ジェレミー・クラークソンとは、V12の国からやって来た情熱に突き動かされているパワー厨である。
概要
フルネーム、ジェレミー・チャールズ・ロバート・クラークソン(Jeremy Charles Robert Clarkson )は熱き情熱を持ったパワー厨の一面もあるが本業は自動車や歴史をメインとしているジャーナリスト兼テレビ番組司会である。主にBBCのTopGearのメイン司会として国内外において非常に有名である。
1960年4月11日生まれ。身長は6フィート5インチ(195cm)の偉丈夫。体重は16.7ストーン、もとい約106キロ(Clarkson:the Italian Job収録当時)。私生活はマネージャーだった奥さんと3人の子供がいる。
車に限らず政府や芸能人、マイノリティなどに歯に衣着せぬ物言いで人気がある一方、彼の言動をよく思っていない集団も多い(特に環境活動家)。ある調査では首相になってほしい著名人の1位だったりする。
TopGear以外では英Times誌で自動車のレビュー記事(Jeremy's Review)の執筆も行っている。関連項目のリンク先から閲覧することができ(有料化されました)、一部は日本語訳されたものが動画としてアップロードされている。
また、このレビュー記事を集めた書籍「Driven to Distraction」は日本のAmazonでも1000円程度で購入可能。目次があって探しやすい。
2007年にはNational Television Awardの特別賞を受賞していたり、芸能雑誌で変人大賞を受賞していたりと本業以外でも色々忙しく、注目されているようである。
TopGearシーズン22の放送期間中にプロデューサーへの暴行により停職処分に。同月BBCとの契約を打ち切られTopGearから降ろされることになった。この騒動の差中、TopGearへの復帰を求めるオンライン署名に100万人以上が署名した。
そして2016年、Amazonプライムビデオにて、「The Grand Tour」がスタート。リチャード・ハモンド、ジェームズ・メイも一緒である。なお、日本語の字幕版、吹き替え版ともに視聴可能である。
彼とTopGearの関わり
初代トップギアは1977年から始まっているが、彼が番組に参加したのは1988年からである。参加と同時にカーグラフィックがお手本にしたであろう普通の車紹介番組から現行のTopGearのフォーマットに近づいていったのは言うまでもない。そしてそのおかげで初代は国民的人気を博した。
しかし、他の分野でも経験が積みたいということで1999年に降板すると視聴率ががた落ちしてしまい、これが原因で初代は長かった番組生命を終えてしまうことになる。また、番組終了前後のごたごたがFifth Gearの誕生の切掛けでもあった。
そして色々なドキュメンタリー番組の司会や文筆業で力を付け、2002年に現在のTopGearでメイン司会として復帰、2015年まで司会を務めた。
ジェレミー・クラークソン 農家になる
BBCから解雇された直後は「どうせならこれまで方針を転換して農業番組でもやってみようか」と考えたこともあったというジェレミーだが、本当にAmazonプライム・ビデオにおいて2021年6月11日から「ジェレミー・クラークソン 農家になる(原題:Clarkson's Farm)」という農業番組が配信されている。
番組の内容は「農業について完全な素人であるジェレミーがいきなり農場経営を開始し、様々な困難に悪戦苦闘しながら乗り越えていく」というものであり、2019年秋から2020年秋までの約一年間を記録したドキュメンタリーである。
番組内ではジェレミーの持ち前のユーモアと独創的な発想(例:草刈りが面倒なので羊を飼って草を食べさせようとする、牧羊犬を買うお金がもったいないので犬の鳴き声を録音したドローンで代用する、など。たいてい裏目に出てしまう)がいかんなく発揮され、さらにジェレミーに協力する登場人物たちもみな個性的で面白く、配信直後から圧倒的な好評を得た。下記に述べる番組の優れたドキュメンタリー性から、旧来のファンだけでなく普段はジェレミーの言動に批判的なメディアも軒並み高評価を与えているのも特徴である(唯一ガーディアン紙のみ★1)。
