みは「VIVANT」であり、末尾の「T」は発音しない。
| VIVANT | |
|---|---|
| 原作・演出 | 福澤克雄 |
| プロデュース | 飯田和孝 |
| 脚本 | 八津弘幸 李正美 宮本勇人 山本奈奈 |
| 音楽 | 千住明 |
| 主演 | 堺雅人 |
| 放送局 | TBS系列 |
| 放送期間 | 第1期: 2023年7月16日 - 9月17日(全10話) 第2期: 2026年7月 - 放送中 |
| キャッチコピー | 敵か味方か、味方か敵か―/この夏、冒険が始まる。 |
2023年よりTBS系の「日曜劇場」枠で放送されているテレビドラマシリーズ。『半沢直樹』『下町ロケット』『ノーサイド・ゲーム』など数々のヒット作を手掛けた福澤克雄が贈る、原作のないオリジナルドラマである。
ジャンルを具体的に表すと「アクション×アドベンチャー×サスペンス」。
全編にわたり長期間に及ぶ海外ロケを敢行するなど大規模な制作体制が取られており、視聴率や配信プラットフォームでの再生数、作中の用語やセリフの流行、関連グッズの展開など、多方面にわたるコンテンツの影響力を見せている。
緻密に作り込まれた舞台設定や常識破りの個性的な人物の存在なども視聴者間で大きな話題を呼び、張り巡らされた伏線や謎を巡ってリアルタイムでの考察が数多く寄せられるなどの動きを見せ、各種SNSやネットコミュニティ上での盛り上がりをさらに加速させた。
第1シーズンは全10話で締めくくられたが、約3年の隔たりを経て放送された第2シーズンは11話から始まる。そのため、事前情報無しで第2シーズンから視聴することはお勧めしない。物語を追う時間が惜しい場合は、20分で第1シーズン全話をまとめた公式動画があるためそちらを視聴すると良い(後述)。第2シーズンは24話で最終回となる。
映像業界において評価は高く、第1シーズンは『第29回デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'23』にて、最高賞である大賞/総務大臣賞を受賞。他にもドラマ界・コンテンツ界の名誉ある賞を多数獲得している。
第1シーズンではモンゴルで約2ヶ月半の長期ロケを敢行し、キャスト・スタッフや数千頭の家畜を動員。第2シーズンでもアゼルバイジャンなどでの多国籍ロケが実施されている。1話あたりの制作費は国内の連続ドラマとしては異例の規模であり、実際のヘリコプターや重機、大規模な爆破など、CG合成を極力排除した実写演出に予算が投じられている。
■ 緻密な世界観設定と展開
物語の舞台となる中央アジアの架空国家「バルカ共和国」をはじめ、作中に登場する組織や言語、文化に至るまで緻密な設定が作り込まれている(言語については演者がありとあらゆる外国語を使いこなしており、それぞれのセリフに日本語字幕がつく形式である)。また、放送開始までストーリーや役柄を一切明かさない徹底した情報統制や、あらかじめ全三部作構成として制作を進めるなど、大掛かりなストーリーテリングが展開されている。
自衛隊の秘密情報部隊「別班」や国際テロ組織「テント」による暗躍、あるいはバルカ警察の過酷な追跡劇を描くにあたり、地上波放送ギリギリとも言える過激な戦闘・拷問描写、凄惨な銃撃戦などがリアルに描写されている。これらの攻めた演出が、作品の持つ緊迫感やリアリティを底上げする要素となっている。
本作は現実の情勢をベースにしつつも、架空の国家や組織が暗躍する独自のフィクション世界として構築されている。
物語は2023年を舞台としており、シーズンを跨いでも作中の時系列は同じ2023年のまま進行している。現実の国家や社会情勢とリンクする要素が多い一方で、現実の事柄や歴史とはやや異なる本作独自の設定や事実が存在している[2]。
■ 「VIVANT(ヴィヴァン)」
物語の最大の謎であり、タイトルにもなっているキーワード。乃木や野崎はその意味を探るために奔走する。
中央アジアに位置する架空の国家。作中地図ではモンゴル北西部の一部が独立している。首都は「クーダン」。国土の多くを砂漠が占めるが、豊かな資源を持つ。誤送金事件の舞台であり、警察は非常に権力が強く執念深い。
■ 「ゴルバド共和国」
中央アジア・アゼルバイジャンのカスピ海沿岸に位置する架空国家。作中地図ではアブシェロン半島の南に架空の半島を付け足している。「ルモー地区」にとある組織の秘密施設が存在する模様。
■ 「核融合」
天才科学者のエリシャ・ママドフが発見した、世界の利権やエネルギー事情を一変させる究極の次世代エネルギー。この技術の行方を巡り、とある組織がエリシャの側で暗躍することになる。
時は2023年。大手商社「丸菱商事」に勤める乃木憂助は、誤送金された130億円を取り戻すべく、単身で中央アジアの「バルカ共和国」へと向かう。しかし、現地で爆破テロ事件に巻き込まれたうえ、バルカ警察の執念深い警察官・チンギスから主犯格の容疑をかけられ、異国の地で追われる身となってしまう。
絶体絶命の窮地の中、バルカで出会った公安警察の野崎守、医師の柚木薫らと協力し、死線を潜り抜けながら日本への脱出を図る乃木。その過酷な逃避行の裏で、世界中で暗躍する謎のテロ組織「テント」や、自衛隊の影の諜報部隊「別班」が交錯しはじめ、乃木は国家を巻き込む巨大な渦と、己の壮絶な宿命へと呑み込まれていく。
※ネタバレ箇所はクリック/タップで表示(ストーリー未履修者は注意)
日本の大手総合商社。バルカ共和国の企業への130億円の誤送金事件発生が物語の発端となる。
社内のシステムエラーにより、バルカ共和国の企業へ130億円を誤送金した責任を問われ、資金を取り戻すべく単身バルカへと向かう。しかし現地で爆破テロ事件に巻き込まれたうえ、主犯格の濡れ衣を着せられて地元警察に追われる身となってしまう。
好物は赤飯。ちなみに時折、その場にもう一人の乃木がいるような描写が散見されるが…?
