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キングコング対ゴジラ


ヨミ: キンゴジ
掲示板をミル!
29カキコ!

ねぇ、ゴジラキングコングとどっちが強いかしら?

キングコング対ゴジラとは、1962年8月11日東宝創立30周年を記念して創られた
夢の怪獣対決映画である。通称『キンゴジ』。

オリジナル版は97分。東宝スコープ、イーストマンカラー
下記のとおり、本作ではアメリカ怪獣キングコングが登場するが、当時正式に東宝からRKOに使用許可を申請して登場させたものである。


概要にもういいはないっ!!


監督は第一作と同じ本多四郎。音楽伊福部昭で、前作とは異なり第1作に近いスタッフ構成。 

日本怪獣映画横綱ゴジラ』とアメリカRKOが誇る古典怪獣チャンピオンキングコング』。
映画では、その両方がタイトル通りにスクリーン狭しと大暴れし、対決するということで大いに話題となった大作で、ゴジラ映画史上最大のヒットを記録、実写映画としての観客動員数としては2014年現在においても『東京オリンピック』『明治天皇と日露大戦争』『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』に次ぐ1255万人を数える。

RKOからのキングコング使用のために要した版権料は8000万円(参考までに、当時の一般的な日本映画1本製作2000万円ほど、54年版ゴジラ製作費が7000万円)だったといわれるが、この大ヒット東宝はその恩恵を十分すぎるほどに受けたと言えるだろう。
また、この映画は外でのウケも当時はそれなりによかったらしく、を越えて大ヒットして多額の外貨を内にもたらした。こうして1963年1970年を除いて1975年まで矢継ぎゴジラ映画が作られ、昭和ゴジラシリーズが本格的にスタートした。
前作でもアンギラスゴジラという形で怪獣同士の対決映画は撮られていたが、本作はよりゴジラとの互バトルを前面に押し出し、日本怪獣映画における対決ものという路線を決定付けた。 

脚本を担当したのは関沢新一で、関沢らしいコメディチックストーリー本多監督が得意とするヒューマニズムあふれる描写が加わったことで、どことなく当時の社長シリーズを彷彿とさせるものとなり、ゴジラシリーズ史上最も作劇が明るい作となっている。
かといって、ギャグ映画としていい加減に作られているわけではなく、序盤の高島忠夫演じるドラマーに扮する主人公が実は後半部分のコング攻略伏線となっていたり、単なるタイアップに終わらない東京製綱の「鋼よりも強く、糸よりしなやか」なワイヤー、 後に007シリーズ初の日本人ボンドガールとなる美枝の2度にわたる怪獣との遭遇と逃亡劇などで男女模様を描くなど、本編自体もなかなか充実している。

後に、東宝はもう一本キングコング映画として『キングコングの逆襲』を製作しているが、本作の続編ではなく、本家キングコング」のリブート作品のような仕上がりとなっている。なお、本作の続編企画として「続キングコング対ゴジラ」なる企画もあったらしいが、これは未製作に終わった。
本作を最後に昭和ゴジラシリーズストーリー時系列的にも第1作から全な地続きの世界観、というものが崩れはじめ、次回作『モスラ対ゴジラ』でも一応は本作の後の事件であることが示唆されるが、特に『三大怪獣 地球最大の決戦』以降は娯楽性を重要視して、あまりストーリーの連続性に拘った作劇ではなくなっている。

なお、本作はゴジラシリーズ随一のフィルム管理の悪さも有名で、後年東宝チャンピオンまつりでの再上映のためにオリジナルネガ本多監督には断で鋏が入れられ、残にもバトルシーン含む数ヶ所が勝手に編されてしまった。
これは、当時「同じ映画の再上映はしてはならない」という暗黙のルールがあり、「ちょっとでも違えば別の作品」と看做していた妙な慣例に起因する(そのため、人気があって何度も再上映された作品ほどオリジナルネガが短くなっている)。このネガフィルム缶に造作に入れられて倉庫に劣悪な状態で保管されており、なかなか全長版のビデオソフトが出なかった。
後に事(?)ボロボロな状態でカット箇所が発見されているが、カット箇所とそうでない箇所では画質や色調が大きくオリジナルから損なわれてしまっていることが一でわかるほどになっている。
今であれば、著作権の問題として大変な事態となりかねないものの、当時の日本映画監督黒澤明などの一部を除いて、ほとんどが「会社に雇われている」監督であり、監督自体が昇進制でもあったため、あまり会社に対して大きい事を起こせなかったという事情もある。

