精神コマンドとは、「スーパーロボット大戦シリーズ」に登場する戦闘システムである。
概要
ギリギリのダメージで立ち上がる、 熱い友情や信頼で強くなるなどの「ヒーローの特権」をシステム化したものが精神コマンドである。
命中率やダメージなど、戦闘に関する能力を高めるものや、回復系のものなど、様々な種類がある。基本的に一人6種類習得する。
「必中」や「集中」のような、1ターン継続する有利な効果を得るタイプと、「熱血」や「ひらめき」のような、1回限りの有利な効果を得るタイプ、「根性」「信頼」のような、即時効果が発動し、何度でも繰り返し使えるタイプに分類される。
パイロットが覚える精神コマンドは原作のキャラクターのイメージに沿ったものが半分、実用性に沿ったものが半分で、キャラの性格をゲームシステムに取り込んだ実にスーパーロボット大戦らしいシステムと言える。基本的にシナリオにおいては、イベントの演出用に使われたりするが、一部作品では予想外の拾われ方をすることもある。
プレイヤーはほぼ任意のタイミングで使えるのに対し、CPUはイベント発生時しか使用しないため、精神コマンドを縛らない限りは物凄く有利になる(スーパーロボット大戦XOを除く)。
コマンドを使うには各コマンドごとに定められた精神ポイント(SP)が必要だが、「スーパーロボット大戦OG」からは同じコマンドでもキャラごとに消費ポイントに違いが設定されている作品もある。
小隊システムやツインユニット(パートナーユニット)など、複数ユニットが1部隊として行動する作品の場合は、1人(主に自分)だけに効果があるものと隊全員が恩恵を得られるものとが混在する。
「スーパーロボット大戦NEO」及び「スーパーロボット大戦Operation Extend」は仕様が大幅に異なる。「無限のフロンティア」はRPG形式のゲームのため、精神コマンドもいわゆる支援魔法のように使用する。同様にラインディフェンスシステムのソーシャルゲーム「スーパーロボット大戦X-Ω」でも仕様が異なり、各キャラクター1戦闘1回しか使用できず、効果も大きく異なる。これらの作品では精神コマンドの効果も従来作品とは大きく異なっているので注意が必要。
1作品に出てくる精神コマンドは40~60種類程度。シリーズによって使えるコマンドは様々である。一度きりしか登場しなかった幻のようなコマンドもある。
特に先述の、従来のSRPGではない特殊な作品では特に一風変わった精神コマンドが多く、例えば「無限のフロンティア」における「両断[1]」や「切り札[2]」、「スーパーロボット大戦X-Ω」における「凶悪[3]」「浪漫[4]」などはキャラクター付けの極致の精神コマンドと言える。
精神コマンド一覧
命中率系
- 集中(自分・1ターン)・・・1ターンの間、命中率と回避率が30%ずつ(一部シリーズ50%)アップする。
- 必中(自分・1ターン)・・・敵への命中率が100%になり、命中率の低い武器でも必ず当たる(「ひらめき」優先)。相手の回避系特殊能力(切り払い・分身など)も無効化する。『OE』では命中率増加となっている。
- 感応(指定・1ターン)・・・味方の1人に「必中」の効果を与える。
- ひらめき(自分・1回)・・・敵からの命中率が0%になり、一度だけ攻撃を完全に回避する。スパロボOEでは回避率増加となっている。
- 先見(指定・1ターン)・・・味方の1人に「ひらめき」の効果を与える。
- かく乱(敵・1ターン)・・・敵全員の命中率が半分になる(例:80%→40%、「必中」優先)。
- 予測(敵・1ターン)・・・敵全員の回避率が半分になる。
ダメージ系
防御系
獲得増加系
- 幸運(自分・1回)・・・獲得資金が2倍になる(「努力」のない一部シリーズでは経験値も2倍)。
- 祝福(指定・1回)・・・味方の1人に「幸運」の効果を与える。
- 努力(自分・1回)・・・獲得経験値が2倍になる。
- 応援(指定・1回)・・・味方の1人に「努力」の効果を与える。
- 修行(自分・1回)・・・獲得PPが2倍になる。
- 伝授(指定・1回)・・・味方の1人に「修行」の効果を与える。
回復系
気力系
- 気合(自分・1回)・・・気力+10(一部シリーズでは気力+15)。
- 気迫(自分・1回)・・・気力+30。
- 激励(味方・1回)・・・味方の気力を上げる。対象範囲が作品によって大きく異なるため、精神コマンドの中でも特に作品ごとでの印象が変わってくる。
- 大激励 / 鼓舞(全体・1回)・・・全味方の気力を5~10上げる(作品によって値は異なる)。
- 脱力(敵・1回)・・・指定した敵の気力を-10(一部シリーズでは周囲)。
- 戦慄(敵・1回)・・・敵全体の気力を-5~-10(作品によって値は異なる)。作品によっては技量で上回っていないと通用しない。
行動系
複合系
- 奇跡(自分・1回)・・・一番最初に作られた複合コマンド。一度に「魂」「必中」「ひらめき」「加速」「幸運」「努力」「ド根性」「気合(2,3回分)」がかかる。しかし最近の通常作品ではほぼ登場せず、下記の「愛」にその立場を譲っている。
- 愛【現】(自分・1回)・・・「R」以降の「愛」。一度に「熱血」「必中」「ひらめき」「加速」「幸運」「努力」「気合」がかかる。
- 奇襲(自分・1回)・・・一度に「熱血」「加速」「必中」「ひらめき」がかかる。
- 強襲(自分・1回)・・・一度に「加速」「突撃」「直撃」がかかる。
- 見切り / 直感(自分・1回)・・・一度に「必中」と「ひらめき」がかかる。「第3次α」以降では名称が変更された。
- 勇気・・・(自分・1回)・・・一度に「熱血」「必中」「不屈」「加速」「直撃」「気合」がかかる。名前と効果の由来は「α」シリーズなどで「勇者王ガオガイガー」の獅子王凱が取得した精神コマンドの一覧が元となっている。
- 希望(指定・1回)・・・指定した小隊全員に「気合」「ド根性」「幸運」「努力」の効果を与える。「V」では単体になり、「気合」「ド根性」効果が変更、「HP50%回復」「対象の状態異常解除」効果となった。
- 捨て身(自分・1回)・・・敵へのダメージ3倍。命中率・クリティカル率100%。ただし、1ターンの間、回避率0%。
その他
余談
関連動画
※「スパロボ」本編に関してはOGシリーズのみ貼って下さい。
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関連項目
脚注
- *自身が敵のBLOCKを無視して攻撃できる
- *複合精神コマンド。効果は出演作品ごとに変化する
- *自身が一定時間、攻撃力とクリティカル率がアップし、敵のバリアを無視する
- *自身のクリティカル率が特大上昇し、敵のバリアを無視する