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対物ライフル


ヨミ: タイブツライフル
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対物ライフル(英:anti-material rifle)とは、大口径弾を使用する狙撃銃である。
日本語では「対物ライフル」と訳されるが、そのまま「アンチマテリアルライフル」と呼ばれることもある。 

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概要


対物ライフルとは、一般的に機関弾などに分類される大口径の弾丸を使用するである。

量が多く重い大口径弾の優れた弾道直進性を活かす事で、通常の狙撃銃を越える威と射程を実現している。
本来ならば重機関銃などで使用される50口径をえる規格の弾薬を使用するため、有効射程を1km以上、銃器によっては2km以上にまで拡大させている。

アメリカ軍の『バレットM82』が 、湾岸戦争では2km先の、イラク戦争においては1.5km先の敵兵を狙撃することに成功し、身体を両断したという実例が存在することからもその脅威がえる。

上述の通り極めて大きな威と射程を併せ持つではあるが、反面、本体のサイズが大きく、使用される弾薬弾薬のため射手に掛かる反動が大きいという特徴がある。このため、発時は反動制御と命中精度向上を兼ねて、二脚を展開しての伏せ撃ちが一般的である。


用途


名称に「対物」とつくことから、施設破壊・対車両戦闘用であると思われがちだが、あくまでも運用の眼は遠距離からの対人狙撃に置かれている。ただし、使用する弾薬が概して機関クラスのため、焼夷弾や徹甲弾も使用可であり、用途の幅は極めて広い。

対人狙撃の他には、不発弾地雷の処理、対テロ制圧(遮蔽物越しの狙撃)などに使用される。
また、ごく一部では攻撃ヘリに対する迎撃にも使用された例が存在する。 

なお「対物」と名を冠してはいるが、例えばツルシのハンヴィーのような非装甲の車両や土嚢、一般建築のコンクリートといった範囲であり、本格的な装甲を持った歩兵戦闘車等を相手に出来るというわけではない。


開発の歴史


対物ライフルの流は、第一次世界大戦期において使用された「対戦車ライフル」に遡る。

第二次世界大戦期でも、対戦車ライフルを長距離の対人狙撃に使用した例があったが、装甲技術の発展に伴い、対戦車ライフルというカテゴリー自体が徐々に消滅していった。

しかし、重機関銃などで使用される大口径弾が、狙撃に際しても有用であることは経験則として知られていた。
1982年フォークランド紛争では、アルゼンチン軍が重機関銃にスコープを取り付けて狙撃を行った事例がある。 

事態が大きく変わったのは、1972年に発生したミュンヘンオリンピック事件」であった。
この事件によって、各の軍や警察機構は、通常の狙撃銃える射程と火力を持つ火器の必要性に迫られた。
その後、50口径級のライフルの存在価値が見直され、対物ライフルの開発に繋がってゆくことになる。

現在では各の軍や警察、あるいは対テロ特殊部隊等に配備されているようである。
湾岸戦争イラク戦闘では、見通しの良い開けた戦場が多かったため、アメリカ軍狙撃に使用し戦果を挙げている。 


ハーグ陸戦条約と対物ライフル


対物ライフルに関する有名なデマとして「ハーグ陸戦条約によって使用が禁止されている」というものがある。
実際には条約の文中に対物ライフルの使用を禁止した文言はなく、まったくのデタラメである。 

条約では捕虜や負傷者の扱い、使用を禁止した兵器や戦術等を定めてはいるものの、現在ではそれぞれの分野ごとに制定された別の条約に役割を譲っており、社会での共通認識を確認する程度にとどまっている。

”ハーグ陸戦条約第23条-5.不必要な苦痛を与える兵器、投射物、その他の物質を使用すること”

に該当するため、対人使用は禁止であるという話がたまに挙げられるが、上述の通り特に禁止されてはいない
そもそも開発の契機となった「ミュンヘンオリンピック事件」でもめられたのは対人狙撃である。 

また、この項で言う「不必要な苦痛」とは、実際に禁止であるダムダム弾を例にすると、

という点であり、威の問題ではない。


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最終更新日: 15/11/06 19:52
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