ホエールキャプチャとは (ホエールキャプチャとは) [単語記事]

白鯨のように

大きな獲物を
また逃してしまう
そんな役柄ばかり
務めてきた君よ

真逆の立場を与えよう
取り囲まれて
追い詰められる側だ

相手に食らいつき
海へと引きずり込め
それが今日の仕事だ

JRA「名馬の肖像」ホエールキャプチャ

ホエールキャプチャとは、2008年産の日本の競走馬、繁殖牝馬である。

概要

新馬戦ではジョー＼ｱｯｶﾘ～ﾝ／アカリンに敗れ2着に終わるが、続く未勝利で勝ち上がりを決める。三戦目の芙蓉ステークスでは後の三冠馬オルフェーヴルを相手に逃げ切りを演じ、一躍牝馬戦線の有力馬にのし上がる。
次走ファンタジーステークスでは出遅れをぶちかまし、それでも激しく追い込んで3着に食いこむ。そして迎えた阪神ジュベナイルフィリーズでは、中団から進出し差す競馬で勝負するが、レーヴディソールの次元が違う瞬発力の前に敗れ2着に終わった。

クラシックに向けて2月のクイーンカップから復帰しここを快勝。阪神ジュベナイルフィリーズで負かした評判馬ダンスファンタジアとの勝負付けを完全に終え、後は本番でレーヴディソールを負かすのみ…だったのだが、レーヴディソールが骨折し離脱となってしまい、彼女は押し出される形で本命に押し出された。
これが良くなかったのか、桜花賞では外を回して追い込むがポジションが後ろすぎ、先に鋭く抜け出したマルセリーナを捉えられず2着、オークスではマルセリーナは負かしたが、距離不安からだろうが大事に乗りすぎたのがいけなかったか前をゆくピュアブリーゼと勝ち馬エリンコートを捉えられず3着と春は不完全燃焼に終わってしまった。

秋はローズステークスから始動。春の反省を踏まえ、積極的な先行策で挑みマルセリーナとエリンコートの両クラシック馬を撃破し重賞2勝目。
秋華賞に堂々の一番人気で乗り込むが、より積極的に行ったアヴェンチュラ、キョウワジャンヌに敗れ3着。結局牝馬クラシックでは不発に終わってしまった。
ならば古馬との対決で価値を示す！と乗り込んだエリザベス女王杯では二番手からの競馬で押し切ろうと積極的に行くが、スノーフェアリーの超常の豪脚に屈すのみならず、アヴェンチュラとアパパネにも抜かれ4着。GⅠには届かないのか…と失意のまま休養に入った。

古馬初戦は中山牝馬ステークスであったが、休み明けで+14キロが応えたか5着に敗れた。しかしその次走、ヴィクトリアマイルでは好位につけ内から鋭く抜け出し、アパパネやマルセリーナ、ドナウブルーを余裕の手応えで抑え込みGⅠ制覇を達成した。
レーヴディソールは引退、アヴェンチュラは重篤な骨折で復帰未定の今、この世代の牝馬エースは紛れもなく彼女である。今後の活躍に期待。

…と思われたが、宝塚記念で惨敗した後は牝馬相手でも連敗、クロフネ産駒ということからダートに活路を見出そうとするもやはり惨敗。

5歳に入っても現役を続行するも始動戦の阪神牝馬Sを惨敗。もう終わったかに見えたもののヴィクトリアマイルでは全盛期を思わせる勢いで突っ込むも、なんとしても今度こそGⅠを獲るという執念で根性を爆発させたヴィルシーナにはわずかに及ばず2着に終わった。札幌記念を惨敗したが、秋の府中牝馬Sを快勝。エリザベス女王杯6着でこの年のレースを終える。

現役続行。あれー？これだけの血統と実績を残しているなら普通は繁殖入りするのに…。一応個人馬主なので走らせるのは自由である。
そんなふうに考えていた人たちをあざ笑うかのように東京新聞杯を勝利、ヴィクトリアマイル4着、安田記念惨敗、札幌記念3着、府中牝馬ステークス3着、エリザベス女王杯惨敗、阪神カップ5着と、途中惨敗を挟みながらも入着を繰り返し、小金を稼いだ。

現役続行。あれー？？と思ったら阪神牝馬S9着のあと脚部不安が見つかり、引退。ギリギリ繁殖シーズンに間に合い、かつて芙蓉ステークスで負かしたオルフェーヴルと交配した。生まれた仔馬は1億7000千万で落札された。この馬の活躍は・・・産駒成績の欄を見よう。

まだ繁殖生活は始まったばかりなので、彼女のように息が長い活躍ができる産駒が生まれることを期待したい。