ニコニコ大百科

>>925
昔からいろいろな大学に理工学部があるし、ITの教育研究は理学部コンピュータ科学科でも工学部情報工学科でもされていて
特にここ二十年くらいは理学部と工学部の断絶（？）が非常に小さくなってるんじゃないかと
一般論だけどテクノロジーはtechno（科学技術）＋logy（学説）なわけで

現代数学（不完全性定理）や神経科学（クオリア）、あとは「産学連携学会」とかを見ると
むしろ理学部・理工学部・工学部が密接に同調し合っている一方、そういう理工系学部と文学部との間に深刻な断絶が起きているように思える

>>931>>925
数学という学問自体に金儲けが含まれていて、それが発展した先に人工知能という工学があるらしい

914 ななしのよっしん 2021/04/04(日) 01:29:35 ID: ++vAVxteqK
金儲けや実益追求を軽視し過ぎ＆思想家や哲学者を重視し過ぎに思える

AIが情報工学の一部であり、その研究開発に数学が必須なのは言うまでもないけど
現代日本の高校数学で教えられている「確率」も、もとは賭博で儲けを分配するパスカルのギャンブル話だった
https://bit.ly/2N8syKd http://www.mm-labo.com/culture/history/gambling/mathematics.html

古い数学辞典でさえ工学や企業関連の項目（数理計画法・数理金融学・数理統計学・数理経済学とか）がだいたい掲載されている
>>az4000802097

だって理工学部内や工学部内の数学科もあれば理学部内の数理工学科もあるんやで
古くから数学は金儲けと強い結びつきがあったし、中には拝金主義的な数学専攻の学者・学生もいる
2000年頃以降で有名な例だと、高い業績を持つ数学者たちがビッグテック（GAFAM）に抜擢されたりとか

「金儲けは非学問的だ」というような発想はもともと文系的でも文学部的でもない。商神（アキナイガミ）や商業神を伝える思想は古今東西にあって、古代ギリシャではヘルメス哲学を中心に商学・商哲学・交易術・交霊術・献金・献納・奉納が研究されていた。当時は哲学者が商売を見下す傾向のあった中で、ソクラテスは困窮したアリスタルコスに助言して商売を成功させた。
「ヘルメス的伝統」や「ヘルメス思想」がシェイクスピアやニュートンを形作ったという研究もある。
今の商業学校・医学校・WHOでもヘルメスの杖「カドゥケウス」が校章やロゴマークとして使われている。

｢なぜ受験勉強をしなければいけないか｣橋下徹が出した納得の理由
https://president.jp/articles/amp/44784?page=1

工学部に関してはあまり知らないからよく言えないけど工学者と数学者や人文学者の価値観が同じとは思えない
道具としての数学を学ぶ分野と理論的なものを学ぶ分野では根本的な学び方や姿勢も違うでしょ
「話が通じる」っていうのは単に同じ知識を持っていると言いたいわけじゃなく、こういうことじゃないの？
さらに言えば文学部の中でも文学と経済学なんかでも価値観は違うし学際的な分野も存在する

>>935
日本の文系受験や文系学部の最大意義は事務能力獲得にある、という橋下の考え方を全否定はしないが、それでは商学部や経営学部以外の文系学部の意義が薄れる。何より日本の文系学部がますますガラパゴス化してグローバル基準から取り残されかねない。
「商学や工学も含む諸学問の基礎」としての哲学（ヘルメス的哲学）もますます忘れ去られていく。

>>936
古典的な範囲や根本的な哲学の面では、工学や商学の中に理論的なものが存在していて、道具としての人文学や数学があり、かつ工学や商学の外にも理論的なものが存在していて、理論としての人文学や数学もある。

>>936
そもそも「話が通じる」「断絶を感じる」「価値観」といった表現が曖昧というか、定性的で何ともなぁ

「理学部は文学部と話が通じる。一方、工学部とは致命的な断絶を感じる」という伝聞情報が>>925
じゃあ理工学部の場合は「理工学部は文学部と半分話が通じる。一方、理工学部とは致命的な断絶を半分感じる」とかなの？と
理工学者なら、「理工学者と数学者や人文学者の価値観が同じとは半分思えない」「半ば道具としての数学を学ぶ分野と半ば理論的なものを学ぶ分野では根本的な学び方や姿勢も半ば違う」とか？
各種ある理工学会なら？とカオスになる

工学が自然科学の一分野とされることもあるし、CS（コンピュータサイエンス）だって【計算機"科学"】とも【情報"工学"】とも訳される
CS、CS関連から証明された不完全性定理、クオリアをデータ化した計測研究、最低でもこのあたりは理（工系）学部と文学部で話通じてないと思う

