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海兵隊


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海兵隊(Marines、 Marine Corps)とは、軍事組織の一種。によってその形態に違いがあるが、現代では概ね艦艇に乗艦し、海岸線への上陸を行う「陸両用戦」を主任務としている。によっては類似の組織に「歩兵(Naval Infantry)」のを当てる場合もあるため、それらについてもここで論じる。


概要


海兵隊の芽は帆船軍の時代に遡る。などの艦載兵器が未発達であった時代、しばしば戦で決着をつけるのは接舷しての切り込み攻撃を行う兵士であった。これらの艦船に乗組むの兵士はまた、(しばしば強制徴募されて士気が低く、反乱や逃亡を企てがちな)夫の監視と取り締まり、沿部への襲撃、拿捕した敵船への立ち入り等の任務を帯びていた。

こうした軍艦乗組の戦闘部隊を、現代につながる「海兵隊」ないし「歩兵」と呼ぶようになったのは16世紀のスペインの「Infantería de Armada」が嚆矢であるとされる。このスペイン海兵隊は「Infantería de Marina」として現在も存在する。その後、当時覇権を競っていたフランスオランダ英国といった西欧列強諸でも類似の組織が誕生することとなる。

その後、ヨーロッパ植民地帝国が広がりを見せると、各の海兵隊は軍と連携して植民地の警備も任務に加えるようになる。また、新大陸でも独立戦争に伴ってアメリカ海兵隊が創設される。

更に時代が下り、第一次世界大戦が発生すると、海兵隊組織のみならず軍事史上における一つの転換点であるガリポリ上陸作戦が連合によって行われる。連合軍がトルコに対して行った(そして膨大な犠牲とともに失敗におわった)この上陸作戦は、各に上陸作戦のための装備と訓練を整えた専門の部隊の必要を痛感させた。

続く第二次世界大戦では、第一次世界大戦の戦訓からこうした「陸両用戦」の必要を痛感した2つの日本アメリカが、予測通り太平洋嶼をめぐって突することとなった。この戦の中でアメリカ海兵隊は現在に至る統合運用を備えた陸両用部隊として確固たる地位を確立することとなる。

第二次世界大戦後の世界では、植民地警備隊としての海兵隊の任務も、大規模な陸両用戦の機会も減少し、いくつかので海兵隊は規模を縮小、または他軍種に統合されたが、少なからぬが依然として海兵隊及び歩兵を保有している。また、冷戦後の世界においては、嶼部での地域紛争に速に投入可な海兵隊的部隊の必要性が再認識されるような事態も起きている。


各国の海兵隊



アメリカ海兵隊


現代海兵隊を冠する組織としては世界最大のものである。軍政上ではに属するが、揮系統上は陸軍と同格の独立軍種であり、海兵隊総司令官を統合参謀本部の一員として送り込んでいる。合衆の在外館の警備や、大統領専用ヘリコプターマリーンワン」の運用も海兵隊の任務である。

今でこそ世界最大の海兵隊だが、独立戦争中に「大陸海兵隊(Continental Marines)」として創設された時の経緯は「英国にもあるから」という身も蓋もない理由であり、軍と陸軍の間で(戦果を上げて活躍した時でさえ)たびたび要らん子扱いされ、長いこと不遇をかこってきた組織であった。

しかし第一次世界大戦後の戦訓から陸両用戦にその活路を見出し、第二次世界大戦における日本軍との死闘の果て、硫黄島星条旗をおったてたことでその地位を盤石のものとする。

現代のアメリカ海兵隊は歩兵部隊のみならず戦車砲兵、果ては戦闘・輸送用の各種ヘリコプターティトローター機から垂直離着陸攻撃機ジェット戦闘機に至る航空部隊まで保有し、一元的に運用する即応性の高い統合部隊であることがその特徴である。これらの部隊は任務に応じてMAGTFMarine Air Ground Task Force:地任務部隊)と呼ばれる統合部隊として運用される。MAGTFには小さい順にMEU兵遠征隊)、MEB兵遠征団)、MEF(兵遠征軍)が存在し、対処する任務の規模に応じて運用される。

