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潜水艦


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潜水艦とは、水中に潜行可軍艦の総称である。

概要

潜水艦は(特に原子力潜水艦の場合)出航、入港時以外は常に中で航行しているため、他の水上艦艇とは違い衛星などでも探知しづらい。また、機やソナーで相手の位置を知ることも困難である一方、多種多様な任務をこなせることから現在軍の影のといってもいいかもしれない。

ただし爆や対潜ミサイル、対潜機などの対潜水艦装備(対潜装備)も多く、また発見されて撃沈されると乗組員はまず船体の回収すらままならないため、特長である隠密性の裏には決死というリスクも存在する。そのような事情から、潜水艦勤務は軍の中でも較的"快適"な生活を送れることが多い。

日本では潜水艦といえば「沈黙の艦隊」や各種ゲームのおかげでイメージがしやすくなっただろう。もっとも、あの作品に描かれているような潜水艦同士の戦いは現在(表されているかぎり)発生していない。一応念のために書いておくけど、発生してないのは潜水艦同士の戦いであって、「沈黙の艦隊」や「Battlestation」で起きているようなトンデモ仮想戦ではないのであしからず!


推進機関


第一次世界大戦ごろから本格的に導入され始めた潜水艦だが、現在の潜水艦はその推進機関から大きく分けて以下の二つに分かれる。

原子力潜水艦(原潜)「潜水艦ファイル中村秀樹 笠倉出版社 2015 pp.68-69
艦内に原子炉を搭載し、そこで発生させた電を推進機や艦内の電に使用する。初期の原潜は原子炉で発生させた蒸気で直接タービンを回し、減速歯車を介してスクリューに伝えていたので、歯車が発生させる騒音で探知される危険性があった。現在は発生した電モーターを回すので騒音減している。ただ、原子炉を冷却するポンプなどは止められないので、それらの補機類の雑音低減の努もなされているが、原理的には通常のほうが静かになる。
原子炉による事実限の航続と、ふんだんに使える電が原潜の大きな利点になっており、また、水上艦と違って造波抵抗がない分、原潜が最も高速を出せる軍艦にもなっている。
当然ながら建造費は通常より高い。
通常動潜水艦
い話が「原子炉以外の動で動く潜水艦」。
流はディーゼルエンジンで、補助としてスターリング・エンジンなどのAIP非大気依存推進(Air Independent Propulsion)を意味する英語略称、およびその技術。大気を必要としない・またはごくわずかの大気でいいので、浮上する必要のない推進機関のことをす。を用いて推進、もしくはそれらの機関で蓄電池に充電した電で航行する。しかし出や航続時間は原子力潜水艦とべれば僅少である。また内燃機関を使う関係上、浮上航行または浅深度でのシュノーケル航行によって継続的に空気を取り入れねばならないため、水上中から発見されるリスクが高い。
一方、騒音である機関を任意に停止させバッテリ駆動で航行することができるため、原子力潜水艦にべると静粛性では有利である場合が多く、隠密性に長ける。近年はバッテリ技術の進歩により、潜行できる時間も以前にべ格段に長くなっているとされる(しかし前述の通り空気補給時の被発見リスクを加味すると必ずしも原潜より静粛性で優れているとは言い難い)。

任務


また、役割も大別すると二つに分けられる。

タイプ 説明
攻撃潜水艦

水上艦、輸送艦、輸送船などに対する攻撃を主任務とする。最近では特殊部隊の輸送、ミサイルによる対地/対艦攻撃、敵拠点の監視、機戦など様々な用途に用いられる。一般に潜水艦の多くはこちらに属する。
戦略潜水艦

戦略核ミサイル(潜水艦発射弾道ミサイル)を搭載し、敵の都市を標的とした相互確破壊(MAD)を担う。戦略爆撃機、地上発射ICBMと並び核戦略では重要な要素で、中深く潜行し位置を秘匿しつつ移動できるため抗堪性は最も高いとされる。英露中が運用し、北極などに常に展開している。

長期間潜行して核抑止を担う関係上ほとんどが原子力駆動の潜水艦である。また、弾道弾を撤去して多数の巡航ミサイルを搭載したものを巡航ミサイル潜水艦(SSGN)として区別する場合がある(巡航ミサイル運用専門に開発されたものもある)。

