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鳥人大系とは、手塚治虫により1971年3月から1975年2月まで『S-Fマガジン』にて連載された漫画及びそれらが収録された文庫全集である。
進化した鳥が、やがて人間を支配するという架空の未来を描いたSFです。
ある日、地球の鳥類が急に知能を持ち始め、人間を襲って、地球の支配者になってしまいました。
それは実は、はるかな宇宙の鳥類に属する高等な宇宙人による策略でした。
鳥たちは人類を家畜としてあつかい、人類の文明を引き継いで、国家、法律、貨幣制度、階級を持つ高度な文明を作っていきますが、それは人類の歩いた道を再びなぞることでもあったのです。
やがて鳥たちの間に、肉を食べる種族と、虫や穀物を食べる種族の対立が生まれ、争いの絶えない社会になっていきました。
そのころ宇宙では、再び地球の支配者を別の生物に変えようという議論が始まりました。そして選ばれた新たな支配者となる生物とは……。
一話一話は短い短編集のような形式だが19章すべてが繋がっていてブラックユーモア溢れた壮大なストーリーを奏でる。
フランスやアメリカなど海外の読者からも反響が大きかった作品でそれに呼応して表現がいつもよりバタ臭い欧米風となっている。
▲1975年6月、とある農家で放火と見られる出火からの一家焼死事件が起こった。
同年7月、先述の事件の現場から300mほど離れた家で再び出火。家人の目撃によれば小鳥がマッチを咥えて放火したという。
太った鳥肉アレルギーの男はおもむろに難破により船客の男と若いグラマラスな女と三人で漂流し、鳥が大勢いる島にたどり着いた時の話をし始める……。
古風かつ長すぎる名前のニュース解説者にカササギの一種がソ連で人間を焼き鳥状態にして食しているという緊急速報が入る。
アルトコロデ一ワノスズメニコキツカワレテイタオジイサントオバアサンノオハナシ。
若き鳥類学者のニームは大統領秘書官の招待により、およそ七百万羽の鳥による焼土作戦で焼け野原となったワシントンへ赴き、かつて飼育していたペルー産コンドル、オーベロンの暗殺を命じられる。
白人地区と黒人地区に分断された南ア連邦での鳥たちの人種観察。
ドゥブルゥド主能長はゾラ系第三伴星の歪んだ進化を是正するよう熱弁を披露する。
ナルコーは食肉部族であるギノンの強い提案により社交スポーツである闘群に挑戦することとなる。
勝つために妹が飼っているキルを借り闘群に挑むがその裏ではキルとギノンに飼われているジャグによる鳥への反逆が計画されていた。
鳥人達にとってのイエス・キリスト的存在であるポロロが生まれる際の話。
偏食の影響で鳥たちは正常な卵が産めなくなっていた。
ポロロは今こそ人間の模倣をやめ、鳥は鳥らしく生きようと説く。
突然変異で現れた優秀な人間は鳥たちの目には魔力としか形容することが出来ない武器を発明していた。
その人間に鳥は山猫と言う名を与えもてなし観察するのだが……。
殺し屋ベグラーの元にとある考古学者から古代文明の眠った遺跡を守る人間殺しの依頼が届く。
当初はあまり任務に乗り気ではないベグラーだったが三匹の人間はいずれも“ニンジャ”であり遺跡に残った文明の中にはとんでもない代物も混じっていた。
赤嘴党という巧妙な手口で卵を入手する残忍な食肉部族の秘密組織が勢力を伸ばしていた。
「同胞食いなど人ザルにも劣る」そう口にし党の撲滅に奔走するモッズ警部もまた発作的な食肉欲求に苦しむ食肉部族なのであった。
カモメたちは足を水にひたさずに珍味を手に入れた。
彼らは太り飛ぶことすら面倒くさがり話題と言えば毛並みや羽毛のツヤの競い合いがほとんどであった。
だがジョンガラという名のカモメだけは違っていた。
真夜中に目を覚ました小鳥が窓を閉めようと起き上がると庭園に二人の人間の子供の幽霊が降り立っていた。
沼地に住む被差別階級であるスキルアード族のラップと育ちのいい虹鳥族のウィルダのラブストーリー。
かつてドゥブルゥド首能長が提案したゾラ系第三惑星(通称:地球)についての件で重大な誤りが発見されたためウルペレスト四級委員はドゥブルゥドに対し懲罰動議を提出する。
ウルペストによると鳥人族出身の首能長は身内可愛さと利権のために権力を乱用して提案を通したと指摘するが……。