本番組では素人であるジェレミーが文字通り一から農業を学んでいくことで、一般にはあまり知られていない農業の仕組みや疑問点が視聴者に自然に伝わるようになっており、農業経営のシビアさなどのイギリスの農家が直面している問題点も分かりやすく描かれている。特に番組が撮影された2019-2020年は、過去数十年無かったほどの異常気象とコロナ禍によりイギリスの農家は非常に困難な状況に置かれており、こうした実情を一般にも広く伝えた点が評価され、ジェレミーは英国農業者組合から2021年度農業チャンピオン賞を授与されることになった。
シーズン2の製作も既に決定されているが、配信時期は2023年2月に公表しました。
パワー厨たる所以と車の嗜好
車のいいところは褒め、悪いところは車の破壊をもってして示すというちょっぴり過激でツンデレでかつある程度は公平な視点での車の批評ができる彼ではあるが、大馬力で速い車に目がないらしく、「車番組らしくたまにはスーパーカー以外の大衆車の批評をしろ」とプロデューサーから言われてもまったく無視してスポーツカーを引っ張り出してそっちの批評ばっかりしてしまうことも多々ある。
そして運転中、車の性能に興奮すると”POWWWWWEEEEEEEEEEEEEEEERRRRRRR!!!!!!”とよく叫ぶ。
ただ、なぜか嗜好に合っているにもかかわらずRRのポルシェは認められないらしいが、FRポルシェは絶賛しているし、自著の百台ランキングでは911の996型を2位に推していたりするので実にツンデレなおっさんである。
ハイブリッドカーに対してかなり懐疑的かつ嫌悪感を持っており、ことあるごとにトヨタプリウスをけちょんけちょんに貶すことが多い。初代は50口径機関銃で文字通り蜂の巣にしてしまい、二代目はBMW M3とのエコラン競争で敗北させている。ただし、同じハイブリッドのCR-Zをそれなりに評価しているところから見て、本当に嫌っているのはエセエコロジーとそれにともなう偽善のようである。
また、環境問題を語る時には、どの車に乗るかということも大事だが、どう車を運転するかと言う事もまた重要なのだと折りにつれ触れている。
自国の車についても、ブリティッシュ・レイランドの暗黒時代をクソミソに貶す一方、ジャガーやロータスをけなしつつもホメてしまうあたりツンデレの本質が見え隠れする。
ディーゼルエンジン車にもそれほど好意的ではなかったが、最近はディーゼル車耐久レースやバーゼルからブラックプールまでディーゼル車で行くチャレンジを経て、やや考えを改めた模様である。
自動車行政に限って言えば、自由主義者と呼んでも差し支えないだろう。スピードカメラ撤廃を実現した政治家を褒めたり、交通安全のための夜間外出禁止令を出した政治家をスターリン呼ばわりしたりしている。自動運転や種々の環境保護運動に対しても、運転者の自由を奪う動きとして嫌悪を隠さない。ブリティッシュ・レイランドや共産圏の自動車を一切褒めないのは、移動の自由を保証する道具である乗用車を、移動の自由を制限したがる者達が作ったことへの憎悪でもある…と御託を並べるまでも無くブリティッシュ・レイランドの車はクs(略
メーカー毎の評価傾向
ジェレミーの会社・ブランドイメージ全体に対する印象を50音順で要約。番組内またはJeremy's reviewの評価や反応から読み取ったものなので例外や不一致がある可能性があります。そういった点や未記載メーカーに対する具体的な評価を見つけたら加筆修正して下さい。
アウディ:BMWの対抗馬。但し同クラスの車だとBMWに次いで2番手になりがち
アストンマーティン:若干遅いが、文句無くふつくしい。しかし価格がね
アルファロメオ:すぐ故障したり動かなくなったりするが、そんな些細な事はどうでもいいほど素晴らしい
起亜:安かろう悪かろう。最近は見た目だけマシになった
シトロエン:乗り心地は流石。ただしフランス製だからUncool
ジャガー:これもサルーン、グランドツアラーの中では乗り心地が良い。最近は見た目も良くなった
ダチア:Nice!(棒)
TVR:おそロシア
日本車全般:高品質で値段に対して得るものが多く、走りも悪くない。が、内装とデザインは最悪
BMW:価格、性能、操作性のバランスが高く押し並べて高評価。でもSUVはrubbish
ヒュンダイ:ハッ(笑)
フェラーリ:最近の奴は電子制御を前面に押し出しすぎ。もっと昔の情熱が欲しい
フォルクスワーゲン:尻エンジンのヒトラー車以外はイイネ!
