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アドミラル・クズネツォフ


ヨミ: アドミラルクズネツォフ
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[画像][外部]

アドミラル・クズネツォフとは、ロシア軍が保有する航空母艦である。


概要


正式な艦名は「アドミラール・フロータ・ソヴィエツカヤ・ソユーザクズネツォフ(ソビエト連邦元帥クズネツォフ」で、旧ソ連時代の元帥ニコライ・クズネツォフに由来している。ロシアでは「モントルー条約 航空母艦と8インチ以上の艦砲を搭載する水上戦闘艦のトルコボスポラス峡、マルマ、ダーダネル峡の通航を禁じている」に抵触しないように、アドミラル・クズネツォフを「重航空巡洋艦」に分類している。「史上初のロシア空母機動部隊!シリア爆」竹内軍事研究2017年3月

2018年3月31日アメリカナショナルインタレスト誌は寄稿であげた、「全世界で史上最悪の5つの空母」の中にアドミラル・クズネツォフを入れている。しかし、ロシアメディアスプートニクは、全く実績のないタイ王室の空母「チャクリ・ナルエベト」などと並べられていることに不快感を表明している。 5 Worst Aircraft Carriers Ever Put to Sea (The National Interrest - March 31, 2018)[外部] ロシア空母「アドミラル・クズネツォフ」はそれほど最悪か?ロシア人専門家がナショナル・インタレスト誌記事にコメント (スプートニク日本 2018年04月08日 00:28)[外部]


特筆すべき特徴


スキージャンプ
ロシアではアメリカのような蒸気カタパルトを開発していたのだが、コストスペースに見合わないと判断されスキージャンプを採用している。そのため巨大な艦とあいまって見た上の大きな特徴となっている。
【垂直発射システム (VLS)】
アドミラル・クズネツォフ級はなんと 空母のくせに 対艦ミサイルを積んでいる。これはロシア空母の伝統みたいなものだが、問題はその装備位置。なんと飛行甲にVLSが埋め込まれているのである。具体的な場所は飛行甲板前部、スキージャンプのふもと中央、2つの発艦位置の間である。
被弾や事故誘爆したらどうすんだと言いたくなる配置だが、強レーダーによる先制攻撃や発射の際の注などでどうにかするつもりらしい。なお、航空機マルチロール化に伴い 本当にそれだけか? 次期空母計画ではこの構造はリストラされている。
【重航空巡洋艦という分類】
ロシアはこの艦船の種別を、「航空母艦」ではなく「重航空巡洋艦」としている。ロシア側によると、この艦を「重航空巡洋艦」と分類する論拠は、上にあるように対艦ミサイルを装備しているからだとのこと。確かに空母としては破格の対艦攻撃を持つことも事実であり、ある意味現代版航空戦艦であるとも言えるのかもしれない。
・・・まあ、実際は見出しにあるように、モントルー条約を回避し、地中海を行き来するための政治的理由なのだが。

性能諸元


排水量
最大速 29ノット(ボイラー8基、蒸気タービン4基・4軸)
搭載航空機

40機前後

……など。また当初は最大60機、常時52機の運用を予定していた)

搭載兵装

クズネツォフ波乱万丈紀



建造までのヒストリー


計画そのものが立案されたのは1970年代であるが予算や技術的な問題で中々進捗しなかった。また当時のソ連防省・参謀本部では陸軍出身者の意見が強く、多額の予算が必要となる空母の建造によって陸軍に回される予算が減らされると危惧した軍上層部そのものが建造に消極的だったという。それでもなんやかんや1982年になってようやくウクライナのドックで(この事が後々大きくする)建造が開始され、1985年に進(ドックからに浮かべる事)、1990年末にようやく就役した。

因みに艦名もこの時はちょくちょく変わっている。起工時は「リーガ」であったが、後に「レオニード・ブレジネフ」、さらにその後「トビリシ」に変更されている。そして、就役直前になってようやく現在の艦名である「アドミラール・フロータ・ソヴェーツコヴォ・ソユーザクズネツォーフ」となった。


ようやくの就役。しかし・・・


就役したクズネツォフは速、艦隊の所属となった。しかしソ連が崩壊した事により艦隊の要港だった場所は独立したウクライナの領となり、色々とややこしい問題がロシアウクライナ間に発生した。

またこの時、独立したウクライナお前はウチの艦だからこっちに戻れ!」と命してきたが、一部の艦と共にロシア事帰属する事ができた。最もソ連崩壊の時点でクズネツォフは北方艦隊の所属に変わっており、ウクライナの命は意味を成さなかった。但し、2番艦として建造中だった「ヴァリャーグ」は動機関が設置されていなかったためそのままウクライナに残った。