在日米軍のうちで最大の人員をもつ部隊であったりとか、ペリー提督船来航の時にもついてきていたりとか、何かと第二次世界大戦以外でも日本と縁のある人達でもある。近年では2011年東日本大震災に伴う「トモダチ作戦」での活躍が記憶に新しい。その分基地問題在日米軍人による犯罪などネガティブ話題ニュースに上ることも多いのだが…。


英国海兵隊


英国海兵隊(Royal Marines)は英国海軍Royal Navy)などを含めた広義の「軍(Naval service)」に属する。

規模としてはアメリカ海兵隊ほど大きくはなく、第3コマンドー団を中心に8個大隊規模の部隊を持つ、どちらかと言えば特殊部隊的な性格が強い部隊である。極地戦、山岳戦のエキスパートでもある。フォークランド紛争湾岸戦争イラク戦争アフガニスタン戦争などでも実戦投入され、経験を積んでいる。

陸軍のSAS(特殊挺部隊)と並び称されるSBS(特殊舟艇部隊)も海兵隊に属する。両者はしばしば互いの作戦領域分担について縄り争いをしてきた由。

ユーモアに富んだお柄のせいか、しばしば公共放送の某クルマ番組に準レギュラー扱いで友情出演していたりする。


フランス海兵隊


フランスの海兵隊(Troupes de marine)は17世紀まで遡る歴史を持ち、フランス植民地帝国を維持するための重要な戦であった。しかし二度の世界大戦の後にフランス植民地が縮小するとその活動も低調化し、現在は陸軍に統合されている。「第9兵軽機甲師団」を始め、いくつかの歩兵砲兵挺、軽機甲部隊が「兵」の名を関しているが、歴史的経緯に基づく名称であって、特に両用戦に特化した部隊というわけではない。また、フランスSASとしても知られる第1歩兵パラシュート連隊(1er RPIMa)は後述するコマンドー同様、フランス特殊作戦部(COS)に属する特殊部隊である。

陸軍に統合されたTroupes de marineとは別に、フランス軍には「フューリア(Fusiliers Marins)」及び「コマンドーCommandos Marine)」と呼ばれる部隊が存在する。これらは「Force maritime des fusiliers marins et commandos (FORFUSCO)」と呼ばれる組織に属する。フューリアは「軍陸戦隊」のニュアンスに近い基地警備及び両用戦を任務とする地上部隊である。「コマンドー」はフランス特殊作戦部に属する特殊部隊である。フューリア及びコマンドーは他のフランス軍部隊とは異なり、イギリス式のベレーを着用していることでも知られる。


オランダ海兵隊


オランダ海兵隊(Korps Mariniers)はオランダ軍に属する両用戦部隊である。こちらもその歴史17世紀まで遡る。

冷戦終結に伴って他の地上部隊が整理縮小されるなか、海兵隊は5000名弱とオランダ軍の他の部隊にべると較的従来の勢を維持している。また、オランダ海兵隊は人質救出作戦、対テロ作戦のための特殊部隊として「兵介入部隊」を保有している。

歴史的経緯から、英国及びアメリカ海兵隊とは強い連帯関係にあることをアピールしている。特に英国海兵隊コマンドー団とは規模・性格が似通っており、陸両用戦における共同作戦は高いとされている。


ロシア/ソビエト連邦海軍歩兵


ロシアにおける歩兵(Морская пехота:マールスカヤ・ペホータ)は軍に属する両用戦部隊である。ロシア帝国の時代、ピョートル大帝によって創設されたものにまで遡る歴史を持つ。

ソ連時代の第二次世界大戦中には、艦艇を失った兵など、多くの人員が歩兵部隊として戦った。その規模は独ソ戦開戦当初には一個団規模であったが、最大で35万人の兵を数えた。モスクワレニングラード、オデッサなど戦地での防衛に参加したこれら歩兵には、兵としての訓練を受けず純然たる地上部隊としてのみ戦った部隊も多い。独ソ戦中に歩兵が示した勇猛さはしばしば賞賛の対となり、彼らが着用していたボーダー柄の兵シャツ(Тельняшка)は後に精強さのとして空挺軍など他のソ連軍部隊でも着用された。

