ニコニコ大百科

>>150
スティーヴン・キングのホラー作品はだいたい人間の方が怖い。怪物そのものは背景や大・小の道具に過ぎない。

宗教に関してもそうだ。この場合怖いのは人の有り様そのものなんだよ。

主人公が「さっきロープに結ばれて外に出たやつは数十メートルのところまでは無事に歩けた。つまりその範囲内にある俺の車までは安全だ」とか狂った論理をほざき始めた辺りで誰かが止めていれば…
理性的に考えて、怪物は自分の足で自由に徘徊してるんだから「店から〇〇メートルまでは安全」なんてラインがあるわけないやん…

この主人公、冷静に考えるとカルトおばさんの10倍くらい狂った言動を繰り返してるし、実際そのせいで人が死にまくってるんだけど、なまじ仲間がだいたい友人知人のせいで誰もツッコミを入れないんだよね

理性的に考えるほどの状況じゃなかったからしょうがない

カルトおばさん、主人公チームが「何かあのおばさんやばいことやりそう」って勝手に言ってるだけで具体的に何か生存者に不利益になる行動取ったこと一度も無いんだよね
軍人刺したのも実は別に指示出したわけじゃないし
それどころか結果的にはショッピングモールに生存者を留めて全員を救った功労者ですらある
というか、劇中の死者はほぼ全員主人公の行動が原因という

異常事態でパニックになって、妄想症に取りつかれたのは主人公組とカルトおばさん組のどっちだったのか・・・

>>154
カーモディおばさん、主人公が事態を悪化させるよりも早い段階から生贄を捧げようとかいいだしてるんですが…
人々を平気で人を殺すような集団に煽り立てておいて「指示出してないから罪がない」とか自分だけ言い逃れしようとするタチの悪い詐欺師と変わらんぞ。
ほっといたら軍人に限らず、救出されるまで毎晩誰かしらを生贄に捧げてたかもしれんし、
いや、下手すると救出されるってのも希望的観測で、
もしかしたら救助が来る前に薬局にいたクモみたいなのがショッピングモールに住みつきだして甚大な被害を被ったかもしれない。

そもそもあのショッピングモール内に残った人間に正しい判断をした人間がいたという保証はどこにもないんだから。

>>155
＞カーモディおばさん、主人公が事態を悪化させるよりも早い段階から生贄を捧げようとかいいだしてるんですが…

え……？何を言ってるの？それってどこのシーン？
主人公が「あのおばさん、生贄をするつもりかもしれないぞ」って妄想を語るシーンはあるけど、
終盤までカーモディさんが生贄を捧げようとする場面は無いよ。
おばさんは終盤まで一貫してずっと「余計なことせずにショッピングモールの中にいよう」って主張してる。

そもそもタチの悪い詐欺師は最後の自殺メンバーや
薬局特攻隊など何十人も死に導いた主人公では……

>>156
＞主人公が「あのおばさん、生贄をするつもりかもしれないぞ」って妄想を語るシーンはあるけど、
＞終盤までカーモディさんが生贄を捧げようとする場面は無いよ。

自レスだけど、これがこの映画のおもしろいところで、
演出と主人公のセリフで「カーモディさんは危険なことしそうなヤバい人物」って観客は思いこんじゃうけど、
それ実は全部憶測なんだよね

実際に生存者の数を無駄に殺しまくってるのはどう考えてもデイヴィッド自身で、
別にカーモディさんは特に有害な行動をとってるわけじゃない。
ただ、「いつか危険なことをやるかもしれない」って主人公が信じ込んでるだけで。

>>ただ、「いつか危険なことをやるかもしれない」って主人公が信じ込んでるだけで。
そう思い込むほどのものがカーモディ婆にはあったんだろうなぁ
彼女が皆をカルト的な方法でのまとめ方をしなければデイヴィッド達も大人しくモールの中にいたのかもしれない
前も言ったけどあの場をしきったのが宗教にのめり込みすぎたカーモディ婆だったのが悲惨な結末の始まりだと思ってる
それほどに宗教というものは悪く働きかけるものもある、個人的考えだけどね

この映画に正しい事だけをするヒーローなんて描かれてないし
結果論から正しかった人物や行動を言ってもしょうがない
一側面だけ捉えて主人公が悪い、宗教おばさんが悪いなんて話はナンセンスじゃない？

