アインクラッド編とは、川原礫著によるライトノベル作品、「ソードアート・オンライン」シリーズの1巻、2巻及び8巻の一部に該当する物語の第1章のこと。イラストはabec。
概要
電撃文庫(アスキー・メディアワークス)より刊行されている「ソードアート・オンライン」シリーズの第1章にあたるもので物語の導入部である。
物語は2022年に実用化された世界初のVRMMORPG「ソードアート・オンライン」の正式サービス時に、デスゲームと化したSAO内で、1万のプレイヤー達の戦いを描いていく。また、この「VRゲーム」という設定はシリーズを通して登場し、「現実」、「ゲーム」との橋渡しとしても重要なファクターとなっている。
近未来SF作品ではあるが、「オンラインゲーム」の中という特性上、ネット用語やスラングが多く登場し、また多くの独特の設定が存在している。
公式あらすじ
「これは、ゲームであっても遊びではない。」
2022年。人類はついに完全なる仮想空間を実現した。
VRMMORPG(仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム)「ソードアート・オンライン」のプレイヤーの1人であるキリト。 SAOの世界を満喫していた彼は、ログインした他の1万人のプレイヤーと共にゲームマスターから恐るべき託宣を聞かされる。
それは、ゲームをクリアすることだけが、この世界から脱出する唯一の方法であること。
そして、このゲーム内でゲームオーバーは、現実世界での死を意味すること。
それが、このゲームの恐るべき全貌であった。キリトは、いち早くこのMMOの「真実」を受け入れ、パーティーを組まないソロプレイヤーとして終わりの見えない死闘へと身を投じていく・・・・。
登場人物(ネタバレなし)
主要人物
- キリト(CV:松岡禎丞)
- 物語の主人公で死のゲームと化した『SAO』で戦い続けるソロプレイヤー。女性のような顔立ちと線の細いシルエットだが、戦いの腕は『SAO』でも最強クラスの剣士。
黒色の装備を好み片手剣士にしては珍しい盾なしでさらに元βテスターにしてソロで前線に挑んでいることから「黒の剣士」の二つ名をもつ。性格は優しく、場の空気を読むことは苦手である。
- アスナ(CV:戸松遥)
- 物語のヒロインで攻略最強ギルド《血盟騎士団(KoB)》の副団長を勤める最強クラスの女性剣士。
- 《血盟騎士団》の純白と真紅を貴重としたユニフォームをきており、剣技も扱う細剣の手数の多さ、正確さ、速さから「閃光」の二つ名をもつ。栗色の長いストレートヘアに美少女、さらに最強ギルドの副団長をやっていることからかなりの有名人である。(一部プレイヤーでは『アスナ様』で通っている)。
- クライン(CV:平田広明)
- 攻略ギルド「風林火山」のリーダーを勤める最強クラスの男性剣士。
- 『SAO』が始まってすぐにキリトにフィールド上で基本を教えてもらった仲で、その後も友人として接している。情に厚く、ソロで戦うキリトとは前線ぐらいでしか会う機会がなく、ソロのキリトを心配する「兄」のような面も見せる。またキリトの成長を嬉しがるような様子も見られる。
- エギル(CV:安元洋貴)
- 第50層アルゲードで故買屋を営む商人プレイヤーであり、且つ、最強クラスの斧使いの男性。
第1層ボス攻略時にキリトと顔なじみになり、その後の攻略で親密な関係となっていった。風貌はかなりの巨躯に日本人離れした顔、浅黒い肌にスキンヘッドに髭というかなりの強面であるが、クラインと同じく情に厚く、人間関係を大事にする出来た大人である。
- ヒースクリフ(CV:大川透)
- 第55層グランザムを本部に置く攻略ギルド最強と言われる《血盟騎士団》の団長。
見た目は若く、学者のような雰囲気をまとっている。銀髪の長い髪を纏め、前にたらしている。
- 茅場 晶彦(CV:山寺宏一)
- ゲームメーカー「アーガス」SAO開発ディレクターにしてナーヴギアをはじめとしたフルダイブ用マシンの基礎設計者。量子物理学者、天才的ゲームデザイナーとして知られ、ネットゲーマーのキリトは以前から彼を憧れていた。SAOサービス開始初期に「デスゲーム」を宣言した本人。
