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ガーディアン・プロジェクトとは、2019年6月14日にリリースされたiOS/android向けの艦船擬人化ゲームである。通称「守護プロ」「艦D」。
あらすじ
核戦争や大規模災害により絶滅の危機に瀕した人類は、2129年を以って地下シェルターへの退避を余儀なくされた。破壊し尽くされた地球環境が回復するまで人類はコールドスリープをする事にし、外界の脅威からカプセルを守る戦力として女性型アンドロイド「ガーディアン」を開発した。
それから永い時が経ち、人類が目覚める。しかし外には自我を持った一部のガーディアン…アークが離反しており、創造主の人類に牙を剥き始めた。彼らは海水を上昇させて人類を滅ぼす大粛清を実行し、地球の大部分が水底に沈んだ。大粛清を生き残った人類はガーディアンとともにアークと交戦するが、終始防戦一方であった。
大粛清から50年が経過した節目の年、かつての世界大戦で海を駆け巡った軍艦を模した戦闘技術が開発され、ガーディアンに付与された事でようやく対抗手段を得る。この技術で強化されたガーディアンはプレイヤーとなる指揮官の手に委ねられ、人類存亡を賭けた戦いに身を投じていく。
システム
艦これライクなゲームであるため、所々似通った点が見受けられる。
母港にいる間のガーディアンは少女の姿を取っているが、ひとたび出撃すると実際の艦船の姿になる。ゆえに蒼焔の艦隊ばりに艦vs艦の戦闘となる。メインストーリーはアークとの戦闘を中心に物語が展開、遠征任務は艦隊をおつかいに行かせて資源や燃料を持ち帰らせる、模擬演習はいわゆる曜日クエストである。のちに自律作戦という自動周回機能が追加されたが、この場合周回数にカウントされないという致命的な欠陥がある。
艦歴
起工から竣工まで
中華人民共和国の江蘇甲子網絡科技有限公司が開発した艦船擬人化ゲームで、ジャンルはシミュレーションRPG。日本では守護プロ、中国では艦Dの略称で呼ばれている。艦隊これくしょんのヒットを受け、中華圏内で雨後のタケノコのように現れた艦隊擬人化ゲームの1つであり、2016年に製作発表が行われた。しかし中国国内でのゲーム審査が遅れに遅れ、長らくリリースできない状態が続いた。その間に韓国、台湾、北米、ヨーロッパなどで運営を行う現地の企業が選定され、日本ではウィローエンターテイメントが運営権を獲得した。
そして2019年1月になってようやく審査が通過。中国では5月16日にリリースされた。日本では同年2月28日より事前登録を開始し、何と5万人を突破。用意していた報酬すべてが放出される形となった。3月29日にはβテスト直前キャンペーンと称して、抽選で10名にオリジナルグッズをプレゼントした。4月3日正午から10日にかけて、android版限定でオープンβテストが行われた。期限内にインストールすれば誰でも参加でき、先行プレイが可能だった。ちなみにiOS版も4月5日から7日までオープンβテストに参加出来た。本来のリリース日は4月26日であったが、2日前になって突如延期を発表。理由は「ゲームの品質向上」との事だった。公式ツイッターはしばらくの間、ガーディアンの紹介に徹した。
6月10日、公式サイトがリニューアル。翌11日から公式ツイッターでカウントダウンが始まり、6月14日に正式リリースと相成った。この頃、ジッピーと呼ばれる公式宣伝キャラが妙な人気を博していた。のちに5chのスレを見ていた事が判明。
出撃
こうしてリリースされたガーディアン・プロジェクトであったが、処女航海から散々な目に遭う。宣伝を積極的に行わなかった事が祟り、初動からユーザー数が伸び悩むという不吉な船出を飾った。またゲーム内のバナーをタップすると暗転フリーズしたり、ドロップしないはずの艦がドロップするなど不具合も多く、脱走兵を多く出してしまう。そのせいかセルラン最高順位が593位と苦戦。840位～1500位圏外を彷徨う危機的状況に陥る。
さらに7月18日頃、イベントバナーに触れるとフリーズ、レア艦の雪風とクリーブランドが大量ドロップするバグなどが確認され、25日まで緊急メンテを強いられる。この時、ドロップした2隻を回収した事から運営への反発が強まる。そんな中、7月21日に秋葉原で初のオフラインイベントが開催。オリジナルグッズが販売され、2019年夏のアンバサダーに選ばれた佐倉かいり氏が来訪した。しかし商業的にあまり振るわなかったようだ。
緊急メンテも経ても不具合は百出しており、ボスの撃沈がカウントされない、高雄の台詞が正しく表示されない、5章以降のストーリーモードと3章以降の外伝のストーリーが表示されない、稀に画面表示が崩れるなど…。致命的では無いにせよ不具合が多発し続けた。
触雷、大破