なんでこの映画ってたびたびカーモディおばさんの信者が沸くんだろうなｗ

最善が最良とは限らない

成せば成る（子供を思い単身出て行った母親）
成しても成らぬ（主人公派・宗教おばさん派の両スーパー残留組）

うろ覚えだけど｢生贄にするなら子供がいい｣とか言ってなかったかあのおばさん

>>157
「聖書に書いてある通り、生贄が求められている。血よ！」
「一人目はノームだった。今や神は私たちを望んでいる。
神へのつけを支払う時よ。神への愛を証明するために一人息子を差し出したアブラハムのように」

カーモディさんはこういう発言をしているんだが、この人が教祖のカルトが生贄を求めないと考えられるのか？

さらには、軍人が刺された後に
「そいつを地獄の獣にくれてやれ！穢れた化け物に血の匂いを嗅がせてやれ！」
と叫んで、明らかに殺害(怪物に喰わせる)を指示しているんだが。

この話はやっぱり霧なんだよ
眼の前の情報を遮断して正しい判断を狂わせる
普段の明るく開けた場所なら眼の前の崖に落ちることはないけど
霧が出てるときは足を踏み外す
隣にいる人は前に進んだほうが助かると言う
別の隣の人はいや前に進むのは危険　留まるのが正解と言う　
現時点で地響きがして自分の場所が危険かもしれないのに
そのまた隣にいる人は罪を犯した人間に神の裁きと導きとか意味不明なことほざきやがる
（でもこういう時だからこそ神にすがりたくなる）
闇なら照らせば道は見えてくるが霧を払いのけることはたやすくない
これは人生と同じ　でみんな前が見えない中で必死に生きてる
ただ映画なんだから必死に努力したやつは報われろてのがみんなの望みなんだよ
ただ人生は必死に生きたやつが最悪を引き当てて無残な最期はありえる
そういうリアリティーラインをこの映画は示してる
こんだけ議論が起こるだけで名作だと思います

あえて言うなら物語ってもの自体の告発みたいなもんやろ

確率を無視した善性の肯定（つまり主人公が確率的に間違った選択or半々の確率の勝負しても必ず勝っちゃうみたいなの）を告発してるのが一番の重要要素じゃないかね

そういう願望で現実とぶれてる物語ってものを大量に共受してると人間少しずつおかしくなるかもやでーって
物語自体への懐疑の目を得られたなら、それを得られたという経験が一種のカタルシスなんちゃうか？

>>157の言うとおり主人公側に感情移入してる奴らはカルトを嘲笑うつもりがカルトに足を突っ込んでいる
もうちょっとよく見直した方がいい
監督の術中にハマってる奴を見る分には楽しいが

まあ宗教おばさんも軍人を怪物のエサにしたり主人公の子供を生贄にしろとか(主人公の妄想ではなく)大真面目に言ってたりするのも事実だけど

ところでwikiで見たんだけどあの怪物ってダークタワーの世界に住んでる奴なん？
「ローランドでもコイツらには勝てないだろうなあ」とか思いながら見てたからビックリだわ
普段から二丁拳銃だけであんな連中相手にしてたのか

怪物でちょっと思ったけど何かデザインが若干ファンタジックというか作りもの感があった気がする
現実の昆虫や不気味な生き物見た時の嫌悪感とは違っていかにも悪い奴感が出てるというか
まあ異次元から来たって設定だからファンタジーでいいのかもしれないけど

連投すいません

>>158
>前も言ったけどあの場をしきったのが宗教にのめり込みすぎたカーモディ婆だったのが悲惨な結末の始まりだと思ってる

これは間違いで、よくシナリオを吟味するとわかるが
劇中の死者はほぼ全員主人公デイヴィッドの余計な行動が原因で死んでる。
この映画がハッピーエンドになるifルートがあるとすれば
「序盤でデイヴィッドが死んで、カーモディおばさんが誰にも邪魔されずに生き残りをまとめてモール内に留まる」っていう世界線しかない。
逆にカーモディおばさんを殺すと、モール内立てこもり派のリーダーがいなくなるのでどの段階でおばさんが脱落しても死人が数倍に増える。
でもデイヴィッドが生存してると勝手にカーモディおばさんに不信感を抱いてカーモディ派と対立して、デイヴィッド派のオリーがおばさんを射殺してしまうのでどっちみちバッドエンド直行。
つまり、これがアドベンチャーゲームだとすると、主人公デイヴィッドの生存自体がバッドエンドフラグになってるってシナリオ構造。