「―――これはゲームであっても遊びではない」という言葉は、彼が雑誌インタビューで語っていたものである。
- ユイ(CV:伊藤かな恵)
- 第22層の森の中で白いワンピースを着て倒れていた黒髪の少女。アスナが《索敵》スキルで発見し、キリトが保護した。プレイヤーであるはずなのにカーソルがなく、モンスターでもなく、さらにNPCによるクエスト表示もないため正体がわからなかった。
- シリカ(CV:日高里菜)
- 幼い愛くるしい容姿にセミロングの髪をツインテールにしている。13歳にして中層エリアを十分な安全マージンを取りつつ、ほぼピナと一緒にパーティーを渡り歩き、1人で狩りをしている。小動物型のレアモンスター、「フェザーリドラ」という小さなドラゴンを偶然一発テイム(飼いならし)に成功し、ピナと名づけ、一緒に狩りをしていた、『ビーストテイマー』である。
第35層、「迷いの森」でピンチの所をキリトに助けられた縁で、第47層の「思い出の丘」を目指す事になる。
- リズベット(CV:高垣彩陽)
- 第48層「リンダース」にて自身の店を持ち、武器防具店&鍛冶屋を営んでいるマスタースミス(鍛冶スキル完全習得者)。アスナと同い年の親友で愛称はリズ。リズベットとアスナの親交はSAO初期、露天販売をしていた頃にさかのぼり、今のリズのアバターはアスナによって決められた物。
武器を探しに来たキリトに自身の最高傑作を折られ、色々あって剣の材料を取得する為第55層の西の山へ一緒へ行く事になる。
その他登場人物
- ディアベル(CV:檜山修之)
- 第1層のボス攻略のリーダーを務めていたプレイヤー。バラバラだったプレイヤー達を纏め上げ、協力して第1層ボス攻略に当たった。
- キバオウ(CV:関智一)
- ディアベルの攻略会議中、乱入してきた一般プレイヤー。関西弁が特徴的。βテスターへ弁済を要求したがエギルの意見によりその場は黙り、後に和解、第1層ボス攻略に参加した。
ボス攻略後にキリトに向けていった「ビーター」の発言者。
- サチ(CV:早見沙織)
- ギルド《月夜の黒猫団》の紅一点。キリトが縁があって助け、誘われてかつて所属していたギルドのメンバー。攻略済みの『中層』ゾーンでリアル仲間と共に暮らしていた。ギルドメンバーでもキリトが入るまで前衛はテツオのみだっため片手剣に転向した。
- ケイタ(CV:豊永利行)
- ギルド《月夜の黒猫団》のリーダー。キリトに助けてもらったことからキリトをギルドへ誘い、キリトは入団した。自分たちの家を買うという目的のために金を溜めている。攻略も視野にいれ、メンバー達のレベル上げも行い「攻略組」の仲間入りを目指していた。
- アルゴ(CV:井澤詩織)
- アインクラッドでも数少ない「情報屋」を営んでいる女性。βテスターの一人で通称《鼠のアルゴ》。
顔にフェイスペイントでネズミの髭を3本書いている。背は低く、顔立ちもキリトよりも年下に見える。情報屋として売れるものはなんでも売るが「誰がベータテスターかは売らない」。
- ロザリア(CV:豊口めぐみ)
- オレンジギルドの《タイタンズハンド》のリーダー。シリカが「迷いの森」で喧嘩分かれたしたその人。
- グリセルダ(CV:石丸博也)
- ギルド《黄金林檎》のリーダー。同じギルドの所属するグリムロックの妻(現実世界も同じ)であり、優れた女性剣士。たまたま倒したレアモンスターから敏捷力を上げるS級レア指輪をドロップした為、協議の結果売ることになり、街にいったが帰ってこなかった。
- ヨルコ(CV:山本希望)
- 黄金林檎のギルドの元メンバーで、当時指輪売却に反対していた一人。同じ元メンバーのカインズが時計台に吊るされ死亡したのをみて始めに悲鳴を挙げた。その後事件解決のためにキリト・アスナらから事情を聞かれている。
- カインズ(CV:川島得愛)
- 黄金林檎のギルドの元メンバーで、当時指輪売却に反対していた一人。グリムロック製作の剣で時計台に吊るされ、多くの聴衆の面前で死亡した。
- シュミット(CV:土田大)