削除しました

工学部(機械系)の中にも史学が好きな人とかはたまにいる

教養科目とかでなんやかんや文系科目とかに触れる機会もある(語学とか哲学とか史学とか経済とか宗教とか健康等、大体は中高で習う各科目にちょっと深入りしたくらい)
あと建築系だったらアートとかも触れるらしい

レポートとか書くときはやっぱり文章の使い方がきっちりしてないといけない
英語は海外の文献拾ってくる際に必要だから学ぶ
単位は結構キッチリしてて選択肢がそんなにない

ただ文学とか古典とかに触れる機会は滅多にないし、分かりやすい書き方が推奨されてるから、小説とかによくある独特な言い回しとか語彙とかに関してはあんまり学べない気がする(SPIの語彙の試験勉強の際もこれあんまり見ないなって単語が多かった)

個人的にはもし時間と金があれば文系の大学に行きたい(主に資格習得の条件を満たすため)

自分は昔センターで文系科目(現代文+古文+漢文+日本史B)も取ったからそういうタイプだと工学部の中でもバランス型はいると思う(現代文だけとか現代文+漢文型とか社会科目でもAとかのタイプもいる)
ただ数学、物理、英語を専門でやって来た人とは確かに壁はあるかもしれない

削除しました

>>933>>939
なるほど

>>936
数学は「数の学術理論」なので
「道具としての数学（数の学術理論）を学ぶ分野と理論的なものを学ぶ分野」に大した違いがあるとは思えん
「ただの算数や金勘定を練習する分野と理論的なものを学ぶ分野」なら全然違うとは思うが

数学の中の数理論理学と不完全性定理がコンピューターサイエンスに密接していることや
「コンピューターサイエンス≒計算機科学≒コンピューターサイエンス≒情報工学」という訳語関係からしても
数学と工学、理学と工学が密接していて、時には密接どころか同一なこともあるという事例じゃないかと

“「学問・理論側」と「技術・道具側」は根本的に異なる”的な考え方は、「反近代主義」系哲学の影響が大きい。
実際の古代ギリシャでは「技術（テクネー）」という言葉に、「学術」「知識」「真理探求」などの意味もあった。特にプラトンやアリストテレスの哲学。その二人を筆頭に、技術と学術の融合体「技術哲学」や「技術史学」を研究する学者は色々いた。今もいる。

近代化で学術や理論は「自然科学」「社会科学」「人文科学」へと専門的に分類・分業化されていった。技術系の学術も「人文科学寄りの技術哲学や技術史学」と、「自然科学寄りの工学や科学技術」とに分かれていった。言わば「困難は分割せよ」、「分割統治アルゴリズム」。

しかし近代には反近代主義も生まれ、政治・社会・経済へ影響していった。そこに絡まり合っていたのは反合理主義・反産業主義・反資本主義、反科学主義・ロマン主義、反技術主義・自然回帰思想など。そういう哲学や文学の中では大体こうなる。
“過去には「純粋」で「自然」で「普遍的」な思想や学問や共同体が存在したが、今や「俗物」で「不自然」で「断片的」なものばかりだ。
伝統的に技術は哲学と縁薄く、科学は新参者なのに、それらは伝統や哲学よりも重視され過大評価されている。
科学や技術は心や思想を上手く理解できないし、真理探求という本質的活動にも繋がりにくい。”

>>914
超亀レスですまんけど日本史学はまともに翻刻史料読めるようになるのに2年（くずし字の原文なら+1~2年）くらいかかって、これは独学が難しい。逆に言えばそのあとは一杯史料と本読むだけだから、科目等履修生で受けるか市民講座に行ってみるのはアリかも。

特許法の中山先生はやっぱり技術的な勉強を苦労しながらやったみたいだね

>>945
だいたいこうなる、の部分は正直如何にも感想文っすね…
伝統や哲学よりも科学や技術が過大評価されて、というならどのあたりが適正であるか、を示せないと過大であることを示せないし、
科学や技術は心や思想を上手く理解できない、というが、上手く理解するとは?心理学を知らない人なのか?
真理探究云々も、哲学はもうとっくに諦めて科学が追及している部分だし
まぁ誕生の経緯から言って時代の流れに反対したい人が作った「思想」だから大して深く考えてないのだろうけど

「理学部は工学部より文学部のほうが話が合う！」はぶっちゃけ元からして出所不明の聞きかじりだし、
「理系の偉い先生が文系も必要って言ってた！」「法学は数学並みに論理的だ！」系のフカシじゃねぇかな…
話が合う、断絶が云々、が既に抽象的過ぎて評価しようがない、というド正論は置いておいて

逆に文学部はどことなら「話が合う」んですかねぇ?
科学技術、理工学部という言葉があるように理学と工学は学ぶ、となれば決して切り離せない
というか理系分野で研究するなら、他の分野を道具として利用するときは理論的なことも理解してないと使えないんだけどね、道具の使用説明書くらい読むでしょ?

