( ◜◡̅)っ✂╰⋃╯とは (チョキンとは) [単語記事]

( ◜◡̅)っ✂╰⋃╯とは、╰⋃╯の形状をした物体をチョン切る顔文字表現である。

概要

……と書いているが、要は人間男子の去勢表現である。
聞くだけでいわゆるタマヒュンものであるが、これが現実でも各種神話でも結構あるので恐ろしい。

現実の去勢

日本ではなじみがないが、現実に去勢された例として知識としてまず思い浮かぶのが「宦官」であろう。去勢された男性官吏である。

古来より中国では宦官が後宮の管理を任されることが慣わしであり、オスマン帝国のハーレム（後宮）でも「黒人宦官長」や「白人宦官長」などの役職があったと記録されている。

また、かつての中国には宮刑（腐刑）という去勢の刑罰が存在した。司馬遷が死刑か宮刑かの選択を迫られたとき、宮刑を選び『史記』を残したことは有名である。

王や皇帝に仕える宦官は、宗教的な神官が変化したものと言われている。

神話・伝説内の去勢

神話や伝説の中にも去勢した話が存在する。正直引くほど例が多い。

ギリシャ神話では天の神格ウラノスが、地の神格ガイアによってそそのかされた自分の息子クロノスによって、そのちんちんを金剛（火打石の説もある）の鎌によって切られ、主神の座を奪われている。

フリギア神話起源でギリシャ神話にも影響を与えたものに、アッティスの物語がある。両性具有で力あるアグティスティス神が、オリュンポスの神々に恐れられ、ディオニュソスによってその男根を木にくくられ、去勢された。去勢されたアグティスティスは大地母神キュベレーとなった。その去勢された╰⋃╯から美男子アッティスが生まれた。キュベレーは息子であるアッティスに恋をして熱愛するが、彼は王女と結婚することになり、嫉妬に狂ったキュベレーは、彼と王女の結婚式に彼を発狂させ、彼は自ら( ◜◡‾)っ✂╰⋃╯した。それを見た王女の父である王も、キュベレーにならい自ら去勢した。さらに、キュベレーの熱狂的な信仰者はアッティスや王にならい、自ら完全去勢し、女装して社会的に「女」として認められたという。

また、ヒッタイト神話（鉄器文明を生み出したヒッタイト人の神話）でも、クマルビがアヌ神より主神の座を奪う際に、アヌ神のちんちんに噛み付いてそれをちぎっている（ただしクマルビはアヌ神の精子を飲んでしまう）。

また、エジプト神話ではオシリスが弟セトによってバラバラに解体され、その後オシリスは肉体を集められて復活したものの、ちんちんだけが見つからずちん無しになってしまった。

古代キリスト教最大の神学者オリゲネスは、自ら完全去勢したという伝説がある。

概念・創作・嗜好としての去勢

エディプス・コンプレックスは、父親が母親にくっつきすぎている幼い息子に「去勢するぞ！」と脅す、または幼い息子が父親に去勢される不安を感じたときに生じるもの、とされる。

現代では、アメリカの都市伝説で幼い姉が幼い弟へのオシオキとしてちんちんを切ってしまう話、ある売春宿の常備コンドームが宿泊客の男性を去勢していく洋画『キラーコンドーム』（1996年）、歯のついた女性器を持つ女性主人公が、男性たちを去勢していく洋画『女性鬼』（2008年）が挙げられる。

現実の去勢ではないが、男性が女性に去勢されるイメージを抱いたり、女性に男性のキンタマを蹴っていただいたり、キンタマをグリグリ踏んでいただくことなど、準去勢的な行為に悦びを感じる性癖も存在する。

このように、去勢はじっさいの行為より、神話的・伝説的・心理学的テーマとして繰り返し何度も語られている。少なくとも神話内のそれは比喩であり、先進諸国では去勢という刑罰は存在しないので、安心されたし。

猟奇犯罪としての去勢

ただし、猟奇犯罪として行われた例はしっかり存在する。

この手のものとして日本で最も有名なのは、「阿部定事件」であろう。昭和11（1936）年5月18日、うなぎ屋の女中であった阿部定（あべ・さだ）が、情夫となっていた主人の石田吉蔵を殺害した上、性器を切り取った事件である。20日に定は逮捕されたが、その猟奇性と現在でいう「ヤンデレ」ぶりに世間は震撼した。
裁判では精神鑑定で異常が見出されたため、懲役６年の判決が下った。ただし服役中模範囚であったことや、途中昭和16（1941）年に皇紀 2600年を祝う「紀元二千六百年記念事業」で発せられた特赦で釈放されている。

なお定はその後、起こした事件が事件だけに偽名を使うなどして表舞台から姿を消し、一度だけドキュメンタリー映画に出た後、昭和49（1974）年頃に突如として失踪した。依然として生死不明であるが、明治38（1905）年生まれという点から見てまず生きていないのは確かである（生きていれば110歳を超えている）。

この他、模倣犯かどうかは定かでないが、戦後にも同様の事件が起こっている。

この辺りは生々しい部分も多いので、Wikipediaの当該記事で各自ご覧頂きたい。