- 《聖竜連合》リフェンダー隊リーダー。黄金林檎のギルドの元メンバーで、当時指輪売却に反対していた一人。キリトらからカインズがグリムロック作成の剣で死亡した事を告げられると異常に怯え始め、ヨルコとともに事情を聞くことになった。
- グリムロック(CV:成田剣)
- 黄金林檎のギルドの元メンバーの一人。グリセルダの夫(現実世界も同じ)。カインズが死亡した剣の製作者。
- クラディール(CV:遊佐浩二)
- 《血盟騎士団(KoB)》のギルドメンバーで、アスナの護衛の一人。アスナに狂信している。キリトら「β上がり」をかなり嫌悪し、差別している上にアスナとの仲を快く思っていない。
アスナの護衛任務とはいえ、自宅の前で待ち伏せたり、自宅を監視したりとまるで「ストーカー」のように行き過ぎた行動をしていた。
- コーバッツ(CV:稲田徹)
- 巨大ギルド《アインクラッド解放軍》の中佐。尊大な「軍人気質」になりきっており、「このデスゲームを攻略することが全てのプレイヤーの目的であり、その情報に関して共有するのは当然『義務』である」とファシスト的な発言がみられる頑固者な壮年プレイヤー。
- ゴドフリー(CV:江原正士)
- 《血盟騎士団(KoB)》のギルドメンバーでフォワードを務める前衛。ハイレベルプレイヤーでクラディールの上司。豪放磊落で気さくな中年男性。副団長のアスナにも意見をし、なによりもギルド内の人間関係を重んじる人のできたプレイヤー。
- サーシャ(CV:藤井京子)
- 眼鏡をかけ、修道服のような青いドレスに短剣をまとった20代の女性。キリト・アスナがユイの知人を探しに「はじまりの街」を訪れた所、知り合った。子供たちからは「サーシャ先生」と慕われている。
周辺フィールドでレベル上げをしていたところ子供が見捨てられず、次第に教会に匿うようになり、一緒に住んでいる。
- シンカー(CV:水島大宙)
- 《アインクラッド解放軍(ALF)》ギルドリーダー。元は現実世界でMMOトゥデイという日本最大のMMORPGに関するゲーム情報サイトを運営していた管理人。
- ユリエール(CV:白石涼子)
- 《アインクラッド解放軍(ALF)》ギルドリーダー副官。銀髪で空色の目が似合う日本人離れした顔を持つ女性(アバターなので髪や目は変更可能)。怜悧という言葉がぴったりの女性プレイヤー。見た目とは違う、礼儀正しい姿勢で人と接する。
現在のギルドの惨状に憂い、さらにシンカーの事についてキリトらに相談ごとを持ちかけた。
- ニシダ(CV:斎藤志郎)
- 50歳は迎えているだろうと思われる初老の男性。厚着の装備に釣竿をもっている釣り師。第22層主街区コラルの村郊外の巨大な池でキリトが釣りをしているところで出あった。
現実の世界ではアーガスと提携していたネットワーク運営企業「東都高速線」の保安部長。SAOの保守回線の責任者だったが、ゲーム開始当初、自分の目で確かめにいくとダイブし今回の件に巻き込まれた。
用語など
設定関連
- アインクラッド
- 正式には「浮遊城アインクラッド」。
VRMMORPG「ソードアートオンライン『SAO』」の舞台となる仮想空間。周囲にもいくつか浮遊島が浮いているのが確認できる。 100層からなる巨大な鉄と岩の浮遊城で、内部の1層ごとに雪山、草原、森林などを内包している。一層ごとに「迷宮区」と呼ばれるボスのいる部屋までのダンジョンがあり、ボスを倒すと上の層の「転移門」をアクティベートすることによって行き来することが出来るようになる。これをくりかえし、100層のボスを倒した時点でゲームは終了となる。
中は「NPC」(ノン・プレイヤー・キャラクター)がすんでおり、多種多様な街も存在する。さらに攻略だけのスキルだけでなく、「釣りスキル」や「鑑定スキル」または「お料理スキル」等、アインクラッド内で擬似生活も楽しめるようなスキルが多種多様にある。擬似的ではあるが「婚約」も可能。
- エクストラスキル
- 武器スキルにおいて、ただ武器の熟練度、パラメーターを上げただけで出現しないスキルのこと。 これは出現の条件がはっきりしておらず「ランダム条件」とまで言われている。しかし<カタナ>のように曲刀をずっと修行していれば出現するものもあり、現在は十数種確認されている。
