ニコニコ大百科

>>235
「宣室志」はわからんが、「人虎伝」の原因の下りはわりと唐突で、告白内容が他の部分に関係しない（妻子との関係とか李徴の前後の人生とか）ので、理由の後付けという感じがある。「人虎伝」の変身の下りを読んでも唐突でホラーを掻き立てるだけでも十分な勢いがあり、原因はあまり必要性を感じられない。
前段として、才能がありながら職を続けられなかったのは李徴の傲慢さにあった、という前振りを活かすならこれを直接原因とするとおさまりが良く、その前振りのために詩には欠点を付ける必要が生じたのだろう。虎になったけど詩は書けたからいいよね、めでたしでは台無し。
後はそんな素晴らしい詩が何故残っていないのか？という説明も必要だったと思われる（伊勢物語のような歌物語ではないので仕方ないんだが）

下積みを嫌って詩人になろうとして大失敗→わかるわかる
人食い虎に変身→そうはならんやろ
なんとなく虎は山賊になったことの暗喩かと思ってた

タイガーマスクの中身が李徴氏だったのでは

ジャンプ漫画だったらバトル漫画になってる

そりゃジャンプに連載されてたらこゝろや魔の山だってバトル漫画になる

中島敦は早世ゆえ寡作だったのが残念
固いけど緊張感のある文体は研ぎ澄まされたような美を感じる
肌があったのなら「名人伝」、「李陵」や「弟子」も読んでみるといいかも

>>274
文ストやんけ

何て言うかそこそこ恵まれた環境に生きてたんだからそれらに目を向けて大切にして生きていけば幸せになれてたんじゃないのかなと思う

そんな俗人の幸せなんか欲しくなかったわけだ

「彼の詩は上手いけど、超一流と比べると何かの魅力に欠ける」
ってのは生々しい
小説でも漫画でも写真でも絵でも「処女作で粗削りだけど人を惹きつける力がある」人と、「長年やってて技巧的には上手いけど第一線の商業作品には届かない」人っているもんな

凡人からしたらそれで飯を食って行ける時点でとんでもない天才だと思うんだけどな
超一流だと思わせられなくても上手いと思わせてそれで金を稼げて好きだと求める存在がいるならそれで十分だろ

美少年でそれなりの仕事もあって親友もいて嫁さんもいて才能もそこそこある…
才能がないとかじゃなくて無いものばかりを求めて今手に持っている幸せと向き合って大切にして大事に出来ない奴だから不幸なんだよ

飯が食えればいいじゃんて言われても、そこに価値を見てない人間からしたらはぁ？でしかないでしょ。
「あなたは私を愛してないのね」「生活は不自由させてないだろう。一体何が不満なんだ」っていう別れ話みたいなもんよ。そもそも手の内に幸せがないと思ってるんだから、そこに満足するのは難しい。それだって幸せなことなんだっていうのはある意味逆に最初から持ってるやつの言うことだよ。

>>260
詩聖だとか詩仏だとかの言われてる本人たちは絶対に使わなさそうな言葉で、テキトーに崇拝されてるの見ると馬鹿馬鹿しくなってくるわ

まさかアイドル声優のPVで山月記の虎なんて単語が出るとは

>>261
同僚を賤吏扱いしてた李徴みたいなのが居るな

己のタマがあらざるを怖れた

>>284
だから『虎は千里行って千里帰る』の含意だっつってんじゃねえかよ（漢詩に相応しく棒読み）。

>>271
私は専門書まで読む気はないので現在版のWikipedia『李徴』及び一部リンク先を参考にするばかりだ。
そもそも、『人虎伝は２系統あり、山月記の直接の翻案元は太平広記版[以下新版]ではなく古今説海及び唐人説薈版[以下新版]』旨を明確にして置くべきだと思う。
『☆Tips 2』ではネタバレ回避の為か、李徴が虎化した原因は『理不尽（旧版）あるいは因果応報（新版）』とあるだけで具体的描写を欠く点も指摘したい。
山月記では、李徴が虎化した原因を彼の精神性及びそれに伴う処世の不適切性に求めているが、あらすじレヴェルで読者が抱く「伝奇的世界として設定されている訳でもないのに、それ位で虎化にまで至るのだろうか？」という素朴な疑問を筆力で捻じ伏せている感がある（李徴の自認も説得力を補填し切れない）。
新版では、「痴情の縺れで放火殺人まで犯す様なら、自分で言う様に天罰が下っても当然だ」というあらすじレヴェルでの説得力を付与している（伝奇的設定がない以上は限界がある。作者及び訳者の筆力に就いては触れない）。（続く）

