ニコニコ大百科

現代サイバーパンクと呼ばれてる作品ってサイバーであってもパンクじゃないと思う。
ブレードランナーとかニューロマンサーとかの粗野であったり不潔だったりする情景が失われて、清潔すぎるというか。
ネットとか義体とかそういうアイコンを使っているだけでサイバーパンクと呼ぶのは違うと思う。

>>91
『ブレラン』『ニューロ』以降、そういう「汚い未来」のヴィジュアルが蔓延したんだよ
殆どそれが「サイバーパンクのテンプレ」みたいになっちゃって、そこから脱却しようって動きが出来た

じゃあ「汚い未来」はなくなったのか？というとそうでもなくて、
ギブスン&スターリングの『ディファレンス・エンジン』はその「汚い未来」を「情報革命が起きた架空の19世紀イギリス」に置き換えたし、
伊藤計劃は極近未来を舞台に「高度に情報化された都市」と「ローテクと血にまみれた紛争地帯」の対比を『虐殺器官』で描いた。
『PSYCHO-PASS』はパンキッシュな視点が巧みにシナリオに盛り込まれてると思うし、サイバーパンクの思想は形を変えてなお受け継がれてると思うよ

今ちょうど「ディファレンス・エンジン」読んでる俺にタイムリーだな
たしかにスチームパンクは、あえて現実に存在するようなもののリアリティを用いてセンス・オブ・ワンダーを生じさせるっていうサイバーパンクの戦略を正しく受け継いでると思うんだ

いわゆるブレラン的なサイバーパンクのアジアカオス感とかって、たしかに２０世紀までは自他共に認めるし共感するところもあったと思うんだけど、今となってはアジア的都市のイメージが現実において変化しちゃった気がする
陳腐化ってのも無論感じるけど、それ以上に今ブレラン的な情景を描いても、少し前にそれをやったのと印象が違ってしまうんじゃないかって気持ちがあるな

ちょっと蛇足気味の補足。
「サイバーパンク党の党首」ブルース・スターリング著『ネットの中の島々』は「汚い未来＝サイバーパンク」とゆー固定観念を片っ端から排除した。
主人公は仕事仲間に恵まれ夫も子もいるキャリアウーマン、舞台は核軍縮を飛び越えて「軍廃」、つまり軍事力が根絶された近未来。そこで語られるのは「グローバリズム」の欺瞞を暴く資本主義批判・ポリティカルアクション！

ブレランやニューロに引っ張られすぎだけど、サイバーパンクってそれだけじゃないんだぜ、こんな面白い本もあるよ、というスターリング紹介コーナーでした。
だから早川さん、復刊お願いします……。

>>91
パンクと「粗野で不潔な情景」ってのも違うと思うがな
それだと駅のトイレこそがパンクになっちまう
パンクとは反逆する政治的な思想だ

まあ>>86が言うように、欲しいのがビジュアルであるならば、
別にサイバーパンクなんてコトバにこだわる必要もないんだが

洋ゲーのDeus Exシリーズが雰囲気的にもメッセージ性的にもまんまサイバーパンクで代表的なサイバーパンク作品の一つだと思うけど日本じゃあいまいち知名度がないか…

プリパラとかいう女児向けサイバーパンクアニメ

今最もサイバーパンクの血統を色濃く継承している作品はニンジャスレイヤー。
「サイバーパンクって何？」って疑問に対して「ニンジャスレイヤー読め。」と言えるレベルで。

なぁ、大暮維人×舞城のバイオーグ・トリニティってサイバーパンクじゃね？

ニンジャスレイヤーばかり言われてるけど、
それに影響を与えたと思われるシャドウランにはあまり触れられてないんだよなあ。

ヒュレーの海っていうネット小説があってだね、
これが滅茶苦茶面白いサイバーパンク（少なくとも私にとっては）だった。是非読んで欲しい。

アーマードコアってサイバーパンクっぽくない？

意外なことにＡＫＩＲＡに全然言及されないな

うん？代表的国産サイバーパンク過ぎて今更語らないのはともかくリストにすらないなAKIRA

>>100
シャドウランは、ある意味でサイバーバンクそのものだけど
もう少しSNEが頑張って日本的要素に触れて欲しかったんだよな
そっちを広げた作品が出てきたのか

>>105
SNE独自展開（2版）はちょっと…4版では駄目ですか？

SNE訳展開での日本的要素の曖昧さは不満だったけど、
『失墜の魔術師』からのリプレイシリーズは良かったよ

サイバーパンクは人間の長い歴史と比較しても３０年という短い歳月しか生きていない
なので時代の変化に応じて変化するのもまた必然である

手っ取り早い話無料で読むことが出来るニンジャスレイヤーマジお勧め

楽園追放rewiredの巻末で忍殺が紹介されてて思わずアイエエエエ！ってなったわｗ
なお私はハヤカワの社員ではない。

>>102
初期シリーズは特にサイバーパンク色強いね
昨今はミリタリーテイストのほうが強いけど

>>105
ところがあれは、アメリカの方ですらFAQに「Q：シャドウランは本当にサイバーパンクなのか？」「A：おもしろけりゃどっちでもいいじゃん」と書かれてるらしい……

ホント、ジャンル分けって面倒くさい

まあ、日本産の用語で言えば「地球なめんなファンタジー」とあんまり変わらないだろう
どこかに権威と権力あふれる認定組織があって、サイバーパンクか否かを判定してくれるわけでもなし
何となく乱雑でなんとなく反逆してて何となく電脳要素があれば、
サイバーパンクと呼んだ方が面白いというなら、どうぞお好きに、ぐらいなもん

>>109
欺瞞！

ソードアート・オンラインがあるようだし、オーバーロード入れても良いんじゃない？

凄い古いネタだが、ギブスンのチバ・シティやオノ＝センダイ社、忍殺のネオサイタマよりか
実際に札幌で進行してたＯＳ製作計画「サッポロ＝シティ＝スタンダード」という名の響きが
よっぽとサイバーパンクしてると思う。
ちょうど「ニューロマンサー」の執筆時と重ってたという、恐るべきシンクロニシティ。
ちなみに制作主体はロードランナー着手前の当時のハドソン。

遊戯王ファイブディーズって立派なサイバーパンクだと思うんですがどうですか？

個人的には社会の底辺層まで見たこと無い技術が侵入してるってのがサイバーパンク。
だから5D'sもニンジャスレイヤーもサイバーパンク。底辺層じゃないからSAOは外れる。

プリパラがサイバーパンクｗと思ったけど
確かにサイバーだし多分パンクでもあるからサイバーパンクか…

サイバーパンクっていうと、日常に浸透したサイバネティック製品や、コンピュータ空間への直接アクセスあたりが言われるけれど、企業国家や違法ドラッグの常用、健康な内臓の商品化みたいな、閉塞感も必要な要素だと思うけどなぁ。
そういう意味では、明るかったり健康的な作品はサイバーではあってもサイバーパンクって感じがしないな。

ほぼ同意。上っ面のビジュアルが荒廃しているかどうかでパンクかどうかを判定するのは、
よく批判される「外面だけ真似たサイバーパンクもどきの横行」そのものだと思うね

それゆえ、内面的精神的な閉塞感とか荒廃とか絶望がないとサイバーパンクとは認めたくない
その意味では、SAOのアインクラッド編はサイバーパンクだと思っている