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日本の他の為政者にも言えることだが、清盛が政権を動かした時期は自然災害が多発した＆疫病が流行した時期と重なっていて、それが人々の清盛政権に対する憤りの一因になったのかもしれん

頼朝や甲斐源氏が挙兵した時は、畿内で大飢饉が起きるという政治的にも軍事的にも最悪のタイミングだったしね。もし当初の計画通り東征軍が城氏や藤姓足利氏らと連携して迅速に坂東・甲信に攻め寄せていれば甲斐源氏・木曾源氏・そして頼朝はひとたまりもなかっただろう。

その場合、勝つのは義経＋奥州藤原氏だろうけどな
秀衡が死ぬまで平家がもてば史実でそうだったように奥州側から崩れることも期待できるけど、清盛死んでから6年もたせにゃならんし

重盛が生きていればな
鹿ケ谷の政変で重盛・武家平氏派が敗死し宗盛・堂上平氏派が政権を握ったけど
それは同時に四代続いた平家政権の実質的な解体でもあったと思う
長く隠居暮らしの入道相国様が復帰して頑張っても及ばなかった

源平合戦や応仁の乱や関が原にしてどちらも単純に敵と味方っていう争いじゃないのよね

天下人が天下を長く保つために必要なのは、ある程度の非情さなのかもね
もし、清盛が頼朝を処刑したらだいぶ歴史は変わっていただろう

勝者がどうしても頼朝じゃなきゃいけない理由はないので、全体ではあまり影響が出ないと思われ。(政子の婚姻が成立せず北条氏が伸びなかったというのはあるかもしれないがw)

問題の本質は清盛の死後に全国規模の騒乱が発生したということであり、また頼朝がいたから騒乱が発生したわけでもないので、頼朝が生きてようと死んでようとそこは大差ないんだよ。

結局は「地方の押さえが弱い」の９文字に戻ることになる
清盛はぶっちゃけ武家の棟梁ではなく中央の政乱の覇者でしかない

そもそもの話、天下人＝京都の覇者な貴族政権から全国制覇の武家政権への過渡期の時代だからな
あくまで貴族政権の頂点を武士が取ったのが清盛であって後世みたいに全国を武断統一するような時代じゃない

清盛の時代までは、武家の棟梁とは中央の政争に勝利した人の事だった
中央で勝てなければ地方で兵を集めて上洛せよってのは、
頼朝挙兵以降の発想

地方の抑えが強い政権なんて徳川幕府成立まで待たないといけないし

>>37
仮に頼朝義経が処刑されていたとしても、源氏や北条氏に代わる頭領が出て平氏にぶつかりにいっていた可能性はあるよな
黒船が来なかったら江戸時代がまだ続いてたみたいなこと言う人いるけどロシアやフランスなど米国以外の諸外国が圧力をかけていずれにせよ開国は免れられなかっただろうと推測されるのと同じで

古来、重商主義を取った政治家は嫌われる傾向にある気がする
カネを握ってるやつは悪者みたいな扱いって、洋の東西を問わずあるんだよなあ

>カネを握ってるやつは悪者みたいな扱いって、洋の東西を問わずあるんだよなあ

武人にとっては戦場に出ず後ろにいる臆病な人間
文人にとっては卑俗な金勘定に終始して品格のない人間
庶民にとっては実際に汗水たらさず奪うだけの人間

好かれる要素がないからなぁ

経済を発展させることで国や国民が豊かになるって思想がようやく受け入れられるようになったのは、ヨーロッパでは16世紀以降、日本では19世紀以降の近現代だしね
平清盛や田沼意次の発想は現代日本にも通じるものがあるし、着眼点は悪くなかったが、それは現代人の視点で見た話であって、早すぎた才能の持ち主だったと言える

この人以降、宋銭が大量流入した日本では急速に貨幣経済が進展する
全国の交易網、地方の定期市が整備され、各地に職人が住んで特産品が起こる
その果てに現代の経済大国日本があるわけで、歴史学的には平清盛は相当な重要人物

>>44-45
国の経済発展なんて考えてないじゃろ
暗号通貨のマイナーそのものの錬金術でタイミングよく成り上がっただけに見える

>>46
平家一門の繁栄を第一、国と民は第二みたいに優先順位があった可能性ぐらいはあるかもな
だが君が清盛公の脳内を断定調で語る根拠がいったいどんな史料なのかは知りたいね

国と言っても今の国民国家とは感覚が違うし、自分の領国民はいってみれば社員みたいなもんだろう。そして権力基盤=領国の繁栄である以上そこら辺を議論してもあまり意味ないと思うけどな。
重商なのか重農なのかは単純に平家の経済基盤がどこにあったのかという点に立脚してるだろうし、宋銭輸入にしたって元々の同期は仏像制作に関連する銅需要に注目したところから来てるのであって銭として回そうって話ではない。

>>48
順序としてはまず、貴族社会と院政が盛大に行った仏像制作に必要な銅が足りなくなって原料として宋銭が輸入され
それが平家政権時代に貨幣として日本経済を左右するようになった
また、平清盛が日宋貿易を振興したのも事実
宋銭を貨幣として流通させるのに清盛自身は批判的だったという異論もなくはないけどね
大河義経や大河清盛など、創作での清盛は概ね新時代経済の旗手として描かれる

