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アレクサンドロフ=ウリゾーンの距離化定理


ヨミ: アレクサンドロフウリゾーンノキョリカテイリ
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アレクサンドロフ=ウリゾーンの距離化定理(Alexandroff-Urysohn's metrization theorem)とは、正規列をなす展開列をもつ位相間は距離化可であるという定理である。


定義


まずは定理の内容を理解するために、開被覆の性質を区別する言葉の定義をしよう。

位相間Xの開被覆U={Ua|a∈A}と、A⊂Xに対して、St(A,U)=∪{Ua∈U|A∩Ua≠∅}、St(x,U)={Ua∈U|x∈Ua}と定め、U*={St(A,U)|A∈U}、U={St(x,U)|x∈X}と定める。これらはXの開被覆である。

集合族UとVに対して、任意のA∈Uに対しあるB∈VがあってA⊂Bとなるとき、UはVを細分するといい、U<VとかV>Uなどと書く。

被覆Uは、次を満たす開被覆の列(Un)n∈Nがあるとき、正規であるといい、これを満たす開被覆の列を正規列という;U=U0>U1>U1>U2>U2>...

被覆の列(Un)n∈Nは、{St(x,Un)|n∈N}がxの基本近傍系となるとき、展開列であるという。


証明


間Xに対して正規列(Un/2)があるときに、Xに対して次を満たす擬距離dが存在することを示す;

 Un+1 < {S(x;2-n)|x∈X} < Un

ただし S(x;2-n) = { y∈X | d(x,y)<2-n } は開球(Xの位相でも開となっている)。

まずU0={X}とおく。(Un/2)が正規列であるから、(Un) は U> Un+1* を満たす。

 D(x,y) = inf { 2-n | y∈St(x,Un) }

 d(x,y) = inf { Σi=0k-1D(xi,xi+1) | x0=x,xk=yとなる任意有限個の点xi,i=0,...,kをすべて取る }

とおく。この d は d(x,x)=0 , d(x,y)=d(y,x) ≧ 0, と三不等式を満たす。

条件を満たす擬距離であることを示すために、

  x∈X,n∈N, St(x,Un+1) ⊂ S(x,2-n) ⊂ St(x,Un)

を示す。

後半の包含関係は d(x,y) ≦ D(x,y) から明らか。後半を示すために、次の不等式を示す;

 * xi∈X,i=0,1,...,k, D(x0,xk) ≦ 2Σi=0k-1D(xi,xi+1)

これが示されれば D(x,y)/2 ≦ d(x,y) となるので前半の包含関係がわかる。

帰納法で示す。k=1について*は成立するから、ある r があってすべての k ≦ r に対して*が成立したと仮定する。a=Σi=0rD(xi,xi+1) とおき、

 s = max { j | Σi=0j-1D(xi,xi+1) } < a/2

と置く。sは上を満たすもののうち最大だから Σi=j+1rD(xi,xi+1) } ≦ a/2 となる。

仮定より、D(x0,xs),D(xs+1,xr+1),D(xs,xs+1) ≦ aである。

2-m≦aとなる最小のmをとれば、D(x0,xs),D(xs+1,xr+1),D(xs,xs+1) ≦ 2-m であるから、あるU∈Umについて、xs,xs+1∈Uとなる。このとき x0,xr+1 St(U,Um) である。Um*<Um-1なので、xr+1St(x0,Um-1) となる。

これより D(x0,xr+1)≦2-m+1≦2a が成立し、*が示された。以上でが従う。

さて、dがを満たすとき。条件のような細分が成立することは明らかであるから、開球が開集合であることを示そう。y∈S(x;2-n) に対して S(y;2-m) ⊂ S(x;2-n) なるmをとれば、

 St(y,Um+1) ⊂ S(y;2-m) ⊂ S(x;2-n)

となり、開であることがわかり、以上でこの擬距離の存在がわかった。

さて、展開列となる正規列がとれたとする。するとこの擬距離距離となり、から距離の位相と元の位相が一致していることがわかる。これから定理が従う。◻︎


応用


この定理を使えば、第一可算T0位相群が距離化可であるというBirkhoff-角谷定理を示すことができる。Gを第一可算T0位相群とする。このときGはハウスドルフである。単位元eの単調減少な開近傍の族で基本近傍系をなすものをとり、{Un}n∈Nと置く。開被覆をVn={xUn|x∈X}と定める。ただしA,B⊂Gに対してAB={ab|a∈A,b∈B}、a∈G,B⊂Gに対してaB={ab|b∈B}とした。

eの近傍Unをとる。Gは位相群であるから、UmUm-1⊂Unなるm>nが存在する。このmをk(n)と置く。a(1)=1、a(n+1)=k(a(n))とおき、Wn=Va(n)とすれば、(Wn)は正規列となる。またこれは明らかに展開列。従ってAlexandroff-Urysohnの距離定理よりGは距離化可となる。◻︎


関連項目



最終更新日: 15/12/30 14:49
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