キン肉タツノリ単語

キンニクタツノリ

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キン肉タツノリとは、漫画キン肉マン』に登場するキャラクターである。

概要

主人公キン肉スグルの祖。56代キン大王
劇中ではすでに故人であり、王宮に飾られる歴代大王の肖像画や、過去の逸話の中でられる姿が確認できるのみで、そのため年老いた姿で描かれたものが多かった。後にキン肉サダハルが登場し、サダハルる時期の逸話で青年期の姿が描かれた。
容姿ははっきり言ってスグル達以上の不細工であり、青年期の姿も決して美形キャラとは言えない。それでも老後の状態から可な限り美化して描かれており、よくここまでまともな顔に近づけたという作者の手腕は見事と言うほかい。

彼は作中で非常にしい特質を備えた人物である。
開祖シルバーマンから、前大王真弓、現大王スグル、将来の王位継承者となるであろう万太郎まで、プロレスチャンピオンではあっても国家運営大王としては問題がある人物だらけのキン肉王家の中でほぼ一の政治手腕に秀でた人物であること。
そして、いつでもどこでもボタンひとつでリングが出現してプロレスが始まる作品世界の中で、まともにリングに立ってプロレスを行った描写が全く存在しない人物であることである。

経歴

キン王子として誕生し、高度な教育を受けて育つ。サダハルからも慕われる良きであった。

しかし当時のキンの王宮は悪大臣たちの腐敗が進んだ殿のような様相を呈しており、肝心な大王奸臣の讒言をに受けて実子サダハル閉するという暗君であった。

このような状況での後を継いで王として即位したタツノリだったが、当初は王権も弱く、サダハルの処刑を止めることもできずにする。サダハルが投されたにその旨を告げに現れ、暗に脱獄亡命を打診。
の治世の邪魔になるのであれば死をも受け入れる覚悟を固めていたサダハルだったが、の苦悩を見て、このようなキン肉族ならば一掃してしまった方が良いとすら考えるようになる。極端な発想ではあったが、サダハルもまた弱く正しき者が間違った者に苦しめられる姿を許せなかっただけなのだ。
そんなに向けて、タツノリは「慈悲の心が欠けている」という助言を与えた。これがこの兄弟の今生の別れとなった。

その後、タツノリは宮廷内の腐敗を一掃すべく革を断行する。その程は決して坦なものではかった。
普通社会に悪が蔓延し、正義がそれを打ち破るという話なら「王や支配者が悪者であり、英雄や民衆が腐敗権を打倒して新たなす」という形なら分かりやすいだろう。しかし、それが全く逆だったとしたら?
腐敗しているのは議会の方であり、一正しき心を持っているのが国王なのだ。そこで王権を強化しようとすれば「独裁」「弾圧」などと言った、いかにも正しそうな言葉で退けられてしまいかねない。王の側からの逆クーデターとして有な大臣の処刑や、の施行などの手段を用いるより他にさそうな状況だったが、タツノリは強硬手段を選ばず、地り強く活動を続けた。その結果、民からの支持を得ることに成功し、次第に宮廷内の権回復していった。

そんなタツノリに対して、悪大臣たちからは命を狙う刺客が次々に差し向けられた。王妃王子っての食事の最中にもすぐ手の届く場所にを準備しておき(警護兵や太刀持ちでかったのは、それらの裏切りをも警せねばならなかったためか)、襲いかかる暗殺者にも然と対処し、即座に刺し殺すという日常を送らざるを得なかった。
息子真弓、孫のスグルは共にオリンピック優勝の栄冠にいているが、タツノリにはそのようなプロレスにおけるタイトルは存在しない。プロレス大会に出るために王宮を開けて地球まで赴くことなど不可能だったのだろう。事あるごとに地球に来ている真弓スグルがおかしいのだ。