※ヴァリャーグは最終的にエンジンなしの状態でウクライナからチャイナ2001年に売却された。チャイナには舶用タービン技術がないので低速の貨物船用ディーゼルを据え付け、2012年に「遼寧」という練習空母として就役させた。日本兵器世界を救う」 兵頭二十八 徳間書店 2017 pp.181-182

ソ連崩壊によるドタバタに見舞われつつも事就役したクズネツォフは新生ロシア北方艦隊のとして活躍するはずであった。


忍耐の90年代


だが、当時のロシア旧ソ連崩壊のから政治・社会経済が極度に混乱しており大な維持費の掛かる空母に予算が回せずにいた。実際、Su-33は搭載できたものの同じく搭載予定で開発中だったMiG-29K艦上戦闘機YaK-44E期警機は財政難から計画中止になっていた(搭載航空部隊が編成されたのは94年になってから)。

また建造されたのがウクライナのドックというのも大きくしていて、当時のロシアには巨大な空母が入渠出来るようなドックはく(但し、79年にスウェーデンから購入した8万t級の浮きドックはあったが)、仮にあったとしても上記の通り予算不足のためオーバーホールや整備維持が出来るような余裕は一切かった。

就役してからの数年はそれほど活発には動いていなかったが、96年にロシア軍創設300周年を記念して行われた航でその他に稼動状態にあった巡洋艦駆逐艦補給艦などと共に艦隊を編成し約4ヶの航を行った。

しかし、その後はまともに動く事も出来ず港に引き篭もる日々を送る事になる。
最も酷かったのが機関の状態で、予算不足で整備が行き届いていなかった蒸気タービンのパイプのどが破断状態になっていた。当時のロシア軍では予算不足ながらもこのクズネツォフやキーロフなどの艦の維持を最優先で行っていたが、このままいけば予算的にお荷物であったクズネツォフの期退役も時間の問題であった。


復活


そんな瀕死の状態だったクズネツォフに明が差したのはらがプーチン閣下大統領に就任してからである。プーチン経済政策の成功(というより世界的な原油高の恩恵を受けただけとも言えるが)によりロシアが財政難から脱した事でクズネツォフに本格的な整備・修理が可な予算が振り分けられその結果2004年8月修理を終えまさに不死鳥の如く復帰したのだ。

復帰後は初飛行以来音沙汰のかったSu-33の複座試作機のテスト飛行がクズネツォフで行われたり近大西洋などの遠洋での演習も行っている。

復活後のクズネツォフは活発に活動しており、近年は1年に1回のペース大西洋北東域や地中海への訓練航を行っている。また、老朽化し2015年には退役予定のSu-33に代わってMiG-29KUBが艦上戦闘機として搭載される予定になっている(最もこれには経営難のロシア航空機製造会社ミグ(旧ミグ設計局)の救済という面もあるが)。

2018年10月、アドミラル・クズネツォフはムルマンスクで1997年以来の大規模修を行っていたが、入っていた浮きドックでクレーンが落下し甲を直撃する事故が発生した。この時ドックは没している。ロシア唯一の空母「アドミラル・クズネツォフ」廃艦か 浮きドック沈没、改修できず[外部] 2019.4.26


後継艦


ロシア軍では2025年までクズネツォフを運用予定であるが後継艦の建造に関しても(表向きは)割りと前向きである。

2008年、当時の大統領ドミートリー・メドヴェージェフ演習クズネツォフを訪問した際に「航空巡洋艦均して5年で建造する事が出来る。々は、ければ、2015年には“最初の成果”を得られるだろう」「新たな航空巡洋艦の動は、原子力であるべきだ」と発言していた。しかし2015年になっても特にそれらしき動きは見られなかった。

しかし、2017年ロシア防省の高官が新空母の建造を2025年までに開始する計画であると明らかにした。2018年には「プロジェクト23000E」と命名されていること、艦船のコードネームが「シトルム (英語Storm)」であるなど、より詳細な内容が報じられている。 ロシア軍、新空母建造へ 2025年までに開始 (産経ニュース 2017.8.25 07:28)[外部] 露国防省、ロシアの新空母建造計画を語る (スプートニク日本 2018年02月26日)[外部] ロシアの10万トン級重空母、設計案が作成 (環球時報 19. 05. 2015)[外部]


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最終更新日: 20/03/21 14:36
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