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仕事中毒


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仕事中毒とは、庭や趣味といった私生活を犠牲にしてまで仕事に熱中する状態をす言葉である。

英語ではワーカホリック(workaholic)、ワーカホリズム(workaholism)という。
 


概要


定義

仕事中毒(ワーカホリック)とは、長時間労働に対する抵抗心を喪失しつつ、延々と労働し続ける状態をす言葉である。

「長時間労働に対する抵抗心」の代表例は、「庭や趣味といった私生活を大事にしたい」という気持ちである。

「労働」は、利益追求行為のことであり、お金を稼いだり技術を身につけたり知名度を高めたり社会的地位を獲得したりすることを全て含める。

「労働」は、企業的職場に就職して行う労働も含むし、企業的職場に就職しないまま行う労働も含む。後者には、様々なものがある。式・債券・外貨・暗号資産・先物などの取引を自宅のパソコンで行うことも該当するし、各種ボランティア団体や政治団体宗教団体の中で償奉仕労働することも該当する。
 

有識者の間での定義の揺れ

仕事中毒(ワーカホリック)をどのように定義するかは、有識者によって少し異なるところがある。

大竹文雄[外部]奥平寛子[外部]は、2008年の共同論文[外部]で「ワーカホリックとは、長時間労働をすると労働それ自体が苦痛でなくなってくるというアルコール喫煙と似た依存症である」と書き、長時間労働を苦にしない心理状態のすべてをワーカホリックと扱った。

その一方で、島津明人[外部]は、ワーカホリックを「長時間労働を苦にしない心理状態のなかで、『私は働かなければならない(I have to work)』と仕事に対して義務感を感じている心理状態」と扱っている。そして、「長時間労働を苦にしない心理状態のなかで、『私は働きたい(I want to work)』と仕事に対して肯定感を感じている心理状態」というのはワークエンゲージメントと定義しており、ワーカホリックと区別している。2015年の論文[外部]で、そのような考えを披露している。

「仕事中毒」の日本語版Wikipedia記事[外部]は、2020年8月10日の時点で、島津明人の考えを支持して執筆されている。

2020年8月10日の時点におけるニコニコ大百科の本記事は、大竹文雄と寛子の定義を採用し、長時間労働を苦にしない心理状態のすべてをワーカホリックとして、記事を執筆した。
 

性質

仕事中毒は、薬物アルコール中毒ニコチンと同列にられる依存症(addiction)である。

薬物アルコール中毒ニコチンは、薬物アルコールニコチンのもたらす快楽に依存していて、それから離れることができなくなった状態と言える。

それと同じように、仕事中毒は、仕事とか労働のもたらす達成感(快楽)に依存していて、それから離れることができなくなった状態と言える。
 

弊害

結婚していて配偶者や子供を持つ人が仕事中毒になると、配偶者や子供をないがしろにする心理が強まり、 配偶者や子供と疎遠になり、配偶者から離婚を提案されるようになり、庭崩壊へ突き進んでいく。子供が精的に不安定になって不良となって家庭内暴力を起こすようになることもある。

結婚していない人が仕事中毒になると、「一生、独身でいよう」という心理が強まり、「結婚は、出世競争からの逃げ」というような庭を忌避する心理が広まり、独身世帯の増加と非婚率の上昇と少子化をもたらし、人口の減少と国家の衰退をもたらしていく。

このように、仕事中毒(ワーカホリック)には、庭を消滅させて国家を衰退させる効果がある。


仕事中毒になると、長時間労働を尊ぶ心理状態になり、「人生の時間をすべて労働につぎ込むべきだ」と考えるようになる。「職場から離れて余暇を作って消費をする」ということを軽視するようになり、「職場で生産に励む」ことばかりするようになる。そういう人が世の中に増えていくと、生産に対して消費が伸びなくなり、供給に対して需要が増えなくなり、デフレーションとなり、不気になる。

また、すでに述べたように、仕事中毒の人は庭を作りたがらず、庭を維持したがらない傾向がある。

庭というのは子供を生み出す可性が高い団体であるので、仕事中毒の人が世の中に増えると子供の数が減って少子化となる。子供は非常に活発に消費を行う存在なので、少子化となると生産に対して消費が伸びなくなり、供給に対して需要が増えなくなり、デフレーションの原因となる。

このように、仕事中毒(ワーカホリック)には、デフレ不況を作り出す効果がある。
 


ワーカホリックという言葉の成り立ち


仕事中毒を英語で言うと、ワーカホリック(workaholic)となる。

workaholicとは、workワーク仕事)とalcoholicアルホリックアルコール中毒)を組み合わせた造である。

余談ながら、holicという文字列の入った接尾辞を伴って「~中」という意味になる英語が多い。特に多いのが~aholicという接尾辞である。chocoholicチョコレート)、colaholicコーラ)、foodaholic(過食症)、shopaholic(浪費依存症)、cardaholicクレジットカード依存症)、bookaholic読書依存症)、blogaholicブログ依存症)、twitterholicツイッター依存症)、など。


