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基礎データ | |
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正式名称 | ニジェール共和国 République du Niger |
国旗 | ![]() |
国歌 | ニジェールの歌[外部] La Nigérienne |
公用語 | フランス語 |
首都 | ニアメ(Niamey) |
面積 | 1,266,700 km2(世界第21位) |
人口(’17) | 2148万人 |
通貨 | CFAフラン(XOF) |
ニジェール共和国、通称ニジェール(Niger)は、西アフリカに位置する共和制国家。
日本の4倍の面積をもつが、サハラ砂漠にあるため、国土の8割近くが砂漠。北から時計回りに、アルジェリア、リビア、チャド、ナイジェリア、ベナン、ブルキナファソ、マリと国境を接する内陸国。公用語はフランス語だが、日常会話はハウサ語など現地の言葉が中心。
国名はニジェール川が由来であり、南に国境を接するナイジェリアと同じ。というかニジェール(Niger)に地名接尾辞の「-ia」をつけたのがナイジェリア(Nigeria)なので、実質的にはほとんど同じ国名である。
もともとはニジェール川流域の肥沃な大地に支えられ、地中海方面との交易で栄えていた地域。19世紀末にイギリスとフランスが進出し、フランスの植民地となる。1960年に独立した後は、クーデター→軍事政権→民主化→クーデター……という流れを21世紀に至るまで何度も繰り返しており(最新のクーデターは2010年)、民族対立もあって政治的に不安定な状況がずっと続いている。2020年現在のところは、2011年に就任したイスフ大統領のもと、複数政党制の民主主義国。古くからのイスラム諸国との交易の影響で、現在も国民の大半がイスラム教徒(スンニ派)。
経済的には後発開発途上国、いわゆる最貧国のひとつで、国民の6割が1日1ドル未満で暮らしている。識字率は男性でも50%以下、女性は20%以下と教育も行き届いておらず、子供の20%がストリートチルドレンという有様。貧しい国ゆえに出生率だけは高く人口が増え続けているが、医療体制も非常に貧弱で乳児死亡率も高く、平均寿命は僅か45歳。結果、人間開発指数(IHDI)では世界最下位という非常に貧しい国である。
主要産業は伝統的な農牧業とウランを中心とした鉱業。国民の多くが従事する農牧業は自然環境の影響が大きく、独立後も何度も干魃が起きており、2005年には干魃とバッタの大発生のコンボで大規模な飢餓が発生した。そのため、目下は世界3位の埋蔵量を誇るウランに完全に依存した経済であり、経済状況はウランの市場価格に大きく左右される。また、2014年に東部で油田が発見され、現在は石油製品がウランに次ぐ輸出の柱になっている。
日本との関係は薄く、日本での知名度はほとんどない国だが、ニジェール産のウランは日本の電力生産の1/24を担っていたとか。ニジェールには日本大使館はなく、コートジボワールの日本大使館が兼館している。日本にもニジェール大使館はなく、中国のニジェール大使館が兼館。
ちなみにテロ組織「ニジェール・デルタ解放運動」が分離独立を主張しているニジェール・デルタは、ニジェール川のギニア湾に面した三角州地帯のことで、場所はナイジェリア南西部にあたり、組織もナイジェリアで活動しているので、国のニジェールとは関係がない。
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