- NPC(ノン・プレイヤー・キャラクター)
- 由来はテーブルトークRPG用語の1つであり、プレイヤーが操作しないキャラクター、人物をさす。ノン・プレイヤー・キャラクター(Non Player Character) 一般にRPG等の街や城にいる主人公の家族・店の店員・普通の村人・王や姫・モンスターなどの敵キャラクターなどである。これらは「イベントの発生条件」、「クエストの依頼」などを行い、ゲームバランスを整える役割を担っている。
- VRMMORPG
- NERDLESマシンによって生成される仮想空間を舞台としたMMORPG。世のゲーマー達にとっては究極のRPGを体現したジャンルであり、大いに期待を寄せられていた。
- Cardinal System(カーディナル システム)
- 通称「カーディナル」。
ゲーム「ソードアート・オンライン」を制御・統制する巨大なシステム群のこと。またそのメインプログラム。メンテナンスを不要とするエラーチェック及びゲームバランサー機構で、世界のバランスを自己の判断で制御している。 カーディナルシステムは2つのコアプログラムが互いを修正し合うことで常に最適状況を維持するよう設計されている。さらに無数の下位プログラムによって世界の全てを調整している。モンスター、NPCのAI、アイテムや通貨の出現バランス、プレイヤーの生命管理維持までも行っている。
ただし、プレイヤーの精神性に由来するトラブル(つまりゲーム内で受けたショック、不安、絶望、トラウマなど)はプログラムであるカーディナルシステムでも制御できる範囲を超えており、そのため、数十のメンタルヘルス・カウンセリング用プログラムに対処させる計画だった。
- 圏内(けんない)
- 正式には≪アンチクリミナルコード有効圏内≫という。
SAOではモンスターが存在する「フィールド」とモンスターの存在しない準備・休憩・探索のできる「都市や町」にわかれている。「都市や町」の中をアンチクリミナルコード有効圏内といい、通称「圏内」、フィールドを「圏外」という。この「圏内」ではあらゆる戦闘(デュエルを除く)、各種毒攻撃なども紫色の「システムエフェクト」に阻まれ、窃盗、強盗なども不可能である。そのため「安全地帯圏内」ともいえる。
(だから圏内では「犯罪禁止」(アンチクリミナル)と言われる通り一切の犯罪は犯せない)
しかし「PK」つまり「プレイヤーキル」、「SAO」で言えば『殺人』がゲーム中期でそのやり口が広まって多発して起こってからは、殆どの人が休憩するときは自身の家、施錠できるホームか同じく施錠できる宿屋で睡眠・休憩をとるようになっている。
- 圏内戦闘(けんないせんとう)
- 通常、ギルドやパーティメンバー間で「圏外」に出る前に戦闘訓練・模擬戦に用いられるもの。
『圏内』では≪アンチクリミナルコード≫によって守られており、いくら攻撃しようとも「コード」に守られてるので、プレイヤーを任意に動かすこと、ダメージを与える、PKをするということは一切出来ない。だが裏を返せば、「幾ら攻撃しても犯罪者にはならない」ということから圏内での訓練に用いられる。
ただ、ソードスキルを発生させ、相手の障壁にぶつかる音や阻害するシステムウィンドウの発光、さらに衝撃によるノックバック(反動)は「レベル」(特に筋力・攻撃力パラメータ)に比例し、高レベル者のものはとても耐えられるものではない。
- スキル
- ゲーム「ソードアート・オンライン」内に用意されているシステム。
戦闘用スキル、「ソードスキル」だけではなく、そのほかに鍛冶、革細工、裁縫といった「製造系」、釣り、料理、音楽といった「日常系」まで多岐に渡るスキルが用意され、まさに「SAO」内で「仮想的に住むことが出来る」ので発売前から人気を集めた。
ただ、「デスゲーム」が伝えられてからは「攻略組」を支える「製造系」スキルを高める「商人・職人プレイヤー」、「最前線で攻略を目指す戦闘関連を極めるプレイヤー」とほとんど日常系やその他関連のスキルは上げられておらず、いたとしても殆ど趣味か酔狂である。
詳しくは記事「ソードスキル」へ
- ソードアート・オンライン(Sword Art Online)
