あるアサシンの物語とは、MMORPG・ラグナロクオンラインのファンサイトで創作された二次創作物語である。
概要
初出は2003年4月27日、掲示板サイト「にゅ缶(現・MMOBBS)」の「激しく忍者スレ」にて投稿されたAA作品。
前置きを含めると50レスに渡る作品であるが、その感動的な内容からBGMを付け加えたFlashが製作されるまでに至る。
そのフラッシュはニコニコ動画やYoutube等の動画サイトが出来た今は動画として転載されている。
期待に胸を膨らませてROをやり始めたある新規プレイヤーが、「忍者」を名乗る謎の先輩プレイヤーに道を訪ねるところから物語は始まる。
背景
現在のROとは大きく背景が異なる部分が多々あるので、当時の背景を紹介する。
またROを良く知らない人のための用語解説も兼ねる。
2003年4月(作品の製作期間を考慮すると、もう少し前)はRO有料サービススタート後まもない時期で、最初の大規模バランス改変パッチであった「コモドパッチ」もまだであった。
- トリプル クリティカル ジュル
- 「ソルジャースケルトンカード」を3枚(スロットいっぱい)挿した武器、「ジュル」のこと。略してTCJと言う事もある。
- ジュルを含むカタール系と言う武器はアサシン専用の武器で、それ自体に「クリティカル発生率が2倍になる」と言う特性がある。
そしてソルジャースケルトンカードの効果は「クリティカル率+9」であり、これによって劇的にクリティカル率が上昇する。
ある程度ステータスのLUK(クリティカル率を上昇させる効果もある)を振ったり、その他のクリティカル率増加効果を加えると、クリティカル率を100以上にする事も出来た。
ROにおけるクリティカルもいわゆる会心の一撃と言うものだが、相手の防御力無視に加えて攻撃が必中と言う特性も持っていたため、クリティカルが出せるならば後はある程度の威力(STR)がありさえすればどんな敵にも安定してダメージを与える事が出来る。
- 当時は高難度上級ダンジョンの代名詞であった「グラストヘイム」の代表的モンスター「レイドリック」を始めとした主要モンスターのDEF(防御力)が現在と比べると異常なまでに高く、通常の攻撃では殆どダメージを与える事が出来なかった。そのためグラストヘイムで戦えるのはクリティカルか鷹か魔法かと言われた程であった。(鷹=ハンター職のオプション攻撃。固定ダメージのためDEFを無視する)
ただし全ては「トリプルクリティカルジュル」を手に入れていればの話。
当時は防具の精練が非常に手間(金)のかかるものであり、一部のベテランプレイヤー以外は防具は申し訳程度にしか精練せず、敵の攻撃を受けて耐えるのではなく、AGI(素早さに相当するステータス)に振って回避するというスタイルを取る事が殆どであった。アサシンは職業の特性として回避率が非常に高くなるため、そういう点からも都合の良い職業であったため職業の人口はかなり多かった。
アサシンには、両手でセットになっている「カタール」を使うのではなく、左右に別々の武器を持ち組み合わせて戦う「二刀」と言うスタイルも存在したが、当時はまだその有用性が広まっておらず、また二刀では先述の様に異常な高DEFのモンスターに対抗するには不都合があったため、アサシンになったプレイヤー全てがクリアサを目指したと言っても過言ではなかった。当然ソルジャースケルトンカードは超人気アイテムとなり、プレイヤー間での取引価格もあっという間に高騰。一般層にとっては「お金を溜めて買う」には中々手が届かない代物になってしまった。
- そういった事情から、トリプルクリティカルジュルはアサシンの基本装備であると同時に、持っていること自体がステータスになるほどの花形装備でもあった。(今では敵DEFの緩和、クリティカル以外のスタイルの確立、クリティカル装備の充実などもあり、ソルジャースケルトンカードもちょっと小遣いを溜めれば買える程度の代物になってしまったが・・・)
- カード
- レアアイテムの1種。「ポリン」と言うモンスターからは「ポリンカード」が得られると言ったように、持ち主のモンスターの名前を冠し、モンスターの力を象徴するかのような効果を持つ物が多い。(アンドレ・デニール・ピエーロ→全て「アンドレカード」等例外もある)
新しく実装された一部のモンスター以外は基本的に全てのモンスターが自分のカードを持っており、それらの全て(ごく一部の時期の低級モンスターを除く)が1/5000と言う極めて低い確率でのみ出現するレアアイテムであったが、上記のソルジャースケルトンカードのように極めて有効な効果を持ちながら複数集めるのが前提になっている物などもあり、ものによってはとてつもない値段が付くほどの高額レアアイテムになる事もあった。
- アラーム
- グラストヘイムと同時期に実装された上級ダンジョンの一つ「アルデバラン時計塔」に登場するモンスター。
「クリップ」と言う、当時は唯一であったカードを装着する事が出来るアクセサリーをドロップする初めての一般モンスターであり、これを倒そうと試みるプレイヤーは多かったが、DEFこそレイドリックのような異常な値ではなかったものの高いステータスに加え範囲攻撃を持つなど、一般モンスターであるにも関わらず人によっては「下手なMVPボスモンスターよりも強い」とまで言われる事もあるほどの強さを誇っていた。
(MVPボス=倒された際にMVPとなったプレイヤーを選出するシステムが付けられた、「ボス」と明確に設定されているごく一部のモンスター。当然他より桁違いに強い)
- 忍者
- 当時のアサシンの俗称。
由来はアサシンがハイディング(地面の中に身を隠すスキル。シーフ時代に覚える)、クローキング(壁に接している時にのみ使える、姿を隠したまま移動出来るスキル)などと言った隠密行動系のスキルを覚える事による。
現在はクローキングはLv3から壁に接していなくても使えるように仕様変更が入っている他、そもそも「忍者」と言う名前の別の職業が正式に実装されている。
- 癌砲
- ROの日本代理店兼日本サーバー運営会社のガンホー・オンライン・エンターテイメントの事。癌呆、癌崩などと言う字を当てられる事も。
当時蔓延していたBOTなどの不正行為を働くプレイヤーに対しての処罰が全く追いついておらず、ユーザーからは「癒着してわざと対処していないんだろう」と言ったような目で見られてしまうほど不評な運営であった。
(「糞会社」と検索すると、現在google・BIGLOBE・livedoor・MSNサーチではガンホーのHPがトップに来るようになっている。以前はYahoo!以外の殆ど全てでトップに来ていた)
- 効率
- 経験値を単位時間当たりにどれだけ多く稼げるかの指標。
ROはゲームなので例え足踏みしていようがそれが楽しいのであれば正しいプレイであると言える・・・はずなのだが、ゲームにどっぷり漬かっていくと早くレベルを上げる事それ自体が目的になってしまい、レベルが上がるのが遅ければ苦痛、レベルを上げるためならば他を犠牲にする・・・と言ったプレイヤーも出てくる。
この効率のために他人に迷惑をかけるまでに至ったプレイヤーが俗に言う「効率厨」である。
関連項目