8月8日から大規模イベント「零度対流」が開催。アークが南極に研究所を建設しようとしており、これを阻止するのが主なシナリオである。全ユーザー参加型のレイドボス仕様で、イベント開催と同時に水着スキンの販売や「蒼龍」「飛龍」「ニューオーリンズ」の新ガーディアンを建造に追加。一気に攻勢に出た。しかしガーディアン・プロジェクトにとって、このイベントが生死を分ける転換点になってしまう。
ニューオーリンズが正しくドロップしないバグや通信エラー多発など不具合が山のように確認され、まともにゲームプレイできない状況に陥る。おかげでイベント開始の翌9日に、早速緊急メンテに入った。8月15日に零度対流の第二戦域が追加されたが、難易度の調整ミス(高難易度化)や台詞の一部が未翻訳となってイベントに参加できなくなる、ボス拠点で研究ポイントが落ちないなど新たな不具合が続発。再度対応に追われる。さらに8月22日、一部のユーザーがログイン不能となる重大バク発生。一度サーバーを再起動するため短時間のメンテを実施。相次ぐ不具合に運営は補填と称してアイテムを配ったが、多くのユーザーから愛想を尽かされる致命傷を負ってしまう。
イベント自体は8月29日に終了したが、これを境に5chのスレは過疎化。殆ど人がいなくなる。ちなみに翌30日にも特定の組み合わせだと戦闘画面に移行しない、レキシントンのスキル「空の先駆」が発動しないなど不具合を出しており、緊急メンテを行っている。
そんな中、9月3日に『アプリスタイルミリタリーVol.2』の表紙にガーディアン・プロジェクトが小さく掲載される。しかしアプリスタイル公式が宣伝をした際にカーディアン・プロジェクトと誤字してしまい、謝罪している。9月5日から19日にかけてスクリーンショットコンテストが開催されたが、この時ガーディアン側も誤字をやらかしている。
総員退艦
2019年9月27日、グーグルの審査に通らなかった事が原因で不承認化。グーグルストアからガーディアン・プロジェクトが削除され、android版はインストール出来なくなってしまう。既にインストールしていた場合は引き続き遊べるが、課金が出来ない状態である。運営は「対応を進めています。復旧までお待ちください」とツイートした。しかし10月10日、「公平性を期すため」という意味不明な理由でiOS版でも課金が出来なくなり、商売として完全に成り立たなくなる。公式ツイッターも10月25日の投稿を最後に更新が途絶え、メンテもお知らせも停止。11月中に公式サイトが閉鎖された。12月、iOS版のみ権利を開発元に移管。
運営会社ウィローエンターテイメントはかなり前から経営状態が悪化しており、ガーディアン・プロジェクトに社運を賭けていたのだが、収益が見込めなくなった事で運営を放棄したと思われる。2020年1月頃に所在地であったビルからウィローの社名が消え、オフィスには資料と思われる紙が散らばっているだけだった。おそらく夜逃げしたと思われ、現在もなお消息不明である。ちなみに翌2月に早速別の会社が入居したようだが…。
ゲーム自体は(iOS版に限り)しばらくプレイ可能だった。そして2020年4月7日、突然接続不能となって事実上サービス終了。終了に関する告知は無く、返金に応じる事も無かった。同時にウィローが運営していたMMORPGパンドラサーガも突然ログイン不能に陥った。その翌日には後を追うように中国版も終了。日中ともに、ガーディアンはサービス終了軍に膝を折った。サービス開始から約10ヶ月の命であった。ちなみに日本版についてはまだログインできるとの報告もあり、数名がプレイしている模様。
一方で、同時期に韓国版が始動。運営会社は4:33という所で事前登録を開始、2020年上半期リリースを目指している。続いて5月15日から21日にかけてβテストを開催した。しかし艦名は全て架空の物に差し替えられている。ともあれこれ以上の更新は望めず、アークとの戦いや人類の行く末を知る機会は韓国版の2020年上半期のサービス開始を待つことになるだろう。
そして2020年11月17日、誰にも管理されずに稼動していたサーバーが遂に停止。ゾンビ状態で生きていた日本版もプレイ出来なくなり、完全に消滅する事となった。
再生
「2019年7月頃にリリース予定」と発表されて以来全く音沙汰が無かった繁体字版が、2021年6月にアダルトゲーム要素を取り入れた「深海禁慾 Deep sea Desire」としてリリースされることが発表され、7月20日に正式リリースされた。ゲームシステムは守護プロのものが流用され、艦船のラインアップは守護プロと同じだが、キャラクターデザインや声優は全面的に差し替えられている。ストアアプリではなくメーカー公式サイトからAPKを直接ダウンロードする形式（いわゆる「野良アプリ」）で提供されるため、日本からもDL・プレイすることは可能。
関連動画
関連項目
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