- 略称はSAO。真の仮想世界を構築するナーヴギアの性能を生かした世界初のVRMMORPG。2022年10月31日に発売。ユーザーの期待と渇望を受け、初期出荷分1万本は瞬時に完売したが、同年11月6日の正式サービス開始と同時に茅場によりデスゲームの舞台と化した。
自らの体を動かし戦う、というナーヴギアのシステムを最大限体感させるため、魔法の要素を排し、代わりにソードスキルという必殺技と、これを使うための様々な武器類が数多く設定されている。また鍛冶や裁縫、釣りや料理、音楽など戦闘用以外のスキルも多数用意され、ゲーム内で生活することができる。
ゲームの舞台は石と鉄で構成され、全百層からなる巨大な浮遊城アインクラッド。内部には都市や村、森や湖などが存在する。上下のフロアをつなぐ階段は各層一つのみ、その全てが怪物のうろつくダンジョンに存在し、階段の直前には強力なボスモンスターが立ちはだかっている。通貨単位は「コル」。
- ソードスキル
- SAO内でいう「剣技」、つまり「必殺技」にあたるものである。SAOは「魔法」というものを排している為に武器による技、スキルが充実している。様々なある武器ごとに出現するスキルがことなる。
それぞれの武器の熟練度ごとに使えるスキルが増え、使用することが出来るようになる。そのため「基本技」、「上位スキル」などと区別がされる。ただこの上位スキルなどの「クラス分け」は『SAO』内では明確に決まっておらず自身のパラメーターや武器の熟練度等に関係する。単純に熟練度最高で得られるものもあれば、条件を満たさないと最上位スキルを得られない場合がある。比較的「攻撃の手数が多い技」ほど上位スキルに据えられることが多い。
基本は技にあった「ファーストモーション」に武器を構えるとシステムがそれを汲み取り、様々な光跡を描いてあとは自動的に放つ。規定モーションをしないとソードスキルは発動しない。そのためソードスキル発動時は筋力パラメータもそうであるが「システムのアシスト」も働いている。
- デュエル
- ゲーム「ソードアートオンライン」に備わっているプレイヤー同士の決闘システム。基本的な使用方法は「意見の違いで物事が決まらない」、「腕試し」、「デュエルをして楽しむ」などである。種類には以下の3つがある。
・『全てに適用される条件』:リザイン(降参)した場合、降参したプレイヤーが負け、されたほうが勝ちとなりそこで終了。
→≪ノーマルモード≫:別名≪完全決着モード≫
勝利条件:どちらかのHPが0になるまで戦い、相手のHPを0にした時点で勝利。
- →≪制限時間モード≫
勝利条件:互いに制限時間を決め、制限時間内にどれだけのHPがのこっていたか競う。多く残っていたほうが勝利する。
→≪初撃決着モード≫
勝利条件:「初めの一撃」を相手にヒットさせること。又は初撃が当たらなかった場合、その後相手のHPを先に半減させたほうが勝ちとなる。
- ナーヴギア
- 民生用NERDLESマシンの第一号機。形状は頭全体を覆う流線型のヘッドギア。
茅場晶彦によって基礎設計が行われた。世界初のNERDLES技術を用いた家庭用ゲーム機として様々なメーカーから発売され、絶大な売り上げを記録した。しかしSAOでゲームオーバーになった場合、または外部から強制的に離脱させようとした場合、装着者の脳に電磁パルスを流して破壊するよう設計されていた。
- PK(プレイヤー・キル)
- オンラインゲーム、MMORPGにおいて、別のプレイヤーを攻撃し、死亡させること。
この行為をプレイヤーキル (Player killing) と言い、これもPKといい、それを行うプレイヤーをプレイヤーキラー (Player Killer、PKer)と言う。PKを行うメリットとして、ゲームシステム上で死亡すると「自分の持ち物が全てその場でばら撒かれる」というものもあり、組織だった行為でPKを行う集団を「PKギルド」と呼ぶ。
SAOはVRMMORPGであるため「脅す」などが可能である。これらはオンラインゲームの基礎である。