略号


米海軍の表記法が一般的に使われている。SSは潜水艦一般をすと同時に通常動の攻撃潜水艦の代名詞としても使われる。末尾のNはnuclear propulsionの頭文字で、これが付けば原潜である。Bはballistic missile弾道ミサイルを搭載している潜水艦に付く。Gはguided missile、誘導ミサイル巡航ミサイル)を搭載している潜水艦に付けられる。「原潜回廊小川和久 講談社文庫 1987

米海軍の戦略原潜であればSSBNになる。米海軍の攻撃潜水艦ならSSNになるが、巡航ミサイルも搭載していればSSGNになる。

各国の潜水艦

現在世界で潜水艦を独自に開発、建造しているは少ない。これは潜水艦の動、あるいは圧に耐えられる鋼材や耐圧構造などにかなりの技術蓄積が必要なためでもある。以下はな潜水艦建造

国家 原潜 通常 状況
アメリカ

対地攻撃用の巡航ミサイルや特殊戦部隊投入など、研究・発展にも余念がない。

世界初の原子力潜水艦ノーチラスを就航させた後、現在ではすべてを原子力潜水艦として、攻撃原子力潜水艦(SSN)ロスアンゼルス級、シーウルフ級ヴァージニア級をはじめ、戦略潜水艦オハイオ級も含め計71隻を配備しており、非常に強な潜水艦戦をもつ。

ロシア

アメリカと異なり、沿警備などの理由から通常動潜水艦も建造しており、ソ連時代からは大幅に減少したものの、原子力潜水艦とあわせて計70隻あまりを保持している。
中でもキロ級は攻撃・静粛性において高い性を誇り、輸出も好調なため各で運用されている。
原潜に関しては初期にはあまりに低い放射線遮断技術や原子炉の安全性の問題があったものの、アルファ級・シエラ級・アクラ級といった高性艦を次々と登場させアメリカを驚かせた。

有名な潜水艦としては映画レッド・オクトーバーを追え」などで有名になった戦略潜水艦タイフーン級世界最大の潜水艦)・攻撃原子力潜水艦アルファ級など。ただしこれらの艦名はNATOコード名なので、ソ連ロシアで実際はタイフーン級は「アクラ」(→後にドミトリー・ドンコイ名)(project941)。アルファ級「リーラ」(project705)と呼ばれていた。

また、中国などはロシアから潜水艦を購入、あるいはロシア系技術を用いて潜水艦を建造しているなど、ドイツと並んでロシアの(流れをうけつぐ)潜水艦は世界に広まっている。

イギリス

現在も数隻規模であるものの独自に建造した原子力潜水艦をもつ。戦略4隻、攻撃6隻の編成である。特に注すべきは世界でもしいポンジェット方式で推進する攻撃原子力潜水艦トラファルガー級。また原子力潜水艦でただ一隻、水上艦艇を撃沈させたチャーチル級「コンカラー」などが有名。現在トラファルガー級の代替としてアスチュート級が建造中。
戦略原潜としてはタイフーン級・オハイオ級に次ぐ大艦であるヴァンガード級を運用中。

フランス

第二次世界大戦以前より潜水艦を建造していた歴史のあるで、現在原子力潜水艦を建造、配備している。
ド・ゴール大統領の積極的な核戦保有政策で戦略原潜を最優先で開発し、攻撃原潜の開発を後回しにするという類を見ない開発計画を行った(通常、攻撃原潜の運用実績を元に戦略原潜を開発するのが普通)。
最新はル・トリオファン級原潜(戦略、4隻)がある。攻撃原潜としてリュビ級(6隻)があるが、次世代攻撃原潜として、シュフラン級の建造が計画されている。

中国

ソ連時代に潜水艦を供与されたのがスタート。ただし、お世辞にいって建造技術は褒められたものではなく、一世代前の騒音レベルだとか色々評価は散々だった。日本の領を通っていた級の一件が最たるもので、台湾-アメリカ-日本と延々と追跡されることになった事件まである(ただし2004年当時の時点で級は中国においても旧式扱いであったことを留意すべし)。