そして本多監督自身、どんなな予算や納期であっても「会社がこういう示で映画を撮りなさいと言われたらそれをきっちり守る」という人柄であり、当時の慣例に対して特に文句を言うということもかった。これは本作のヒューマニズム描写や本多映画に多用される「怪獣を破壊する中道案内をする警察官や自衛官がいる」という描写からも伺える(本作でも人を助けようと強行突破する男をみて「バカたれ!バカたれ~!!」と自分より他人を心配する自衛官がいる)。
黒澤からそれに対して突っ込まれたらしいが、「警官や自衛隊なら怪獣ごときで職務放棄はしない」ということでああいった描写を意図的に入れているらしい。戦争体験があった本多とそれがない黒澤との思想の違いを示しているといえるだろう(このことが後年黒澤が『トラトラトラ!』を降する遠因でもあるのだが、それはまた別の話)。


キンゴジの特撮


当時、ゴジラシリーズは『ゴジラの逆襲』でストーリー的にも一旦の完結となっており、本作は7年ぶりのスクリーン復帰作であると共に、初のカラー作品となった。リアルタイム昭和ゴジラを経験した世代の場合、本映画で初めてゴジラの身体や熱線の色を知った者も多い(当たり前だって)
この7年の休止期間にも、東宝怪獣映画が途絶えたわけではなく、『獣人雪男』『の大怪獣ラドン』『地球防衛軍』『大怪獣バラン』がゴジラシリーズスタッフ製作されているほか、『ガス人間一号』『美女と液体人間』といった実験要素の強い変身人間シリーズもこの間に作られていた。

既に東宝側としてキャラクター完成していたゴジラよりも、特技監督円谷英二は自身の憧れでもあり、今回はゴジラの対戦相手として登場する新怪獣のコングを如何に面く魅せるか?について底的に拘ったという。
このことから、コングの造オリジナルとは大きく異なり、どちらかというとニホンザル系統の体形や顔つきで、アメリカのコングファンからはあまり評判がよくないらしい。
しかし、広瀬正一演じるコングとゴジラバトルは帯電を差し引いても非常にパワフルで、特にゴジラ柔道の背負い投げで投げ飛ばすシーンや熱を挟んで殴りあうシーンなどは有名。コングが時折行うドラミングが本物のゴリラと同じ「パー」である点からも、広瀬がかなり演技を研究していたことが伺える。RKOからは「コングの顔立ちはオリジナルと変えてほしい」などの細かい注文もあったというが、そのような注文以前に「同じにしてはつまらないので意図的に変えよう」という動きがあった。また、体毛の表現には重なヤクの毛を色く染めて1本1本手で着ぐるみに植えていった。 
本家キングコングはエンパイヤーステートビルが小さくなるぐらいの大きさ(大体7m前後)だったのに対して、本作ではゴジラと互に戦わせるために45mに巨大化させている。

では、ゴジラ自身も変化がかったかというとそうでもなく、最も異なるのは鳴きで、前2作では低めのドスの効いたいかにも野獣を思わせる動物的な哮だったのに対し、本作から『メカゴジラの逆襲』までは甲高い鳴きとなり、今日ではこちらのバージョンが「ゴジラの鳴き」として一般に知られている。
このほか、造も未使用に終わったジャイガティス・ゴジラベースに大幅にボリュームアップしており、オールタイムゴジラの中でもモスゴジと並んでトップクラス人気を誇る。ちなみに、このキンゴジスーツは後に『モスラ対ゴジラ』でも糸まみれになってに落下するシーンで使われている。
また、ゴジラを演じた中島春雄によると、キングコング役の広瀬正一とは、事前の打ち合わせでバトルシーンの立ち回りを大まかに決めて、後はぶっつけ本番でまさに「キングコングゴジラ決闘」を演じたという。
コングがゴジラを一本背負いして投げ飛ばすカットなども円谷監督から示があったわけではなく、黙って二人の演技に一任していたという。 