しかしながら「ソードアート・オンライン」は「デスゲーム」である。PKをした時点で=『殺人』となるが、「SAO」内のPKプレイヤーは「殺しているのは狩場だ」という大義名分があるため、罪の意識が軽く、このデスゲームに疲れたものは安易になってしまうものも多い。
SAO内では必ずプレイヤー上に緑のカーソルがあるが、盗み、傷害、殺人といったシステム上の犯罪を行った場合、カーソルがオレンジ色へ移行する。それゆえ犯罪者をオレンジプレイヤー、その集団をオレンジギルドと言う。SAO内で「必要以上に殺人ばかりをするPKプレイヤー」のことを「レッド」といい、また「レッドプレイヤー」と通称する。しかしカーソルがレッドになるわけではなくレッドプレイヤーは存在しない。殺人プレイヤーが自己顕示で「レッド」と言った事から広まった。
- Detail Focusing System(ディテール フォーカシング システム)
- SAO内の壮大且つ、膨大なリソースを持つ風景、戦闘、町並みの付加分散として採用されたシステム。
いちいち広大なSAOの景色をプレイヤーへ再現していたらとてもじゃないがシステムリソースを使い果たし、本来のサービスを提供できなくなる。それを回避しつつ、プレイヤーに現実並みのリアルさを提供するのがDFSである。 プレイヤーがあるオブジェクトに興味を示し、それに注目し視点を凝らした時、その対象物のみリアリなディテールを再現するものである。
プレイヤーがフォーカスするとまるで『魚眼』のような視点になり、オブジェクトに注目するようになる。これによって仲間、プレイヤーのカーソル、HP、なども判断できる。もちろん戦闘時に置けるボスのHPとスイッチすべき仲間との間合いを計る場合や、回復のタイミングなど、このフォーカスは必須となってくる。
- NERDLES(ニードルス)
- 本作の根幹を成すバーチャルリアリティ技術。
名称は直接神経結合環境システム(NERve Direct Linkage Environment System)の略称。
ハードの内側に埋め込まれた無数の信号素子によって発生した多重電界でユーザーの脳と直接接続し、目や耳といった感覚器にではなく、脳に直接仮想の五感情報を与える事で仮想空間を生成する。同時に脳から体への電気信号も回収するので、仮想空間でいくら動き回っても現実世界の体はピクリともしない。
- ユニークスキル
- 出現条件もなく、さらに熟練度達成でも得ることが出来ない武器スキルのこと。
「他に類を見ない」という意味から「ユニーク」なスキル、と呼ばれる。しかし「出現条件が分からない」と言う意味ではエクストラスキルと変わらない。
ただ、「ユニークスキル」はあくまで「その本人1人しかでていない」という理由でそうよばれるためであって、基本は「エクストラスキル」として扱われる。
しかし、「発現条件がエクストラスキルでは分かるため情報屋に伝わり公開されている」ため、「情報屋にないエクストラスキル=「発現条件不明」=ユニークスキルと判断される。
組織関連
- アーガス
- NERDLES(ニードルス)テクノロジーを開発した大手ゲームメーカー。
元々は弱小ゲームメーカーだったが、当時中学生であった茅場晶彦が作成したゲームプログラムを商品化。爆発的ヒットによりその名前が業界に知れ渡る。 その後茅場が十八歳にして株式会社アーガスの開発陣に加わり、立て続けにリリースしたゲームはすべてそれまでの常識を打ち破る発想で世界中を熱狂させ、アーガスは業界トップにまで成長した。
かつて業務用NERDLESゲームを制作し、その直後からコンシューマ機器用ゲームの開発を始め、二年後『ソードアート・オンライン(SAO)』を発表。βテスト後に、満を持してSAOを発売したが、サービス開始直後に茅場によってSAOはデスゲームとなり、この責任所在を追及され、莫大な保証金を請求されたことで消滅せざるをえなくなった。
- アインクラッド解放軍(ALF)
- 正式名称:Aincrad Leave Forces(ALF)
SAO最大の規模を誇るギルド。通称『軍』。
元々は『ギルドMTD』という名前であった、MMOのニュースサイトである『MMOトゥデイ』の管理人をしていた、シンカーが作った互助ギルド。所属すると食事が支給されるため、多くのプレイヤーが参加し、千人超のプレイヤーが所属している。