>>168
要は、行動的な主人公がいた事が全ての悲劇の原因なんだよな。
もしかしたらデイヴィッドがいなければ
宗教おばさんもあそこまでのめり込まず
登場人物も救助がくるまで隅っこで震えているだけだったかもしれない

この作品は「もしも」が詰まって最後の悲劇が起きるんだけど、いきなり理解不能な状況に投げ出されて正しい判断をするとか、そんな冷静沈着で機械みたいに判断できる人間なんか殆どいないだろう。神様じゃないんだから。
結果だけ見て間違い指摘は楽だけどさ、本当にあんな環境に入ったら自分の選択が最善と思い続けないと何もできんのよ。何もしなかったら犬死するかもしれんし。

あくまでミストでは最後まで選択を間違い続け、普通の娯楽作品たちは逆に主人公たちが上手くいく選択を選べているだけ。
一歩間違ったらミストと同じになる可能性は否定できない。

カーモディっていう目立つ狂気を見せられたせいで、デイヴィットはマトモだと観客やデイヴィット自身も思い込まされてるってのが上手いと思う

オビワンが居れば何とかなった

デイヴィットが選択ミスしまくってたってのは事実だし、この作品の肝の一つは多分そこだよね
ただそれでもカーモディ側になりたくなったっていうデイヴィットたちの気持ちはよくわかるんだよなぁ、これは完全に個人の感性なんだが
何か「カルトを嫌悪した主人公側に感情移入するのが滑稽」みたいな言い方してる人いるけど、それも違うだろって俺は思う
他の人も指摘してるけどあの極限状態で誰しもが最善の選択をできるわけではないし
この作品は「たまたま」主人公側が選択を間違って「たまたま」カーモディ側が良い選択をしたって話だと思うな

さっき午後のロードショーでミストやってたけど…
今回で３回目くらいな気がする。

>>173
主人公の行動が最善の選択かというと、よく考えると首を傾げるところもある
序盤～中盤のデイヴィッドの行動は支離滅裂の一言なので、最後のスーパー脱出以降に絞っていうと、「スーパーから出てひたすら走り続ける」っていう方針を取るのは百歩譲っていいとして、だったら途中でガソリンスタンドで補給するルートを取ればいいのに。
わざわざ脱出しておいて「今車に残ってるガソリン使いきったら補給せずそこで終わり」なんていう雑な計画を取る意味はまったく無い。
そして、霧の発生源であろう軍の施設はデイヴィッドの家の方角（序盤でデイヴィッドたちが軍の車両とすれ違っている）なのにどうしてわざわざ霧の発生源の方角に向かって走ってるのか。

ただ、これらのめちゃくちゃな行動の答えは割と簡単に説明が付いて、デイヴィッドはいろいろ言ってるけど要するに「家に帰って妻の安否を確かめたかった」だけだったんだろう。
「カーモディおばさんが危なそうだからみんなで逃げよう」とかの理由は全部ただの後付けで。

原作では「まず妻の安否確認のために家に行く」と明言してて（ただし倒木で家まで行けなかった）
ちゃんとガソリンスタンドの場所とかも考えてるよ

霧も晴れないままで主人公のほうがまだ希望がある感じの終わり方だし
映画版は本当にラストだけの改変なのにだいぶ印象が違う

>>176
映画だとデイヴィッド中盤からすでに「とりあえず外に出て行けるところまで行こう」ってガソリン補給のこと一切考えてないし（の割になぜか食料だけは盗もうとしてたり）
やっぱり異常事態で狂い始めてたのかもな

とてもじゃないが、俺があの環境に巻き込まれたら生き残れる自信がないよ...。

客観的な視点で見れば宗教おばさんと主人公のどちらが正しい行動をしてたかは一目瞭然だがそれを以って正しかっただの間違えだっただのを語るのは流石にナンセンスだろう。極限状況に陥り狂気に囚われてしまった人間達がそれでもこれが正しいと信じて選択した行動の結果をこの映画は示しているだけであってそれを責める事はあの場にいた者以外はできない。
ただ１つ言える事はデヴィッドは絶望的に運がなかったということだけだ。

ギャレンマレック情けねーぞ
ダースヴェイダーの弟子のお前ならあんな奴らや化け物はフォースライトニングで瞬殺だろうに(わかる人にはわかる)