ニコニコ大百科

祖母が亡くなった後は施設におったし、そうしてそれが無意識の処世術になった感じ
反抗期らしい反抗期がまるで見られないのもその辺だろうね
いい子すぎると言われたのはその辺かと

祖母宅から施設にいた頃のユリアンって、可視化されにくい虐待を受けていた児童だったんじゃないかって気がしてきた。だからキャゼルヌさんが、トラバース法の制度を曲げて昔の部下（あるいは友人？）の遺児を助けようとヤン大佐の元に送ったというところだったんじゃないかな。

となると、銀英伝はユリアン・ミンツという孤児が、成長と出会いにより、徐々に心の傷を癒していくドラマでもあった、と言えるのかもしれない。まあ、その過程で革命軍司令官就任はかなり奇抜な展開だと思うけど。

ユリアンの後世の評価はどんなだろう。

軍司令官としてはどれぐらいか。
歴史上重要な役割を果たしたことは事実にしても、どれだけが本人の実力か。

多分本人が「僕じゃなくてヤンがすごいんです、政治はフレデリカさんですし戦争もアッテンボロー・メルカッツにおんぶだっこでした」と言い続けるからよけいややこしくなりそう。

軍司令官として戦ったのは第11次イゼルローン要塞攻防戦とシヴァ星域会戦だけだけど、前者はともかく後者はまともな作戦じゃなく冒険者の博打だったからなあ。
作戦内容と歴史的意義のギャップに後世の歴史家も頭を抱えそう。

参謀役としてはバーミリオン星域会戦と回廊決戦ではヤンに献策してるんだけど、それこそ魔術師ヤン伝説に埋没しそうだし、下手すりゃユリアン自身も忘れてそうなんだよね。

「初陣でスパルタニアン駆って巡航艦を完全撃破した」「ブリュンヒルドで並みいる親衛隊を単騎突破し皇帝と面談を果たした」みたいな個人エピソードばかり目立って、軍司令としてはそういや何したんだっけ？な評価になってそう

>>64
非公式扱いになるかもしれんが、要塞対要塞でも献策してるね
バーミリオンは最悪ヤン単体でもなんか打開策思いついてた気がしないでもないだけに、こっちの方が重要かも

>>65
ブリュンヒルド艦内での奮戦は、飽くまで皇帝ラインハルトとの対面という目的を果たしかつ会戦延いては戦争終結の契機となった事が重要なので、初陣の大戦果とは一緒くたにできない。
イゼルローン革命政府主席たるフレデリカさんがしゃしゃり出られる状況ではなかったとは言え、革命軍最高司令官の身で事実上の講和交渉を成功させたという点は、後世の評価が分かれるだろう。

要塞対要塞で帝国軍の作戦を看破した件は、メルカッツ提督が対応策を考案しなくてもユリアンがそうできたかは定かでないが、少なくとも『百戦錬磨のメルカッツ』ならユリアンが提案しなくても帝国軍の作戦を逆用する作戦を創案し、実行していただろう。
それはそれで、後の軍司令官としての抜擢を妨げる事態ではなかったにせよ。

>>66
ああいや、戦果がどうとかでなく、そういう派手なエピソードばっか注目されそうだなぁ、という話。
ヤンが個人戦技って点ではからきしなのと対照的に。

>>67
こうしてみると、前にも似たようなこと書いたけど、ユリアンってラインハルトやヤンとは別ベクトル、歴史大河ドラマじゃなくて冒険活劇の主人公気質なんだよなあ。

>>66
それは否定しない。
後生の歴史家的な観点で論評してみたが、フェザーンからの脱出行にしても『提督がイゼルローン要塞を奪取なさったときの方法を応用しただけ』という観点より、シヴァ星域会戦での対艦突入の魁として語られていそうだ。
『いくつかの史書が記す通り』の内容が、ヒロイズムに汚染されていない様に願うばかりだ…

>>67
が正しかった（失礼）。

>>68
ヤン提督やラインハルト・キルヒアイスも外伝では冒険活劇的な挿話が増えているが、本編だけならそうかも知れない。

というかあの時代の同盟側の資料ってユリアンが残したものが主要になるんじゃないの
ユリアンが後世の人に考察の材料を残すとかあるし
後世の歴史家のヤンの評価がおかしな方向に行くのもユリアン目線の影響下だからじゃね

まあ少なくとも、イゼルローン要塞砲記事のヤンの「敵戦艦一隻が年金いくら分に……」って台詞が後世に伝わってるのはユリアンの功績に違いない。



ユリアンの遺した史料自体は信用するが、そこに含まれるユリアン自身の解釈バイアスは差し引かねばならないってのが後世の歴史家の最大公約数的な評価じゃね？
ユリアン自身が解釈にバイアスかかってるのを自覚して務めて公平を保とうとしてるから、他人がバイアスを取り除く作業も相当に歪むんだろうけど。

「敵戦艦一隻が年金いくら分に……」は直接聞いたフレデリカさんが伝えたんじゃないかな。まあ、フレデリカさんがヤンの法事の際にユリアンに話して、それが後世にってパターンかもしれないけど。