この言葉は、トロント・デイリー・スター[外部]というカナダ新聞1947年4月5日版6ページにおいて、すでに使われていた。そのようにオックスフォード英語辞典[外部]解説している(記事[外部])。

この言葉を有名にしたのは、ウェイン・オーツ[外部]という米国教育者である。この人が1971年に「Confessions of a Workaholic(ワーカホリックの告白)」という書籍を発表したことで、ワーカホリックという言葉が流行し、人々に認知されるようになった。
  


累進課税と仕事中毒


累進課税が仕事中毒を抑制する

累進課税という課税方式がある。税額を算出する上で基礎となる課税対が増えるほど、より高い税率を課する課税方式であり、日本においては所得税相続税贈与税で採用されている。

このうち、所得税累進課税には、仕事中毒の発生を押さえ込むがある。所得税累進課税を強化して、「働けば働くほど、稼いだおを税務署に取り上げられてしまう」という状況にすれば、もが「仕事人生のすべてをげるのは、バカバカしい」と思うようになって労働意欲を適度に喪失する。その結果として、仕事中毒の発生を封じ込めることができる。


ダニエル・ハマメッシュ[外部]ジョエル・スレムロッド[外部]は、2005年に共同論文を発表し、所得税累進課税により仕事中毒(ワーカホリック)を抑制することができる、と論じた。
 

The evidence and theory suggest that the negative effects of workaholism can be addressed with a more progressive income tax system than would be appropriate in the absence of this behavior.

This evidence suggests that corrective policy might involve a more progressive tax burden than otherwise, and we derive the optimal income tax structure in the presence of the internalities and externalities that might result from workaholism.


※共同論文『
The Economics of Workaholism: We Should Not Have Worked on This Paper[外部]

 
英語文章を簡単な日本語文章にして大意を掴みたい、という人には、Google翻訳[外部]の利用をお奨めする。

論文名の副題は『We Should Not Have Worked on This Paper』となっている。論文の題名らしく、各単頭文字をわざわざ大文字にしている。

これを翻訳すると、次のようになる。「々は、この論文を書くに当たって、仕事するべきではありませんでした(実際には仕事をしてしまいました)」

仕事のしすぎはいけません」という内容の論文なのに仕事をしてしまいました、と言っているのであり、ちょっと笑いを誘っている。


大竹文雄[外部]は、2010年に著した書籍で、ハマメッシュとスレロッドの共同論文を紹介している。
 

職場でのワーカホリックで一番迷惑なのが、上がワーカホリックになってしまうことである。もし、所得が高い人ほどワーカホリックになりやすいのであれば、所得の高い管理職層でワーカホリックが多いことになり、その弊は職場全体に及ぶことになる。ところが、管理職に対して労働時間の規制をしたところでその実効性はほとんどない。ハマメッシュ教授スレロッド教授は、高所得層ほどワーカホリックになりやすいのであれば、累進所得税をかけることがワーカホリック対策として有効であるとしている。累進所得税は、高所得層の労働意欲を削ぐことになり、彼らがワーカホリックになる率を引き下げる。そうすると、高所得である管理職のワーカホリックが減って、部下が望んでいない職場での長時間労働が減るということになる。

日本所得税制の累進度は九〇年代後半から低下してきた。長時間労働が問題になり出したのも九〇年代後半からである。ひょっとすると所得税フラット化したことが、日本の管理職のワーカホリックを増やして、その部下たちの長時間労働問題が深刻化したのかもしれない。


※『競争と公平感[外部]182183ページ

 

累進課税の弱体化が、仕事中毒の蔓延を引き起こす

所得税累進課税弱体化すると、仕事中毒の蔓延をもたらすことになる。

所得税累進課税弱体化して、「働けば働くほど、稼いだおが自分の懐に転がり込んでくる」という状況にすれば、もが「仕事人生のすべてをげよう。庭だとか趣味だとか、そういう私生活に時間を割くのは、もったいない」と思うようになって労働意欲が過剰に強まる。その結果として、仕事中毒の人が世の中に大量発生するようになる。
 

前2項目に対する反論

累進課税が仕事中毒を抑制し、累進課税弱体化が仕事中毒の蔓延をもたらす」という考え方には、反論の意見もある。

日本1980年代昭和55年昭和64年平成元年)は累進課税が強い状態で維持されていたが、その時代においても会社に人生げる企業戦士が存在した。休日家族とのふれあいをせずに仕事仲間ゴルフ場に出かけるタイプの会社人間がいた。それゆえ、累進課税が仕事中毒を抑制できるとは限らない」というものである。
 


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関連リンク


Wikipedia記事

コトバンク記事

論文


関連項目



最終更新日: 21/07/28 21:44
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