獲得したアイテムを共同管理し、分配することで全員で迷宮を攻略しようとしていた。しかし第25層攻略時に大きな被害を出した後は組織拡充に専念、その後独占的な方針でプレイヤーを差別するようになり一般プレイヤーの間には「軍には極力近づくな」という共通認識が生まれている。
第74層攻略時、軍はまたも方針を転換。中下層の治安維持から上層に出てきて、攻略を再開すると宣言。
- 血盟騎士団(けつめいきしだん)
- 正式名称:Knights of the Blood(KoB)
SAO最強と称されるギルド。
SAO最強の男である『聖騎士ヒースクリフ』が作り、育て上げた。構成メンバーは50人程度と中規模であるが、全てが攻略組のハイレベル剣士である。 ユニフォームは白と赤で染められた騎士服とマント。
- 風林火山(ふうりんかざん)
- 正式名称:Wind Woods Fire Mountain(WWFM)
SAOの攻略組ギルド。クラインがリーダーを務め、SAOの前にやっていたゲームのギルドメンバーで構成されている。
- 聖龍連合(せいりゅうれんごう)
- 正式名称:Divine Dragons Alliance(DDA)
SAOの攻略組ギルド。レアアイテムのためなら一時オレンジ化も辞さない危険なギルド。KoBをライバル視している上級攻略ギルド。
- 月夜の黒猫団(つきよ-くろねこだん)
- SAOの中位ギルド。
元々同じ学校のコンピュータ部同士で集まった仲良しギルドだったが、ある時にキリトに助けられ、そのままキリトが加入した。
- 黄金林檎(おうごんりんご)
- 正式名称:Golden Apple(GA)
圏内事件の中心となった中位ギルド。
ギルド崩壊の原因となった指輪事件の真相を巡って過去のメンバーが事件を起こす。
- シルバーフラグス
- SAOのギルド。
描写は少ないが、キリトとシリカが合うためのきっかけとなったギルド。 オレンジギルドによって壊滅させられたらしい。 その時、リーダーが生き残って最前線で攻略組に仇討ちを依頼し、キリトがその依頼を受けた。
- ラフィンコフィン
- 正式名称:Laughing Coffin
殺人鬼PoHが組織したレッドギルド。
ゲームオーバーが現実の死となるSAOにおいて公然とPK(プレイヤーキル)を行う快楽殺人集団。
通称はラフコフ。カーソルはオレンジであるが他のオレンジギルドとは違い、目的を殺人そのものとするために区別されレッドギルドと呼称される。 次から次へと新しい手口を開発し、多数のプレイヤーを目的無く殺害していき、数多のSAOプレイヤーを震え上がらせた。本来存在しない「レッド」を呼称し始めたのもこのギルドである。
後に「攻略組」の有志を中心とした大規模な討伐パーティとの戦闘で壊滅したが、討伐戦は敵味方に多数の死者を出す最悪の殺し合いだったという。
アニメ
2012年7月より以下の放送局にて第1章「アインクラッド」、第2章「フェアリィ・ダンス」が2013年1月より続けて放送された。全25話の2クール。第2章「フェアリィ・ダンス」については別該当記事を参照のこと。
スタッフ
主題歌
- アインクラッド編(第1期1stシーズン 第2話~第14話)
- オープニングテーマ「crossing field」(第1話・第25話ではエンディング)
作詞・作曲:渡辺翔 / 編曲:とく / 歌:LiSA
エンディングテーマ「ユメセカイ」
作詞:古屋真 / 作曲:南田健吾 / 編曲:古川貴浩 / 歌:戸松遥
各話リスト
記事「ソードアート・オンライン」各話リスト項を参照→
アニメ各話Q&A
内容を見たい人は以下スクロールでお願いします ↓
アインクラッド編 《ソードアート・オンライン》(略称:SAO)
第1話 / 第2話 / 第3話 / 第4話 / 第5話 / 第6話 / 第7話 /
第8話 / 第9話 / 第10話 / 第11話 / 第12話 / 第13話 / 第14話
関連動画
関連静画
・ソードアート・オンライン アインクラッド -ニコニコ静画
関連チャンネル
関連項目
外部リンク