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オープンクラス(MotoGP)


ヨミ: オープンクラスモトジーピー

オープンクラス(MotoGP)とは、2014~2015年シーズンMotoGP最大排気量クラスに存在した参戦形態である

ドルナマニエッティ・マレリ[外部]社が共同開発した完成度の低い電子制御ソフトを使用する、
というのが最大の特徴だった
 


2014年ドゥカティワークスのオープンクラス加入騒動


シーズン当初のクラス分け案

2014年の最大排気量クラスは、次のようにクラス分けされることになっていた。
このことは前年の11月頃には発表されていた。
 

利点 欠点
ファクトリークラス メーカーが独自開発した
優秀な電子制御ソフトを使用できる
エンジンの基数が5基と少ない
シーズン中にエンジン良できない
レース決勝に使用できる燃料は20
オープンクラス エンジンの基数が12基と多い
シーズン中にエンジン良できる
レース決勝に使用できる燃料は24
ドルナマニエッティ・マレリ社が
共同開発した完成度の低い電子制御ソフト
使用する


オープンクラスは、完成度の低いヘッポコ電子制御ソフトを強制使用させられる代わりに、エンジン関連でかなり大きな恩恵を受けることになっていた。

オープンクラスの受ける恩恵の中でも特筆すべきなのは「シーズン中にエンジン良できる」である。
4ストロークエンジンマシンは、エンジンが走行に与える影が非常に大きい。
エンジン良をすることで様々な問題点が一気に解決されることが多い。

中野真矢さんはライディンスポーツ2011年6月号で以下のようにっている。
4ストロークマシンというのは、すごくエンジンに左右されます。ヤマハカワサキホンダアプリリアと乗ってきましたが、どのメーカーでもエンジンマシンの7割、8割を決めてしまいます。体ではなく、エンジンハンドリングが決まるのです」

青木宣篤さんはライディンスポーツ2012年2月号で以下のようにっている。
2ストロークマシンの場合、エンジン体に及ぼす影はせいぜい50%らい。ちょっと調子が悪くてもライダーカバーできる。でも4ストロークは、エンジンパフォーマンス80くらいを占めているんです。エンジンが悪かったら全部だめ」

2ストマシン4ストマシンの両方に乗ってきた両人の言うことなので、重みがある。
この2人の言う通り、「間違ったエンジンを作って失敗した」という例がしばしば見られる。
2015年レプソルホンダ2017年スズキワークスがその典例。

また、ファクトリークラスの「レース決勝の燃料20リットル」というのも非常に大きい足かせだった。
決勝の燃料20リットルは非常に少なく、あらゆるところで燃料供給をケチらねばならず、大変だった。
そういう大変な燃料20リットルを回避できる、という点も、オープンクラスの大きな利点だった。

シーズンの一番始めに行われるセパンテストは、2014年2月の4~6日と、26~28日だった[外部]
そのセパンテストで熟考して、各チームファクトリークラスオープンクラスかどちらか選択する。
選択の期限は2月28日とされていた。
 

ドゥカティワークスがオープンクラス入りを決断。しかし、なにか様子がおかしい・・・

2014年2月28日、第2回セパンテストの最終日に、ドゥカティワークスがオープンクラス入りすることを発表した[外部]

オープンクラスの低レベルヘッポコ電子制御ソフトシーズン通して戦うのか・・・
ドゥカティワークスも苦難のを選んだなあ」と思う者が多かったが、どうも様子がおかしい。

実は、2月26~28日の第2回セパンテストの直前に、オープンクラスの電子制御ソフトが急にアップデートされ、かなり複雑なソフトになっていた。予算が低く電子制御の人員が少ないプライベートチームでは手に負えないレベルソフトになっていて、「予算が多くて電子制御の人員が多いワークスチームしか扱えないだろう」と各チームから不満が出ていた。

そういう不満が出ている中で、ドゥカティワークスオープンクラス入りした。

不審に思ったホンダヤマハ技術者が、サテライトチームに配られた電子制御ソフトを解析してみると、
なんと「Ducati Motorholding」の文字が入っているではないか。(こちらの記事[外部]情報

2月26~28日の第2回セパンテストの直前にオープンクラスソフトとなったのは、ドゥカティワークスマニエッティ・マレリ社が共同制作した電子制御ソフトじゃないか・・・このような摘が相次いだ。
その摘が正しいのなら、2014年の参戦状況は以下のようになる。
 

利点 欠点
ファクトリークラス メーカーが独自開発した
優秀な電子制御ソフトを使用できる
エンジンの基数が5基と少ない
シーズン中にエンジン良できない
レース決勝に使用できる燃料は20
オープンクラス エンジンの基数が12基と多い
シーズン中にエンジン良できる
レース決勝に使用できる燃料は24
ドルナマニエッティ・マレリ社が
共同開発した完成度の低い電子制御ソフト
使用する
ドゥカティワークス エンジンの基数が12基と多い
シーズン中にエンジン良できる
レース決勝に使用できる燃料は24
メーカーが独自開発した
優秀な電子制御ソフトを使用できる

