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アズレン


ヨミ: アズレン
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医学記事 ニコニコ大百科:医学記事
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アズレン(Azulene)とは、美しい青色の非ベンゼン芳香族炭化水素である。

概要

有機化合物
アズレン
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基本情報
英名 Azulene
化学 C10H8
分子量 128.17
テンプレートボックス

アズレンは、炭素原子と水素原子のみからなる多環芳香族炭化水素の一つ。不飽和の7員環と5員環が縮環した構造をもつ。ちょうどベンゼンが2つ縮環したナフタレンの構造異性体にあたる。多くの炭化水素色ないし白色であるのと対照的に、アズレンは美しい青色を呈する。ゆえに、を意味する“azul”を冠して“Azulene”と名付けられた。

アズレンはHückel(ヒュッケル)則を満たし、芳香族性を有する。Hückel則とは、環状で面構造をとる分子が、芳香族性(≒特異的な安定性や反応性)を有するかどうか推定する規則。環を構成する原子がsp2混成軌をとり、π電子が4n+2個存在すれば、芳香族性をもつと推定できる。アズレンのπ電子数は10個であり、このHückel則を満たしている。よく知られた芳香族炭化水素としてベンゼンがあるが、アズレンはベンゼンのような6員環構造をもたない、非ベンゼノイド(非ベンゼン系)芳香化合物の代表例である。

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アズレンの安定な共鳴構造式の一つを示した。このように、アズレンの7員環側はプラスに、5員環側はマイナスに電荷が偏り、それぞれ安定な6π電子系を形成する。いわば分子内にカチオン(陽イオン)とアニオン(陰イオン)が共存するような状態となるため、炭化水素としては高い双極子モーメントをもつ。また、電子反応は5員環側、核反応は7員環側で起こりやすい。

一部のアズレン誘導体は、植物から得られる。カモミールオイルなどに含まれるグアイアズレン(1,4-ジメチル-7-イソプロルアレン)は、アズレン格を有するテルペノイド(セステルペン)であり、抗炎症や着色料として利用されている。アズレン誘導体はほかに、ベチバーオイルに含まれるベチバズレン(4,8-ジメチル-2-イソプロルアレン)、キク科植物に含まれるカマズレン(7-エチル-1,4-ジメチルアズレン)がある。

このように、アズレンおよびその誘導体には特有の化学的性質があるため、有機ELの発素子としての利用など研究が進められている。また、後述する理作用のため、医薬品としての研究も行われている。

医薬品

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アズレンの誘導体は穏やかな抗炎症作用をもつため、臨床ではグアイアズレンやアズレンスルホンが、うがい目薬などとして利用されている。一般にNSAIDs非ステロイド性抗炎症薬)は、炎症に係わる酵素シクロオキシゲナーゼを阻することによって炎症を抑えるが、アズレンは炎症反応に係わる血球の遊走を阻したり、ヒスタミンの遊離を抑制したりすることで抗炎症作用を示す。また、炎症を抑えることで損傷を受けた組織の修復を促す。

アズレンスルホンナトリウム和物(アズノー®など)の錠剤、顆粒剤、含嗽剤(うがい液)は、口腔の炎症(咽頭炎、炎、口内炎、急性炎、舌炎)および口腔創傷に適応であるほか、創傷治癒を促進しの防御因子を増強させる的で潰瘍、炎に用いられる。また、アズレンスルホンナトリウム和物に、アミノ酸グルタミンを配合した合剤(マーズレンS®など)の錠剤、顆粒剤も利用されており、・十二腸潰瘍、炎に適応。副作用としては、に悪心・嘔吐、便秘腹痛下痢などの消化器症状がある。

アズレンスルホンナトリウム和物の点眼剤AZ®など)は、急性または慢性の結膜炎、アレルギー性結膜炎、表層膜炎、眼瞼縁炎、強膜炎といった眼疾患に適応。副作用は腫、発、掻痒(かゆみ)など。

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最終更新日: 19/06/29 08:40
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