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債権


ヨミ: サイケン

債権claim)とは、法律の一つである。
 


概要


ある人が特定の人に対して行為を要する権利を債権claim)という。反対債務debt、obligation)である。

債権者が債務者に要する行為のことを給付という。債務者の給付によって債権が消滅することを弁済という。
 

債権は財産の1つであり、場合によっては資産になる

債権は財産の1つであり、財産権の1つである。

また、銭を要する債権などのような、資本(営利追求の事業活動の基)になりうる財産を要する債権は、資産と扱われ、貸借対照表資産の部に書き入れることができる。

第三者が見ていないところで踊ることを要する債権などのような、にならない行為を要する債権は、一応財産であるが、資産とは見なされず、貸借対照表資産の部に書き入れることができない。
 

所有権と債権の比較

財産権というと所有権がすぐに連想される。この所有権と債権は、多くの点で異なっている。


所有権とは、有体物に対して直接的に占有する権利である。有体物に対する直接的な支配が侵されたら、物権的請求権[外部]を行使して、侵を排除できる。

一方で、債権は、特定の人に対して「人の行動」という抽的な概念を要する権利であり、あまり直接的な占有ではない。債務者は、一定の行動を債権者に対して行えばよく、その行動以外は自由に行動できる。


所有権とは、有体物に対して排他的に占有する権利である。1つの有体物に対して、二重に所有者が現れることがない。このことを一物一権主義[外部]という。

一方で、債権は、特定の人に対して「人の行動」という抽的な概念を要する権利であり、あまり排他的な権利ではない。特定の人は、同じ内容の行動を複数の人に対して行うことがある。AさんとBさんとCさんにそれぞれ10万円ずつ債務を負っている多重債務者のDさんは、10万円の返済という行為を3人に対して重ねて行う。


所有権は、この世のすべての人に対してできる権利である。このことを「所有権は対世性がある、所有権は対世権・絶対権[外部]である」と表現する。

一方で、債権は、債権は、特定債務者に対して要できるのであり、この世のすべての人に対して要できるわけではない。このことを「債権は対人性がある、債権は対人権相対権[外部]である」と表現する。


以上のことをまとめると、次のようになる。

 

所有権 債権
定義 有体物に対して占有する権利 人に対して行動を要する権利
直接性 有体物に対して直接的に占有する ある一定の行動を要するだけで、それ以外は自由であり、あまり直接的な占有ではない
排他性 排他的な占有。1つの有体物に対して1つの所有者が存在する あまり排他的ではない。1つの債務者に複数の債権者が群がることがある
対世性 権利者は、この世のすべての人に対してできる。つまり、対世性がある 権利者は、債務者にだけしかできない。つまり、対世性がない



かつての世界各地には、奴隷というものが存在した。奴隷奴隷に対する所有をしていて、奴隷を直接的・排他的に占有し、そのことをこの世のすべての人にできた。

2020年現在世界は、奴隷の所有が禁止されている。このため、どれだけ悪い人物であっても、人に対して所有権を行使できず、債権を行使するだけである。


※この項の資料・・・記事1[外部]
 

期限までの期間が長いほど、債権としての旨味が減っていく

債権には、「○年○○日に行うべき」といったような期限[外部]が設けられることがある。

期限までの期間が短ければ短いほど、債権としての旨味が増す。また、期限までの期間が長ければ長いほど、債務としての旨味が減っていく。支払期日が1日後の100万手形を受け取った場合は非常に美味しい債権であり、支払期日が100年後の100万手形を受け取った場合は旨味がほとんどい。

資産を受け取る債権は、期限までの期間が短ければ短いほど財務状況に好を与えると評価され、期限までの期間が長ければ長いほど財務状況に悪を与えると評価される。償還期日が30日後の100万円社債を所有している場合と、償還期日が10年後の100万円社債を所有している場合は、前者の方が会社の財務状況に好を与えると評価される。


世の中には、受け取り期限が極端に遠い将来に先送りされていて、「返済期限が期限」と表現される債権がある。そういう債権は、全く旨味がなく、資産としての価値がゼロである。

2010年代日本経済談義において、しばしば、「返済期限期限・利子の永久国債を発行しよう」と提案されることがあった。これは、所有する者の立場からすると、資産としての価値が全にゼロで、と同等のものである。
 


債権の分類


発生原因における分類

債権者と債務者が合意して契約を結ぶことで発生する債権。現代社会の商取引は、商品売買契約金銭消費貸借契約[外部]がとても多いのだが、その2つで発生する債権は約定債権である。
 

立法府(国会)が可決し行政府が執行する法律というものによって発生する債権をこのように呼ぶ。
 

給付(債務者が提供する行為)による分類

特定のものを引き渡すように要する債権で、売買契約に多く見られる。この世に1つしかない絵画を売買するとき、買い手は特定物債権を得る。「東京都墨田区押上1-1-2の土地」を売買するときも、この世に1つしかないものを売買するので、買い手は特定物債権を得る。
 

一定の種類に属する物の一定量の引渡しを要する債権。現代の工業製品は大量生産が基本なので、この種類債権になることが多い。週刊少年ジャンプ2020年3号100部買い取るとき、買い手は種類債権を得る。
 

金銭(通貨)の引き渡しを要する債権。現代は通貨を仲立ちとした経済であるので、売買契約は売り手が銭債権を得ることになる。物々交換銭債権が発生しない契約だが、現代においてほとんど見られない。
 

金銭消費貸借契約[外部]を結んだとき、債権者はこの利息債権を得る。
 

一部の贈与契約で見られるもの。現代の商品売買契約では、あまり見られない。子供に対して「○○学校に合格したら、パソコン自転車か、どちらかを贈与しよう」といったに贈与契約を結び、子供が合格したらその契約を履行する。
 

債権譲渡における分類

券化されておらず、債権者の名前が決まっている債権。ごく一般的な債権とされる。売掛金がこれにあたる。
 

券化された債権のなかで、債権者の名前券の券面に記入するもの。手形記名式小切手小切手の一部)が典例である。この2つは券面に債権者の氏名を書く。
 

券化された債権のなかで、債権者の名前券の券面に記入せず、所持人が自動的に債権者になる。券面には「持参人にお支払いください」といった文章がある。商品券、乗車券、劇場入場券、持参人払式小切手などが典例である。
 

券化された債権のなかで、債権者の名前(たとえば、ニコニコ銀行)を券の券面に記入してあるが、「ニコニコ銀行または持参人にお支払いください」という文面があるもの。先述の記名債権とほぼ同じだが、債権者の名前を書くことで券の信用を高める狙いがある。ニコニコ銀行金融庁の厳しい監督を受ける機関ならば、その名前が債権者として書かれた券の信用度が上がる。ごくまれにしか見られない、とされる(※この項の資料・・・記事1[外部]
 


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Wikipedia記事


関連項目



最終更新日: 20/05/15 20:46
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