プジョー:m9(^Д^)プジョー!
ブリティッシュ・レイランド:rubbish
ポルシェ:デザインがどれもこれも気に食わない。RRに拘るのも気に入らない
ボルボ:さすがボルボだ、何ともないぜ
メルセデス・ベンツ:大排気量車の楽しさはピカ一。POWWWWEEERRRR!!
ランチア:どれも迷車だったが、どれも名車だった
ランドローバー:もっと無骨にしろ
ランボルギーニ:スーパーカーズ・スタンダード。欲しくはないが、かくあるべき
ルノー:殺人鬼が乗る車(キリッ
レクサス:エンジニアリングはともかく、見た目がダサい。BMWの方がいい
豆知識
- いいとこのお坊ちゃんらしい。母は出身地ドンカスター市の名士で非常に顔が広い。
- BBCの児童番組に変声期が来るまで出演していた。
- 学生の頃はワルだったらしく、学校サボって呑んだり吸ったりしてた模様。そして名門Public Schoolを退学になる。
- 自分のご先祖様が何をしていたかを調べる番組にゲストとして出演した際に、ご先祖様が螺子で閉める瓶を世界で始めて開発・販売した人物であることを知る。
- 嫁の叔父はマーケットガーデン作戦でPIAT(ばねで対戦車擲弾を発射する変態兵器)を用いてドイツ軍の戦車を撃破した功績で英国最高の栄誉のヴィクトリア十字勲章を序章されている数少ない人物で、この作戦の様子をドキュメンタリーとして司会している。
- イングランドとマン島に家がある。マン島の家というか別荘は口が悪いことで有名な料理人ゴードン・ラムゼイの番組に家とともに出演した際に「チ○コの家」と言われてしまう。家は元灯台で、まぁ、あれがね。
- 2005年にオックスフォードのブルックス大学(オックスフォードは大学がいっぱいある町)で名誉学士の授与式の後にパイを環境活動家に投げつけられる。
- TopGearの企画で同じく司会のジェームズ・メイと共に北極側の磁極に自動車を用いて初めて到達した人となる。
- バイクが嫌い。バイクレースで島中がうるさくなるマン島在住であること以外に何かがある模様。でも12シリーズのヴェトナム横断ではそれなりに楽しんでそうだったが。
- 彼のキャラクターをネタにしたコメディ番組がある。詳しくは関連動画。
- よく字幕では"Sir"なり「卿」なりと呼ばれているが、まだ大英帝国勲章を受勲してない模様。早く叙勲してあげて!!
- チリチリ頭はゲストに「チ○毛」と言われたりするが、昔は凄いアフロだった。関連動画よりどうぞ。
関連動画
関連商品
関連項目
- ジェレミー・クラークソン(英語版ウィキペディア記事)
- リチャード・ハモンド
- ジェームズ・メイ
- TopGear
- The Grand Tour
- パワー厨
- ハンマー厨
- rubbish
- How hard can it be?
- Jeremy's Review
- 誰かのせいにしたいが自分の顔しか思い浮かばない
- プジョーを見たらブレーキに足を置け
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