 

ホンダとヤマハが猛抗議。ファクトリー2クラスが新設される

当然のようにホンダヤマハは「ずるいぞ」と猛抗議した。

レプソルホンダリヴィオ・スッポ[外部]監督3月4日に「ドゥカティが巻き返しをしたいことは理解しています。しかし、オープンクラスの電子制御ソフトがいきなり高度化したのは喜べません」とはっきり内情を暴露し、やんわりとした表現ながらドゥカティドルナに対して抗議の意志を示した。記事1[外部]記事2[外部]

こうした抗議が実ったのか、3月7日にドルナがファクトリー2クラスを創設すると発表した[外部]
3月18日にはさらにすこし規定を変え、以下のような体制になった[外部]
 

利点 欠点
ファクトリークラス メーカーが独自開発した
優秀な電子制御ソフトを使用できる
エンジンの基数が5基と少ない
シーズン中にエンジン良できない
レース決勝に使用できる燃料は20
オープンクラス エンジンの基数が12基と多い
シーズン中にエンジン良できる
レース決勝に使用できる燃料は24
ドルナマニエッティ・マレリ社が
共同開発した完成度の低い電子制御ソフト
使用する
ファクトリー2クラス
(成績が良くなる前)
エンジンの基数が12基と多い
シーズン中にエンジン良できる
レース決勝に使用できる燃料は24
メーカーが独自開発した
優秀な電子制御ソフトを使用できる
ファクトリー2クラス
(成績が良くなった後)
エンジンの基数が12基と多い
シーズン中にエンジン良できる

メーカーが独自開発した
優秀な電子制御ソフトを使用できる
レース決勝に使用できる燃料は22


ファクトリー2クラスに参加するのはドゥカティワークスだけであり、ドゥカティに対しての特例となる。
いわゆる「ドゥカティクラス」と言える。

好成績を挙げる前は、至れり尽くせりの好待遇となる。
優勝を1回か、2位を2回獲得するか、3位を3回獲得すると、エンジンに関する規制が少し厳しくなり、
レース決勝で使用できる燃料が22リットルとなる。
  


2016年 最大排気量クラスの電子制御ソフトがワンメイク化


2014年3月18日に「2016年から最大排気量クラスの電子制御ソフトワンメイク化する」と発表された。
それまでホンダヤマハが電子制御ソフトワンメイク化に対して猛反対していたので、もが驚いた。

2016年から電子制御ソフトワンメイク化が始まり、2019年現在まで続いている。

オープンクラスの一番の特徴は、ドルナマニエッティ・マレリ社が作った低性の電子制御ソフトワンメイクで使用する、というところにある。その定義から考えると、
2016年からの最大排気量クラスは、全てのチームオープンクラスから参戦している」と言ってよい。

最大排気量クラスオープンクラスは、消滅したのではなく、全てのチームみ込んだのである。

ちなみに2016年から最大排気量クラスで使われるワンメイクの電子制御ソフトは、2014~2015年
オープンクラスで使われていたワンメイク電子制御ソフトが元となっている。
 


ドゥカティが2013年11月に電子制御ソフトを提供


2016年から最大排気量クラスで使われるワンメイクの電子制御ソフトは、2014~2015年
オープンクラスで使われていたワンメイク電子制御ソフトが元となっている。

2014~2015年オープンクラスで使われていたワンメイク電子制御ソフトは、
2003年から2013年までドゥカティワークスマニエッティ・マレリ[外部]社とともに共同開発したソフトが元となっている。そのことはドルナCEOカルメロエスペレータがインタビュー言している。

2013年11月バレンシアテストで、々は各チームオープンクラス用電子制御ソフトを供給しました。そのとき、各メーカーに電子制御ソフトのノウハウの提供を呼びかけました。その呼びかけに応じて電子制御ソフトを渡してくれたのはドゥカティだけでした」(※こちらの記事[外部]っている)

そういうわけで、2016年以降の最大排気量クラスドゥカティの電子制御ソフトが支配している。
そのため、ドゥカティ勢の成績がとても良い。
2017年2018年ドゥカティワークスアンドレア・ドヴィツィオーゾ大躍進した。

今にして思えば、2013年11月ホンダヤマハも電子制御ソフトドルナ提供していればよかった。
そうすれば電子制御ソフトの分野でも導権を握り続けることができただろう。

ただ、電子制御ソフトというのはバイクメーカーにとってまさしく企業機密の塊で、秘中の秘であり、
門外不出の重要技術であり、おいそれと提供できるものではない。ホンダヤマハ提供を渋ったのも、
致し方ないというか理もないと言えよう。
 


ドゥカティの技術者を狙え


いずれにせよ、2018年の時点で、最大排気量クラスの電子制御ソフトの元になっているのは、
ドゥカティマニエッティ・マレリ社が作ったソフトである。


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最終更新日: 19/01/27 16:22
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