第1シーズン中盤以降ネタバレ
日本の安全を脅かす国際テロや間諜(スパイ)を取り締まる警察組織。バルカでの爆破事件を機に、テロ組織「テント」の動向を追う。
高い身体能力と卓越した知略、国際的な人脈を駆使し、バルカで爆破犯の容疑をかけられた乃木を救出する。5年前にバルカ共和国で潜入捜査を行っていた経験があり、現地の事情に極めて明るく独自の情報網を持つ。行動を共にする中でかつての後輩に似た乃木に興味を持ち始め、やがて執念深く追うことになる。乃木とは組織の壁を越え、時に牽制し時に共闘する奇妙な関係を築いていく。演者が演者だけに外国人と間違えられる描写がある。
好物は赤飯。ハリーポッターシリーズのファンでもある。
中央アジアを中心に暗躍する、世界的にも正体不明とされる国際テロ組織。丸菱商事の誤送金事件を仕組んだ黒幕であり、バルカ共和国を舞台に様々な謀略を巡らせる。
第1シーズン核心のネタバレ(5話~10話)
しかし内乱に巻き込まれた際、助けを求めた公安に見捨てられ憂助と生き別れ、妻を失う。その後は内乱で行き場を失った者たちで武装組織「テント」を結成し、バルカでの孤児救済のための資金を調達すべく、国際的なテロ活動を請け持っていた。ノコルは内乱で棄てられた孤児であり、ベキが息子として育て上げた人物である。
日本への報復心は無く、資金調達の進展によってテロを行う意義が無くなったためテントの解体を決意したが、かつて自分を見捨てたとある日本人への報復は果たさざるを得ず、組織の手引きで自らその者の家を襲撃。しかし己の使命を果たす憂助に阻まれ、宿命の前に散る。
日本国内や各組織に潜伏し、テントの活動支援を行う諜報員や工作員たちの総称。表向きは一般の社会人として生活しているが、組織からの指令があれば絶対的な忠誠心のもと、命がけで任務を遂行する。
読みは「べっぱん」。モンゴル語が公用語のバルカで「ヴィヴァン」と呼ばれる存在。
自衛隊の秘密情報部隊とされる組織。政府非公認であり、その存在自体が現代の都市伝説や噂の域を出ない影の存在としてぼかされている。
以下諸情報、第1シーズン中盤(第5話)以降ネタバレ
その実態は、国家の危機を未然に防ぐためならば超法規的措置も辞さない冷徹なスパイ組織。
政府が公式には「存在しない」と否定を続ける現実の非公然部隊をモデルにしている。
作中では自衛官の経歴を完全に抹消し、民間人に身分を偽装した精鋭工作員たちが、通常の指揮系統から独立して極秘裏に国防任務を遂行する姿が描かれている。
別班員に緊急招集や新たな任務の伝達を行う際、合図として決められた場所に「赤饅頭」を置く。
表向きは多国籍の民間情報機関を騙っているが、その実質は「中国の別班」にあたる巨大な諜報組織。第2シーズンより存在が示唆され、別班や公安の前に最大の宿敵として立ちはだかる。
※TBS公式YouTubeチャンネルにて公開されている映像(YouTubeへ遷移)
脚注
- *第2シーズンは「名古屋アジア大会」中継のため2026年9月20日および9月27日の放送分は延期となり、最終回は11月8日となった。
- *例として、2026年放送の第2シーズン14話にて特急やくも(273系)で移動するシーンがあるが、作中と同じ実際の2023年は違う車両(381系)しか走っていない。しかし273系の導入予定時期は本来1年早い2023年春であるため、本作は半導体不足が無かった世界線なのかもしれない。
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