>>24 復刊依頼出てて入手難だが、長寿学（遅老衰研究）の近藤正二さんの著書、「日本の長寿村、短命村」に平氏の末裔が逃げ延びた塩竈ってとこが長寿村として出てくる。
著書が泊まった家の女性に、未だに500年前の約束を守って本当に魚はとらないで隣村の漁師から買ってるのですか？おかしいですね。と言ったところ、「今でこそ我々落ちぶれた生活をしていますが、先祖は武士でした。武士が約束を破るわけにはいきません」
そうはっきり言われて、大変驚いた。感心した。しかもその武士の誇りが、図らずも、子孫に長寿の恩恵を与えている、と出てくる。

魚とらないから住ませてくれ、てことで末裔さん達は隠れ住み、塩つくって生計たてたのだが、これも知識ないと始められないだろうし。
教養や品位、ローカルルールが弱点になるというか。
元寇で日本の武士がボコボコにされたのとだぶる。

書いてて思ったが、話題違うけど、今のアメリカもなんか源氏みたいだ。
野蛮でケンカ国家だし、しょっちゅう銃乱射起こすし。
日本も悪いところはたくさんあるが、あそこまで無茶しないし野蛮でないと思う。

清盛の評判は昔はそんなに良くなかったが不思議と近年良くなってきてるよね
いつからそんなに評価されるようになったのかと疑問に思って調べてみたら2005年の義経主人公の大河ドラマぐらいから開明的で新しい発想の持ち主という人物像が定着したらしい
あの大河での清盛はとても偉大な人物という描かれ方だった

しかし清盛の最後の遺言が頼朝に関することだったのが何とも言えんね（平家物語も玉葉も清盛の遺言内容は頼朝だった）
当時南関東しか支配していない頼朝によって数年後に自分の息子達が敗北し平家が滅ぼされると予見していたなら天才は天才を知るという言葉通りだなと

清盛の福原構想も頼朝の鎌倉構想も共通点が多いし平安時代末期は本当の意味で武士の時代を切り開かれた感がある

>>50書いたものだが思い出しでだいぶ間違えてた、ごめん
末裔が逃げ延びた塩釜→南島町八ケ竃部落（南伊勢町）
未だに500年前の約束→七、八百年前の約束（近藤正二さんが訪れたのは1961年頃）

実際の食生活について書いてなかったが、すぐ海や山があり斜面で耕地は少ない中、芋や南瓜、大豆を多く作って野菜をたくさん食べていた、米ができないから麦が主食、魚も漁民部落から時々手に入れるで実に質素だった
子供まで丁寧にお辞儀をして礼儀正しく、女性の顔が整っている人が多かったらしい
隣の漁民部落の子供は体格が大きく短距離に優れているが、平家部落の子は体は小さいけれど長距離に優れているようだ、と書いてある
で今、八ケ竃部落で調べてみたら、那智の沖で入水自殺した平維盛の妾腹の岸上左衛門尉行弘の一族が落ち延びたところとして平家部落内では有名みたい

まあ、天皇家から主観で見たら「悪人、外道、極悪非道の糞」と呼ばれても仕方がない
せめて清盛死後に天叢雲剣喪失とかやらかさなければ八百年もネガキャンされ続ける事は無かっただろうけど

頼朝が全国に配置した守護・地頭は、平清盛が諸国に配置した国守護人・地頭を手本にしたそうだね

高熱の能力者にされたりしてないのかな

平家物語は鎌倉時代の源氏史観で、再評価は進んでいる。
閉塞を打破して新たな国を作ろうとする開明的な指導者。
が、時代が味方しなかった。貿易で国を富まし、貨幣経済で活性化させる。
当時の多くの人々にとっては、急進的で迷惑な政策だった。
清盛本人に私欲も悪意もなかっただけに残念。

貨幣経済に関しては鎌倉末期にもやって混乱したり、室町に関しても解決されんかったからなぁ（貨幣が中国からの輸入依存で鐚銭等の問題も出てくる）

頼朝らの処刑については当時の主犯はあくまで信頼だったのもあるし、除名嘆願に熱田神宮とか自分のスポンサーだった後白河法皇の同母姉も関わってるからそりゃ断れんよなぁ

頼朝殺してても別の源氏のまとめ役出るだろうしどの道滅んでただろ
一番手に市場作った会社よりそのパイオニアが作った道を安全に進む二番手の方がノウハウ吸収して整った地盤で成功する話みたいになってる

忘れられがちだが、まず以仁王の蜂起があってそれが山火事のように全国に広がった。頼朝も勢いに乗って兵を挙げたに過ぎないし。
清盛が危険視していたのは近江や摂津の源氏、奈良の寺社だった。頼朝がいなければ平家は滅ばなかったというのは盛り過ぎだ。
新しいビジネスモデルを開拓した者が出る杭打たれるになるのはありがちな話。後から甘い汁を吸うやつが出るのも。秦王朝をネガキャンしながら、重要な部分はちゃっかり真似た漢みたいに。
守護地頭制度も御家人体制も、頼朝の人気があってこそ成功したんだろうな。