また、途中登場する大ダコは生きたをそのまま使って合成するという手法を使ったことでとてもリアルになっている(しかも、そのタコは撮影後にスタッフがおいしく頂きました)。海外では肝心のゴジラとの対決シーン以上にタコシーンが好評で、後年フランケンシュタイン2部作でタコが登場するのはこのためだという(特に『フランケンシュタイン対地底怪獣』では音楽まで同じだったりする)。

鉄道面での考察はかなり間違っており、ヒロイン北海道に向かうために乗した急行「つがる」は60年代当時は10系で運転される夜行寝台列車で、劇中のように151系電車で運転された実績はい。しかも特急車両で運転されている割には食堂車連結されておらず、かなり編成が短い(ちなみに、セットは当時の151系をかなり正確に再現してはいる)。


リメイク?


2015年10月16日レジェンダリーピクチャーズワーナーブラザーズにより、東京オリンピックが開催される2020年開を処に『Godzilla vs Kong(仮)』という映画製作予定であると発表した。

前年の2014年開されたレジェンダリー版『GODZILLA』の続編になる2019年開の『GODZILLA: king of the Monsters』と2016年開の約12年ぶりとも言えるゴジラ映画シン・ゴジラ』の制作告知と合わせて3つの新作発表となった。

監督ハリウッド版『DEATH NOTE』を手がけたアダムウィンガードに決まり、くこのアメリカキンゴジでは両者の明確な決着が付けるつもりとの事で、同作には日本人俳優小栗旬も出演予定とされている。

また、対戦相手になるキングコングに関しても『GODZILLA』と世界観を共有するという設定の“モンスターバースの一つとして作られた2017年開された『キングコング:髑髏島の巨神』にて既に登場している。


4K完全版


2016年7月ゴジラファンに衝撃が走った。

なんと本作のフィルムが全編再発見に至り、4Kフルデジタルレストア版としてる、というニュースが発表されたのである。
上記の通り、本作はシリーズ最大のヒット作でありながら、再上映の度にフィルムを短くされたために随所にコマ飛び、スライス跡、明るさや色調の狂いが絶えない作品であり、コアマニアであれば「フィルム傷やコマが飛ぶ部分を正確に覚えている」とまで言われるほどだった。

しかし、日本映画専門チャンネルスカパー東宝東京現像所の合同チームは本作の全長復元を諦めてはいなかった。
所在不明のロール1フィルムを探し出すため、数年にわたるローラ作戦が施され、ついにロール1を含む全10巻のオリジナルフィルムが全て発見に至った。

このオリジナルネガは、スライスこそされてしまっていたものの、これまで擦られる(映写機にかけられる)ことがあまりなかったこともあって、すこぶる良好な状態で再発見に至ったという。
これにより、米国への輸出フィルムを用いない純フィルムにおけるキングコング対ゴジラの再生が可になった。このフィルムを全て4Kスキャン。スキャニングには、ドイツARRI社製ARRISCAN(アリスキャン)が使われた。
さらに、劣化して裂が生じた部分に関しては最新のデジタル技術で傷を修復、そしてコマ飛びした部分には前後のシーンから新規にコマを追加するなどして約3ヶの全編リマスターを敢行。
グレーディング工程では「初号試写の映像再現する」というコンセプトで色を補正。この過程で、これまでわからなかったキンゴジスーツにおけるゴジラ眼部分の色が実は「薄い黄色」であったという新発見もあった。

音響効果に関しても全体的にやり直され、以前復刻された日本映画専門チャンネルによる「高画質版」がモノラルで本作を復元したのに対し、このレストアでは現存する最も高音質かつ多チャンネルな音素材である多元磁気立体音響4chステレオ(35mmシネテープ)を使用。

正しい長さの全長版音であることを確認後、一部録音が逆相となってしまっていた箇所は、当時最新の技術を用いてトラックを分けて正位置に補正し、製作者が本来意図したサラウンド音響も復刻することに成功。


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最終更新日: 19/04/29 18:35
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