Wiiリモコンとは、任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」の標準コントローラである。
2010年11月11日以降は上位版「Wiiリモコンプラス」に全て置き換えられている。
Wii Uでも引き続き利用できるが、Wii U本体には付属しないため、Wiiリモコンプラス・ヌンチャク・センサーバーの3点がセットになった「Wiiリモコンプラス追加パック」が発売中。
概要
Wiiの独創性を象徴するコントローラ。複数のセンサーにより、リモコンを振る、傾ける、レースのハンドルといった、直感的で簡単操作を可能にした。
また、センサーバーによりテレビからの距離・位置を検出する。これは「ポインター機能」として利用され、メニューの選択や銃の照準などに使われている。そのほかにも振動機能や簡単なスピーカーも内蔵している。
発売初期にはテレビ画面に突き刺す事故が特に欧米から多数報告されていたが、ストラップの改良&無償交換と広報活動により改善が図られている。また、ぶつけたときのショック軽減、滑り止めのために専用のWiiリモコンジャケットの無料配付も行われた。
現在販売中のものは、さらに機能を足したWiiリモコンプラス。リモコン下部のWiiロゴ周りに 「Wii MotionPlus INSIDE」 と書いてあるものが該当する。
仕様
「リモコン」の名のごとく、本体標準のコントローラとしては珍しい片手持ちの無線タイプ。
最大同時接続数は4本。バランスWiiボード使用時は3本。 Wii Uでは、Wii Uゲームパッドと別に4本接続可。
リモコン下部のLED発光位置で、そのリモコンが何Pなのかわかるようになっている(左から1P~4P)。
ボタン数は9個(十字ボタンは一つと数える)と他機種に比べて非常に少ないが、本体に様々なセンサーを内蔵することでプレイヤーの指示を読み取る。各センサーにはそれぞれ弱点があるが、複数内蔵により補っている。
電源は単三電池二本。底面の外部拡張コネクタにヌンチャクやクラシックコントローラを接続できる。
詳しく知りたい人向け
加速度センサー
リモコン内部に振り子が内蔵されていると考えるとわかりやすい(もちろん実際は違う)。
リモコンが加速度運動をする時振り子が傾き、どの方向にどの速度で動いたかを検知してくれる。
リモコンを傾けた場合も、重力の働きで振り子が(リモコンに対して)傾くため、 検知することができる。
弱点は、加速度しか計測できないこと。
リモコンが等速直線運動(振り子が動かないように同じ速度で動かす)をしているとき、センサーは止まっていると認識してしまう。
また、重力が働かない水平方向の傾きも計測できない。
さらに、振り子が振れ出すまでと止まるまでにタイムラグがあるため、あまり急な動きにも対応できない。
CMOSセンサー
Wiiで遊ぶ際にはテレビの上か下にセンサーバーを配置することになっているが、センサーバーという名前ながら、これは赤外線LEDが2ヶ所についているだけのただの棒である。
本当のセンサーはWiiリモコンの先端についており、これで赤外線がどの位置にあるかを検知し、センサーバーとの相対的な位置関係を読み取る。
2次元の位置関係だけではなく、LED間の距離から前後の距離も検知できる。ゲームセンターに設置されている業務用FPSゲームでもこの「カメラ+複数の赤外線LED」の仕組みが利用されていることが多い。
センサーバーが必要なものの、昔のガンコンと違いブラウン管TVでなくてもプレイできるのが強みである。
また、センサーバーも赤外線を発するものなら何でもいいため、極端な話LEDを買ってきて自作も可能。
その気になれば、 巨大スクリーンと巨大センサーバーを使って大画面でプレイすることもできる。
ただし、CMOSセンサーは赤外線であれば何でも検知してしまうため、太陽や電球の光などにも反応してしまう。
ポインターがぴょんぴょんワープする人は、そういった光を発するものをTVから遠ざけよう。Wii本体のオプションで感度を調整してもいい。
弱点は、相対的な位置しか検知できないこと。
ポインターがTVのどの位置を指しているかはリモコン側では全くわからないため、TVに表示される照準を動かしてみないと狙いが付けられない。
また、センサーバーを検出する関係上、TVに近づきすぎると検知不可能になる。
昔の『ダックハント』などではTVに銃口をくっつけるというズルができたが、Wiiリモコンではできない。
もちろん、センサーバーに対してそっぽを向いても検知不能になるので、『斬撃のレギンレイヴ』などをジャイロなしでプレイする際は注意する必要がある。
ちなみに、センサーバーは本体から電源を供給している。