第二次世界大戦終結とともに歩兵は一度止されるが、冷戦中の1960年代になって軍の両用戦部隊として再編成された。これらの歩兵部隊は軍の各艦隊に属し、両用戦任務を担った。ソ連崩壊とロシア連邦への移行に伴って一時期歩兵の規模は整理縮小されたものの、現在でも存続して今に至る。

現代のロシア歩兵はPT-76陸両用戦車T-80戦車を装備し、BRDMやBTR系列の装甲車両で機械化された、較的重装備の両用戦部隊である。現在ではPT-76陸両用戦車T-80での更新がすすめられている。

…余談ではあるが、ロシア軍部隊の徽章・標章などで見られる「МС」は「Marine Corps」の略称ではなくロシア語の「Миротворческие силы(平和維持軍)」の意味なので念のため。


韓国海兵隊


大韓民国海兵隊は1949年アメリカ海兵隊を参考に、旧日本軍の装備を転用してして創設された。初代官は後に大統領となる朴正煕らと同じ満州国軍出身の申鉉俊中佐であった。

創設当初の海兵隊は当時頻発していた共産主義パルチザンの鎮圧・掃討に従事していたが、翌1950年朝鮮戦争が勃発すると最前線に投入された。戦争中を通じて海兵隊の規模は拡大し、朝鮮戦争の転換点となった仁川上作戦には第1兵連隊が参加している。朝鮮戦争期間中における韓国海兵隊の奮戦ぶりは西側海外メディアによって報じられ、高く評価された。

朝鮮戦争戦後1965年には韓国ベトナム戦争兵のために海兵隊第2団が編成され、南ベトナム派遣された。ベトナム派遣された韓国軍部隊は歩兵中心の編成とゲリラ戦術に習熟していたことからヴェトコン及び北ベトナム軍との戦闘で戦果を上げたが、同時に派遣された陸軍部隊ともども複数の民間人殺事件やライタイハン強姦を含む性的交渉による遺児)問題などの戦争犯罪に関与している。

パリ条約発効によってベトナム戦争兵部隊が帰すると、兵中に本土で編成された部隊も含め戦の再編成が行われ、1973年には軍革の一環として海兵隊は軍に統合された。しかししばらくした1987年には軍隷下に海兵隊部が再創設され、現在に至る。

現代の韓国海兵隊は2個師団、1個団をとし、戦車砲兵陸両用装甲車を装備する両用戦部隊である。韓国軍の中でも練度の高い精鋭部隊であるという評価もされているが、一方で兵士に対する虐待やそれに端を発する乱射事件、セクハラ、延坪撃事件をめぐる対応のまずさなど、批判されることも多い。また、軍が大のドクト級揚陸艦を配備する一方で上陸作戦に供するヘリコプターが十分手当されていないなど、韓国軍全体での両用戦についてもアンバランスさが残る部分もある。


中華民国海軍陸戦隊


中華民国軍陸戦隊(Republic of China Marine Corps)は中華民国軍に属する両用戦部隊である。

その歴史は1914年の中華民国軍部警衛隊編を端緒とするが、人によっては清朝にまで遡って北洋艦隊洋隊(北洋軍洋鎗隊)をその前身とする場合もある。装備・運用・文化(モットーの「永遠忠」など)の面では韓国海兵隊同様アメリカ海兵隊の影を強く受けている。

共内戦、1950年~1960年代にかけての台湾危機を経て、現在では両用戦、対着上陸戦、警備、領土防衛などを主任務として現在に至る。台湾峡を挟んで対中華人民共和国とは偶発的なものや実行使に至らない威嚇をのぞいて長期にわたって武衝突を経験していないが、依然として仮想敵であることに変わりはなく、特に人民解放軍が「斬首戦」と通称される政経中枢への奇襲的打撃による侵攻を企図した場合への備えとして重要である。

現在中華民国軍陸戦隊は3個陸戦団を中心に、偵察部隊、戦車隊、対テロ部隊として選抜された陸戦特勤隊を編成している。装備としては各種火AAV7装甲車M41軽戦車M60戦車などを保有しているが、一部の装備に関してはやや旧式化している面も否めない。


日本


第二次大戦以前

日本における近代的な「海兵隊」の最初のものは、幕府軍に設置された「マリニール」である。これはオランダ海兵隊に倣ったものであった。


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最終更新日: 15/10/17 18:42
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