ある時、とうとう大規模なクーデターが発生し、タツノリも反乱軍に捕らえられてしまう。そして三日三晩に渡る苛拷問を受けるが、これをカーテンによって防ぎきり、奇跡的に生還。その事件以降は悪大臣たちの活動も縮小していった。結果的に、これは議会を抑える逆クーデターと同じ結果となったのだ。(だが、サダハルによれば悪大臣が反省したわけではなく、タツノリのあまりの強さにおとなしくなっただけだったらしい)

オリンピックでの優勝はしていないタツノリだが、悪魔超人正義超人覇権を懸けて戦った「第五次正悪人大戦」には参戦。すでに高齢となっていた時期だが、キン肉バスター悪魔超人の一人を打ち破っている。
この正悪人大戦はリングにそれぞれの代表を上げてルールに基づいた試合を行うものではなく、一面の荒野において多数の人たちが大乱戦を繰り広げる、文字通りの戦争であった。
これに勝利した後、正義超人たちを率いて巨大な悪魔将軍の像を破壊している。実際に破壊槌を振るう正義超人たちを側で揮する姿を見せており、オリンピック優勝者でもないのに正義超人軍の導的立場にあった事は、彼のの高さと、当時の正義超人軍において高い信頼を受けていた事を表している。
この戦いで悪魔超人側に与えた打撃がよほど甚大だったらしく、息子キン肉真弓の代では悪魔超人が攻めてくる事はく、そのため真弓悪魔超人について全く知識がく、真弓世代の正義超人の重鎮ハラボテ・マッスル悪魔超人について詳しいことは文献頼みだったという事態が起きている。タツノリがもたらした長い平和ゆえの知識の断絶であった。

しかし、その最期はまたも平和の中ではかった。カーテンによる防御態勢のまま、悪魔超人に背後から殺されたのだ。その状況から当然前方にも別の悪魔超人がいたはずで、これはどう考えてもプロレスでも何でもい。それでも「悪魔超人に殺された」という事になってしまい、タツノリのデーモン・ウゥームに封じられ、苦しめられ続けている。
死後に墓場若さを保ったままのサダハルと再会し、互いの人生についてり合うという事はわなかったのである。

このように、プロレスにおいてチャンピオンの座に就くこともく、苦難に満ちた生涯を送った人物だった。しかし彼が伝え残した「慈悲」の思想は孫スグルに受け継がれ、超人閻魔悪魔将軍の数億年に渡る轢を解きほぐした。この思想こそ、開祖シルバーマンがどうしても果たせなかった、人たちの新たなであった。
彼は最強英雄ではかったが、人史において決して欠かす事のできない賢人だったのである。

戦闘能力

幾度も命を狙われつつ、実で退けていることから、戦士としての実は決して低くはい。プロレスばかりでく、武器を用いた「実戦」にも長けた事は、やはり他のキャラクターにはい特徴である。
キン肉マン武器を使った対戦は一度だけあり、シシカバ・ブーに敗れている)

彼の実る上で最も有名な逸話は、「カーテン」を編み出した事であろう。これはキン肉族の祖先・シルバーマンが用いた防御法パーフェクトディフェンダーを模した防御態勢で、一族の伝統の技となって受け継がれた。
サダハルは攻撃のマッスル・スパークを、タツノリは防御のカーテンを開発したと思えば、タツノリの功績もまたサダハルに劣るものではいと言えよう。
タツノリとサダハルは仲がいいから実現しないと思うけど、二人が戦ったらどっちが強いの?

実は確認できる中では時系列キン肉バスターを使用した最古の人物である。(サダハルも使用できる)
だが彼やサダハルキン肉バスター開発者とは言われていないので、彼以前のキン肉族かが(あるいはシルバーマンが)開発したものと考えられる。

また、サダハル完成させた三大奥マッスル・スパークを自分に合った形に変化させている。
を落として安定性を高めたと言える技であり、最強ではく最良の技をめたと考えられるだろう。

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