>>288
（続き）新版では虎化後の人肉食三昧も「人間時代にあんな事をする様な奴だから」旨の納得をもたらしているが、山月記での残念な詩人？化は「人間時代の不適切な人格や行動に由来するから」という形でそうなった事になる。（続く）
新版では、「幾ら名詩でも、作者があんな事をしたからには世に出せない」という悲劇性が窺える（ある意味、極めて現代的な問題でもある。『台無し』かはさて置き、とてもめでたしには見えない）。
虎化後の詩を袁傪は評価していないが、山月記では巧拙はさて置き人間時代の不適切性から解放された証として評価する視点がなかったのが気になる（旧版では、名詩に決まっているのでなくて当然という事だろう。「いち虎人化当事者の詩文」扱いした場合の評価はどうだろうか？）。
因みに、新版で名詩約20篇が掲載されているとしたら作品として冗長に過ぎない（アラビアンナイトではないが、在りし日の歌物語を組み込む手はあるだろうか？）。
メタ的には、四大奇書程には歴代無名文人の魔改造欲をそそらなかったから１作の追加に止まった事になる。（続く）

つまらないレスした俺が悪かった　どうか静まってくれ　頼む

>>289
（続き）現代的自意識に照らした読解に堪え得るのは山月記にせよ、新版も「罪と罰と創作」という報道で身近な視点をもたらしている様に思う。

以上、ご参考になれば何よりだ（>>235氏のご意見も拝読したいが）。

>>290
>>235や>>271に触発されるまで、「李徴が名詩を託してくれたが一種の凶悪犯罪者だと知ったり、彼がそうかはさて置き微妙な代物をそうしてくれた時に袁傪が感じるであろう、何とも言えない気拙さ」に想いを馳せる事はなかった。
新版には『～傪已むを得ずして、具に其の伝を疏し～』とあるが、李徴の遺児に事細かに彼の半生を語る序でに詩文約20編まで託したかは不明のみならず、そうであれそれらが無名氏作としてでさえ世に出たかも怪しい物だ。
ともあれ、お陰様でその片鱗なりとも追体験した気がする…

関連項目に「カコミスル」氏が無いのはおかしいのではないか？

>>276
おっ待てい
文字禍、かめれおん日記、悟浄歎異もいいゾ〜これ

その声、もしやとくさんか？

いいえ、違います

再生は三桁後半とかでうぽつくらいのコメントは付くくらいで少ないながらも固定の視聴層は居そうなレベルで、オリジナルだから評価されないとか言ってるような人が時々居る
流行物でもオリジナルでも何故かトップ層と自分を比べてジャンルがとか才能や環境がとか言う
むしろ何故その作風で太刀打ちできると考えたのかと…
同ジャンルで二桁コメなしみたいな他の人の作品は目に入ってなさそうだし、人気作品も表層だけ見て何故面白いかまで考えてなさそうな感じ
作品には確かに非常に労力がかかってそうだけど、手間かけた部分が面白さにつながってるかは微妙。面白いとか凄いとか自分で思って作ってるのか怪しい
価値に繋がらないと思ってもつい手間をかけてしまう拘りの人というより、手間の分だけ付加価値がついてると頼りにしてる節がある
「楽をする、技術向上する、流行でも何でも乗る」といった話題を恐れて見えさえする

>>293
単語記事すら無いような人を追加しろと言われても

思ったより真面目な記事でビビった
人が虎に化ける話だから転じて状態変化系や転移系のギャグや性的趣向の話や動画を取り上げるのかと思って記事開いた
日本終わって無かった

>>297追記
オリジナルで自分より再生稼ぐ人に対し、あのクオリティなら今の100倍稼いでもいいと言えば単にマイナージャンルを応援する人
あんなの工作だ、投稿者のネームバリューだ、ブームに乗っただけなどと言えば格好は悪いが自分の才能にだけは嘘を付かない人
例外的な才能の持ち主に限れば自分より再生数稼げると予防線張って自分の才能への客観評価ラインを曖昧にする所が尊大な羞恥心過ぎる