文学部は扱うものが昔の小説な訳だし、史学でも経済でも心理学でも、それをテーマにした小説を読んだことあるよ、程度の合わせ方しかできないんじゃない?
それ文学の守備範囲が広いのではなく書いた小説化が凄いんでない?となりそうだけど

文系大学は研究機関じゃなくて就職予備校だし
どれだけ研究頑張ったかよりも受験勉強頑張った証拠

実務的に理系分野と1番接しているのは法学系かな？
特許、医療過誤、薬害、原発事故や労働事故等といった事件とも密接に関わるので

そりゃ現代社会の行政が法律を基に動いているからそうなるよね

逆に言えば技術的ブレイクスルーの発生とかには法学は何の関係もなくて、特許が欲しい、とかになるとようやく接点ができる
とはいえ、法学そのものはやってることは裁判結果を後付けの理屈で説明するだけなので、
ぶっちゃけ「法学が必要」の意味は「行政手続きのやり方の知識と資格取得者のバッジが必要」の意味だったりするけど

>>952
＞そりゃ現代社会の行政が法律を基に動いているからそうなるよね

この論理だと社会生活のほとんどに及ぶわな

＞とはいえ、法学そのものはやってることは裁判結果を後付けの理屈で説明するだけなので、

裁判結果を導くにはどんな風に主張しなければならないかという視点と経験、判例分析、根底にある法目的の理解がないと無理
実際文系出身の弁護士で特許訴訟もやっている人で理系の学士を持っている人は少なからずいる

あと俺の>>951の場合には行政より司法の方がメインだわな

なんというか文系という言葉がすっかり悪魔化してしまってる傾向があるね
自分にとって気に入らない、都合の悪い、劣った要素を全て“文系的”として文系という概念に押し付けている
感情的にマウンティング取り続けてる所を含めて、躍起になって文系叩きやってる人達こそ「文系的」に見えて仕方ない

人間を一属性で雑に括って判断しているんだから知性がないですといっているようなもんだわな

一口に文系と言っても、>>241みたいな
「学問＝世界の真理を追究する行為
技術＝世界の役に立つことをするという行為」「このように学問と技術を明確に分けるのは、古代ギリシアからルネサンスあたりまで」
「金が全てと言う考えが、金と技術、それに結びつきやすい自然科学、そして自然科学と結びついている理系の過剰な称揚と、技術に結びつきづらい文系に対する過剰な侮蔑につながっている気がする」
というロマン主義的哲学と、技術史学とではかなり正反対だと思う

＞テクニック（技術）やテクノロジー（技術学）の語源は古代ギリシア語「テクネー」であり、この言葉は学術・芸術・知識（エピステーメー）や制作的な知識（ロゴス）・能力等も指す。古代～中世にわたって原始的な科学の試行錯誤を行った技術・哲学・思想などの固まりは、錬金術と呼ばれる。16世紀以降、主に「科学革命」によって神秘性や思弁性が消えつつあった錬金術は、
近代的な科学および科学技術へと変化していった。

哲学とか思想の話するときって色んな前提とか課程吹っ飛ばして大枠の話だけするから、知らない人からすれば感想文って思っちゃうのも無理はないかなという感じ。
『数式を使わないでわかる物理学』みたいな本読まされてる感覚なんだろうなあ。自然科学は「数式も実験も見たことないけどたぶん正しいんだろう」という期待が働くけど、人文社会科学だとそうもいかないから。

古代哲学、特にアリストテレス流の技術哲学だと、技術（テクネー）は真理探求の学問的面と実用重視の実践知的面とを併せ持っている
なので、技術の実践知的面だけを取り上げつつ　　古代から技術と学問は明確に分けられていたが近代になって～　　等々と主張する人がいるのは勘弁してほしい
過去ログでもいくらか言われてるが、技術VS学問というロマン的理屈は技術史学だけでなく、錬金術やヘルメス哲学とかについても無視している

ちょっと話ズレるけど
谷村ノートは哲学を「ゾンビの群れ」と呼んでいたが
そういう哲学批判を人文科学批判に直結させようとする人がいるのもほんと勘弁

実際の所、文系理系は学生のときの専攻分類に過ぎず社会に出てからのキャリア形成はまた別問題なんよな
文系で施工管理やるやつもいれば理系で営業マンやるやつもいるように

>>957
意図的にデータや実証を排除して感想文めいた内容を目指す哲学としては主情主義、感覚主義、ロマン主義、反科学主義、反合理主義、蒙昧主義、心霊学（スピリチュアリズム）、神秘学（オカルティズム）などがある。