電源のON/OFFはソフト側で制御できるらしく、『テレビの友チャンネル』(サービス終了)ではこれを利用してWiiリモコンをテレビリモコンとして使用する機能が搭載されていた。
これは、センサーバーの赤外線を壁などで反射し、テレビのリモコンセンサーに送っている。
ジャイロセンサー
元は別売りアタッチメント・Wiiモーションプラスで追加されたセンサー。
のちにモーションプラス機能内蔵の新型Wiiリモコン「Wiiリモコンプラス」が発売された。
基準軸からの相対的な傾きを検知することができる。
振れ続けている振り子や回転し続けるヨーヨーは、自分が回ってもその振れ軸/回転軸を保とうとする(ジャイロ効果)。
この原理を利用し、ジャイロで基準軸を固定して、それに比べてWiiリモコンがどのぐらい傾いているかを検知する。
ジャイロ対応のゲームは、ゲーム開始前にWiiリモコンを机や床の上に置くよう指示されるが、これはジャイロの基準軸を決定しているのである。
これにより、加速度センサーだけでは不可能だった水平方向の傾きを検知できるようになったほか、急な動作にも鋭敏に反応できるようになり、より細やかな動きを可能にした。
弱点は、極端に激しい動きをすると基準軸がずれること。
回転しているヨーヨーも激しい動きをすれば軸が傾いてしまうのと同じ理屈である。
軸がずれると検知もだんだんずれていってしまうので、 ゲーム中にときどき調整しなければならない。
HOMEボタンを押した時のメニュー画面で基準軸を再設定できるほか、『Wii Sports Resort』などのようにゲーム中に調整できる場合や、ポインターや加速度センサーを駆使して自動で再調整してくれるゲームもある。
また、ジャイロセンサーで検知できるのは基準軸に対してのWiiリモコンの傾きだけである。
空間上の位置は検知できないので、例えばWiiリモコンを同じ傾き・同じ速度で動かしたとしても、リモコン側は止まっていると認知する。
Wii以外への流用
WiiリモコンとWii本体との通信にはBluetoothが利用されているため、Wiiリモコンをパソコンで使用するソフトが有志によって開発されている。カーネギーメロン大学のジョニー・リー氏は、Wiiリモコンの特性を利用した奇想天外なソフトウェアの紹介動画を発表しており、この動画によりWiiリモコンをパソコンで利用するユーザーも増えたようだ。ニコニコでもジョニーの技術を利用した動画がいくつかアップされている。その他にも、ラジコンのコントローラに使用したりとユニークな使い方をするユーザーもいる(関連動画を参照)。
関連動画
関連項目
第1世代 | - |
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第2世代 | - |
第3世代 | 光線銃 | ファミリーコンピュータ ロボット | ファミリーベーシック | データレコーダ | カードクリーナーセット | ヘッドクリーナーセット |
第4世代 | スーパーファミコンマウス | スーパースコープ | スーパーゲームボーイ |
第5世代 | 振動パック | 64GBパック | コントローラ パック | メモリー拡張パック | NINTENDO64 VRS | NINTENDO64 マウス | NINTENDO64 キャプチャーカセット |
第6世代 | ニンテンドーゲームキューブメモリーカード | GBAケーブル | モデムアダプタ | ブロードバンドアダプタ | ウェーブバード | ゲームボーイプレーヤー | ニンテンドーゲームキューブSDカードアダプタ | ニンテンドーゲームキューブマイク | タルコンガ | マットコントローラ |
第7世代 | センサーバー | Wiiリモコン | Wiiリモコン専用ストラップ | Wiiリモコンジャケット | ヌンチャク(Wii) | クラシックコントローラ | Wiiザッパー | バランスWiiボード | Wiiハンドル | Wiiスピーク | Wiiモーションプラス | Wii専用 LANアダプタ |
第8世代 | Wii U PROコントローラー | Wii Uマイク | フィットメーター | Wii U用ゲームキューブコントローラ接続タップ | amiibo | amiiboジオラマキット |
第9世代 | Nintendo Labo | Joy-Con | Joy-Conストラップ | Joy-Conグリップ | Joy-Con充電グリップ | Joy-Conハンドル | Joy-Con拡張バッテリー | Nintendo Switch Proコントローラー | Nintendo Switch充電スタンド(フリーストップ式) |
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