ただ、最近はロシアのキロ級通常動潜水艦を導入する一方、建造技術をいろいろなから習得しているようで、パキスタン経由でフランスAIP機関技術など取り入れ静粛性はかなり向上した模様(ロシアのヴィクターIII級、あるいはアメリカのロスアンゼルス級原子力潜水艦相当ともいわれる)。093、094といわれる最新の戦略、攻撃原子力潜水艦を建造・あるいは導入中ともいわれる。

ドイツ

第一次大戦で、圧倒的なを持つイギリスシーレーンを絶つために、潜水艦技術を発展させた。二つの世界大戦で猛威を振るったUボートは特に有名であり、潜水艦=ドイツという1つの固定観念すら出来上がっている。

その血統なのか、通常動潜水艦を今でも多く建造し、世界に輸出、あるいはライセンス供与している。特に209なんかは輸出ベストセラー潜水艦である。また214は財政危機が導入することと不良定評がある

建造する潜水艦は較的小で、沿向けの通常動潜水艦でAIP推進が体なので使い勝手が良いようだ。もっとも、最新はあまりいい評判が流れてこないようだ。

スウェーデン

武装中立の是から独自の軍事技術の確立を入れており、意外と知られていないが、コンパクトな潜水艦を建造している。実はスターリング・エンジンを潜水艦AIPとして取り入れた最初のゴトランド級潜水艦は数年前にアメリカにも貸し出しされたほど。

インド

インドの原潜の歴史はまだ浅く、80年代ソ連製の原潜アクラ級「ネルパ」をインドが購入、「チャクラ」と名づけられて2012年ロシアからインドへと引き渡された。ただ、インドでは初のミサイル原潜としてアリハンArihant)も開発され、2015年から配備されている。

実は、常任理事国以外でのにおいて原潜を保有しているというしい例。

イスラエル

地政学的にあまり軍を重視していないイスラエルであるが、沿防御のために1950年代からイギリスから中古のS級・T級潜水艦を輸入して運用していた。
1970年後半にはドイツ206に独自要を盛り込み、イギリスで建造(政治的理由とか何とか)されたガル級を運用していた。

しかし湾岸戦争イラク弾道ミサイル攻撃を受けたことにより、報復攻撃が可な攻撃潜水艦の取得を強く望むようになった。
そこでドイツ212A型ベースに大化、AIP機関からディーゼルエレクトリック方式に換装したドルフィン級を運用中。
これは通常動としては類を見ない650mm魚雷発射管を備え、核弾頭搭載の巡航ミサイルの運用を持っていることが有視されている。

このため、通常動潜水艦でありながら核攻撃が可という、非常に稀有な存在となっている。

日本

第二次世界大戦終了後発足した海上自衛隊の潜水艦は、最初に導入した潜水艦(米海軍から貸与されたガトー級)を除けばすべて産の通常動潜水艦を使用しており、昭和40年以降はほぼ年に1隻のペースで新造艦を就役させている。平成222010)年に決定した防衛計画の大綱によって、海上自衛隊の潜水艦は16隻態勢から22隻態勢に移行することが決定しているため、海上自衛隊 潜水艦建艦史」勝 純也 2014建造のペースは変えずに既存艦の寿命を16年から22年に延長することで最終的に22隻態勢を実現すると思われる。

特徴として、通常動潜水艦であるにもかかわらず、その船体の大きさがあげられるだろう。荒がつづく日本海太平洋をふくむ広大な領があるため、艦の安定性確保や長期間の航任務につく必要性があること、さらには乗組員が三直制で艦の運用にあたるなど日本特有の事情のため、沿での活動をとするロシアドイツなど他の通常動潜水艦にべてほぼ二倍のサイズとなっている。

サイズ的にはもはや小の攻撃原子力潜水艦とほぼ同じサイズとなっており、このようなサイズの通常動潜水艦を建造しているのは日本しかないのだが、それも理由があってのことである。スターリング機関などAIP技術の取得にも取り組んでおり、最新潜水艦として「そうりゅうが建造されている。

自衛艦の中で、潜水艦だけは艦名と番号を書いていない。所属や式を知られないようにするため、1976年度から消している。兵器生産の現場」朝日新聞名古屋本社社会部 1983 p.174

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最終更新日: 19/06/23 23:14
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