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アークトゥルス(Arcturus)とは、銀河系の恒星の一つである。本項で解説。→概要へ移動
その他さまざまな製品・作品などの名前またはその一部に「アークトゥルス」「Arcturus」などが使用されている。
▲恒星(変光星) | |
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アークトゥルス Arcturus | |
符号 | うしかい座α星 |
距離 | 36.7光年 |
赤経 | 14h 15m 39.7s |
赤緯 | +19° 10′ 56″ |
スペクトル型 | K0 III |
表面温度 | 4290K |
視等級 | -0.05 |
絶対等級 | -0.30 |
半径 | 太陽の25.4倍 |
質量 | 太陽の1.08倍 |
光度 | 太陽の170倍 |
備考 | わずかに変光 固有運動 毎年約2秒角 |
参照:Wikipedia英語版[外部] |
オレンジ色に輝く、うしかい座の1等星。厳密に言えば標準的な「1等星」よりもワンランク明るい0等級の星である。
全天で4番目に明るい恒星で、本州からまともに見える星に限ればシリウスに次ぐ第2位の光度。さらに天の北半球に限定すると、堂々のナンバーワンだ。
春の訪れと共に宵の空に高く昇る。見ごろとなる初夏は麦の刈り入れ時とも重なるので「麦星」という呼び名もある。比較的天の北極寄りにあるおかげで(日本から見ると)地平線上に出ている期間が長く、晩夏から秋にかけても夕方の空で輝いている。
同じ春の1等星、おとめ座のスピカはアークトゥルスの南側で白く光っている。この2つの星は、北斗七星の柄の部分のカーブを延長すると見つけやすい。これが通称「春の大曲線」である。また、しし座の2等星デネボラと合わせて「春の大三角形」という正三角形を構成している。
オレンジのアークトゥルスと白いスピカのペアには「夫婦星」という呼び名もある。だがしょせんは星の世界、両者がくっつくことなんてあるわけない……
……と思ったら、なんとアークトゥルスがじわじわとスピカに接近していることが判明した。これを発見したのはハレー彗星でおなじみのエドモンド・ハレーで、1717年のことである。紀元前の記録と自分の観察を比べて微妙にずれていることに気づいたのだ。
「恒星」というのはその名のとおり「恒等式」「恒温動物」のように「恒」は「ずっとそのまま」という意味である。動かないのだと長年信じられていたが、ハレーの発見でその固定観念が崩れ去った。ちなみにアークトゥルスは地球から見た固有運動が恒星の中でも比較的早い部類で、5万年後にはスピカとほぼくっついてイチャイチャする予定である。まあ、実際にはスピカの方がアークトゥルスの7倍くらい地球から離れたところにいるので、見かけ上は合体してても現実には遠距離のままだけどね!
ついでに言えばアークトゥルスは齢70億歳のおじいちゃん星である。スピカは推定1250万歳くらいなので年の差婚にも程がある。なお年老いたせいで、アークトゥルスの質量は太陽とほぼ同じであるにもかかわらず大きさは25倍以上にまで膨れあがっている。
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