ニコニコ大百科

ポール・トルトゥリエの弾くフォーレの「夢のあとに」を聴いたときも人間失格を読んだときと似たような感覚になった

>>30
葉蔵が幸せになるのは無理だと思うわ
純粋で優しすぎる、生きてるだけで地獄だろあんなん
幸せになるには悪いことしないのはもちろんだがほどほどに鈍感じゃないといけないのよ
それは本人にはもちろん、周囲もそう
葉蔵は傷つきすぎる、あんなボロボロの人と一緒だとそいつも不幸になる

自分はヨシ子が特に可哀想に思った
モデルとされている初代さんも若死にしたんだってね…
ヨシ子に興味を持った人は姥捨てと東京八景も読んでみてほしい

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>>32
君みたいな人が世の中を生き辛くするのだとつくづく思うよ

文章は上手いと思うけど共感は全然出来なかったなあ、自分と比べると色々恵まれ過ぎて

>>35
いや、言ってることは間違ってないと思うよ
何も悪いことしてないというけど葉蔵が不幸な原因は間違いなく彼自身の中にある
世の中や他人がどうなろうと内面が変わらないと救われようがない

俺はラノベ感覚で中高生に読んでほしいと思うよ

俺はこんなモテないってレスあるけど、モテても幸せになれないのが一番の人間失格ポイントだと思う。

アニメ化ってマジ？

まあ文章の読みやすさの集英社文庫から出てるあの表紙からしてラノベっぽいからな
でもこの物語の主人公の葉蔵ってキャラ？は堺雅人や宮野真守(今度アニメ化する時に声を担当するらしい)じゃなくて神谷浩史っぽいと思うが…

葉蔵はリア充ではあるが陰キャだ。
おまいらよりは多少上のランクにいる。

神谷浩史はあわないよ…
堺雅人の作ったイメージと違いすぎる。カッコつけ過ぎるし
昔の人だったら沢田研二があってると思った

もっとも今度のアニメ化はあくまで原案であって必ずしも原作に忠実な展開ではないらしいから誰がやっても構わないとも思うが

アホがアホな行為をして当然のようにどんどん人生のドン底に落ちていくのが面白いブラックコメディ小説だと思って読んでたわ
後で現代文の授業でシリアスな作品らしいと知って閉口した

>>44
閉口したのは気の毒だが授業で取り扱わなきゃならないような作品ではないしそもそも授業で教えなきゃならないような作家ではない
その点に関しては太宰に責任があるというよりは太宰を教科書に載せたがった文部省の役人の方がアホだっただけかと

ビートルズの曲を授業でかけて「有名で偉い音楽家の曲なのだから聴きなさい！」と強要する図とよく似ている
もともとロックなんてそういうもんじゃないというのを教育関係者がわかっていない

>>lv320509906

人間失格を本気で理解するには初期のHUMAN LOSTと中期の東京八景もセットで読まなければならないと思う
特にHUMAN LOSTは太宰と聖書の関係を理解するためには必須

太宰の死の動機についてはいろいろ語られるが聖書が深く関わっていることはあまり指摘されない
1970年代の奥野健男とドナルド・キーンの会話が一般的な見方だと思う
キーン「私はね、太宰という現代人が聖書を本気で信じていたとは思えないんですよ。欧米人にとって、そこが一番理解に苦しむところです」
奥野「まあ、間違ったって太宰は真面目に教会に通う人間ではないでしょうからね。そこは当たっていると思う」
キーン「現代の西洋の若者にとって、聖書の価値観はあまりに古くさい。ちょうど現代の日本の若者が禅だとか儒教道徳を古くさく感じるのと同じです。思うに、今の欧米の若者たちが古くさい聖書の道徳ヘの反発からインドなどの東洋の宗教や神秘主義に惹かれるのと同じような形で、太宰は日本の伝統文化ヘの反発としてキリスト教にかぶれていたのではないか」
奥野健男やドナルド・キーンのような太宰に詳しい有識者たちでさえ、太宰と聖書の関係についての認識はこの程度のものだったのだ