ふと思ったんだけど、私人としてのヤンの怠惰ぶり（に見える要素）って、ヤン・ウェンリーを「民主共和主義のイエス・キリスト」にしないために、ユリアンがやや誇張して広めたのかもしれない。
別にヤンを貶めたいからじゃなくて、超越者に頼らない社会としての民主社会を目指すために、ヤン・ウェンリーは神様でも聖者でもない生身の人間だった、と伝えたかったんじゃないかな。

>>73
生前から、『ごくつぶしのヤン』的な誹謗中傷は同盟軍内に存在していたし、帝国側もラインハルトの意には染まぬにせよ提督個人を標的として内外に喧伝していても不思議はない。
とは言え、ユリアンは後継者としてそういった代物を歴史的事実として適宜認定しつつ恩師の名誉のために反論する過程で、悪魔の証明が可能な物を始めとして事実関係の明確化を図ったかも知れない。
彼がヤン提督への個人崇拝を否定したのは事実にせよ、その為に生身の人間としての資質を誇張したとなると、「バイアスが掛かっていると見做す形でバイアスを掛ける」パラドックスが発生するになるだろう。

>>73
一応その発言は、フレデリカは「ユリアンにしか話していない」ことになってるので……

>>74
ネットで「これは個人的な感想だが」とか「正直ひいき目だと思うけど」とか一々枕につける感じなんじゃないかな、ユリアンのまとめた資料は。
まあ、これは個人的な感想だけど。

今から思うと、ユリアン一行のオーディン編はもっと膨らませても面白かったかもね。
地球教の機密ディスク盗難事件やポプランの人妻寝とったら亭主が帰ってきた事件の他にも、例えばリヒターやブラッケら帝国開明派の講演会に行く（それで、帝国内の民主化の機運を知って立憲化へのヒントとする）とか、あるいはアルベルト大公失踪事件の謎に挑むとか。

まあ尺の都合もあったろうし原作では難しかったと思うけど、フジリュー版や新アニメ版でオーディン編でチャレンジしてくれたら嬉しいかな。

尺の都合というか、ハイネセンは混乱の極み、再征服か外交交渉かって緊迫した場面に、のほほんとした観光旅行（正確にはのほほんとしたフェザーン人の演技だが）はさむのは流れ的に……


やるんだったら「銀河英雄伝説外伝5　ユリアンのオーディン日記」になるんじゃないかな

>>76
確かに外伝ネタには打って付けかも知れない（藤崎大先生版であるべきかはさて置き）。
幾ら郷田ほづみ氏による代役に限界があるにせよ、帝国及びラインハルト一党ばかりで同盟派としては憤懣がある。
勿論、後世の歴史家を困惑させない様に、「歴史を知り過ぎず、動かし過ぎない」範囲内での活劇に留めるべきにせよ。

ユリアンは梶が演じるけど
予想してた人多かっただろうな。

少し話を逸らすが、ユリアンの存在を「一族」で見てみると少し複雑
・同盟建国の有力一族の末裔にして、帝国平民の女性との息子
・養父に同盟の英雄ヤン・ウェンリー、「養母」に宇宙艦隊総参謀長、後に救国軍事会議議長のドワイト・グリーンヒルの娘フレデリカ
後の配偶者は父が元帝国貴族ローゼンリッター連隊長ワルター・フォン・シェーンコップ、母も帝国人の同盟軍人カリン

>>80
確かに複雑というか、“同盟社会”という多面的な存在を一個人にまで濃縮した、という感じに見える。
そうなると、やはり皇帝ラインハルトと対に位置付けるべきは魔術師ヤンでなくユリアン・ミンツだった、ということになるかも。

そういう観点で見ると帝国関係者が意外と多いのも皮肉っていうか
帝国関係者が同盟で大きくなりすぎてるんだろうな
確か社会構造も帝国亡命者が大量に流れて変質したみたいな指摘もあったかな
師匠には帝国関係者少ないだよなってのは血族レベルでは融合してるのに階級的に上に立てないってことなんだろうか

長征一万光年に参加した一族の末裔が
民主主義勢力の指導者として民主主義
を立て直すことになるとはね歴史の皮肉なのか何なのかわからんが
やはり歴史は面白い

まあよくある話だ。
世襲だなんだと批判しても、やっぱり血は争えないってのもあるし。

同盟の人口構造はダゴン以降かなり帝国とミックスしてる筈だからなあ
たしかロボスも母親が亡命者だったか帝国人だったかだし、政治トップの最高評議会議長も、帝国の血筋の人間が何人も就いたことがあるって原作のどこかに書いてあった気がする

いや、まあ、自由惑星同盟自体が帝国からの亡命者によって未開惑星を開拓して作られた星間国家なので

ユリアン、新アニメだと結構華奢だが
後でたくましくなりそう。
徐々に声も低くなりそうだし。

「地球教徒を駆逐してやる！」

今作はOVA以上に初期ユリアンが華奢だから、もりもり成長するのが楽しみである。

しかし何で長い事記事が出来なかったんだろう？