太宰は三位一体(父と子と聖霊は一つの神)を無視していた。太宰は聖書の神はエホバと考え、イエス・キリストは神の子であるが人間であるとみなしていた。彼に多大な影響を与えた聖書解釈はカトリックでもプロテスタントでもなく、無教会主義(その聖書解釈はメノナイトやクエーカーに近い)の内村鑑三の弟子であった塚本虎二が発行した雑誌「聖書知識」によっている。
もっとも太宰が無教会主義に接触したのは中期の限られた時期で、雑誌のアンケートの内容に腹をたてたことから決裂している。太宰と無教会主義との関わりの背景については、津島美知子の「回想の太宰治」に詳しい。

アリウス派かな

世間一般では太宰の死と聖書を結びつけて論じられることがあまりない。結果として、酒に溺れて生活が破綻したとか、文壇に失望したとか、非常に次元の低い事柄が死の原因として結論づけられてしまっている(もちろんそういう面も一面としてはあったとはおもうが)。
太宰は聖書を調べれば調べるほど、自分がキリストを愛していることに気づいた。その反面、自分の立場はユダ・イスカリオテと同じであると結論づけざるを得なくなった。聖書を調べれば調べるほど、神の罰を確信するようになった。しかし、神の愛を信じることはできなかった。
ユダ・イスカリオテである自分は罰せられなければならない。太宰はそう結論して、自害することを選んだのではないか。自分はそう考える。
救いのない結末だが、太宰が何より心血をそそいだ作品が読みつがれていることだけは救いだと思う。人間としては滅んだが、芸術作品は不滅。そういうことだと思う。

生誕110年の2019年は映画２つも作られたけど、さんざんだったな
生誕100年の2009年の力の入れ方と比べるとね
1909年生まれか…
クラシック音楽家では朝比奈隆とヘルベルト・フォン・カラヤンが1908年生まれで、だいたい同世代。

だがそもそも人間自体がクズなので例え人間失格でも人間以外から見ればもはや誤差なのでは?

太宰治は滝廉太郎の歌曲やシゲティのヴァイオリン演奏を好んでいたらしい
作曲家ではショパンとモーツァルトを好み、ベートーヴェンはやかましくて嫌いだったと言う
しかしショパンと越後獅子の区別がつかないとも言われており、その音楽的教養は疑問視されている。中原中也のような音楽博士ではなかったようだ
それに対し西洋美術の知識は抜きん出ており、師匠の佐藤春夫の芸術至上主義の継承者であることを思い起こさせる
太宰作品のなかではゴッホ、モディリアーニ、ユトリロ、ルノワール、ゴーギャン、ベックリンなど、数多くの画家について触れられている
佐藤春夫はもっと凄く、既に大正時代に同時代のアーティストであるブラマンクやローランサンについて語っていた。ただし佐藤の知識は友人の詩人堀口大學の受け売りである可能性もある。

西洋美術の教養という点では太宰治の娘の太田治子もテレビ番組『日曜美術館』の司会やエッセイなどで活躍している
しかしこれは太宰の、というよりは母方の、太田静子の影響に依るものの方が大きいだろう

Ｋの死より、父親の死のほうがエグいは元気だった父親が衰弱していき、一人では排泄すらできず、精神的に参ってるときに乃木将軍の自殺のニュースで死ぬのだから
それが結果的に主人公二人の死にも繋がる

漫画版を伊藤潤二氏ので読んだが小説より内容がえぐくなってて笑えた

皆が抱いてるけど隠しておきたい根っこの柔らかくて脆い部分を上手く書いてる…書きすぎてる。

だからある人は寄り添ってくれてるような共感してくれてるような居心地の良さを感じて、あるものは勝手に暴かれたような…そして勝手に決めつけられたような不快感を催す。

>>55
太宰治はショパンやモーツァルトが好きだったのか
雰囲気全然似てないがな
クラシックで太宰と似た雰囲気の音楽はブラームスだと思う
太宰がブラームスを聴いたことがあるかどうかは知らんが