かわいいは正義とは (カワイイハセイギとは) [単語記事]

かわいいは正義（-せいぎ）とは、漫画「苺ましまろ」のキャッチコピーである。第一巻の帯に「かわいいは正義」とデカデカと書かれていた。

概要

このキャッチコピーは、よつばスタジオの社長であり出版デザイナーでもある里見英樹の手によるものである。

苺ましまろのアニメ化やゲーム化の時にも使われて、多くのロリコンが釣られた多くの人に印象づけた。

そこから2ちゃんねるを始めインターネットのいろんなところでも使われる定型文と化した。

ちなみに苺ましまろのアニメ版のオープニングテーマでは「可愛いなんてそんなこと言っちゃ駄目です♪」というやや矛盾した歌詞になっている。

考察～かわいくないなら正義じゃないのか？～

結論から言うと、それは違うと思います。

第一に、この文は「かわいいは正義」であって「かわいい＝正義」ではないです。
もし「＝」なら成立したかもしれませんが、「＝」だとしたら、文の前後を入れ替えても成立しなければなりません。
「正義はかわいい」では成り立たないので、この文の「は」は「＝」ではないと言えます。
恐らく、この文は「仲良き事は美しきかな」や「鋼の兜は重い」などと同じ、「∈」(属する)文！　……だと思います。

例えば「鋼の兜は重い」なら「鋼の兜じゃないなら重くない」？　そんな訳ありません。
鋼でも兜でもなくても重い物はいっぱいあります。
兜の例なら、正しくは「重くないなら(とりあえず)鋼の兜ではない」ですね。
それでは「正義じゃないならかわいくない」？
実はそれも違います。

最初の文を見てください。「正義」とされているのは、「かわいい」であって、
「かわいい子」や「かわいい物」ではありません。
「仲良き事は美しきかな」で「美しい」とされているのが、あくまで「仲良き“事”」な様に、
ジャスティスなのは、あくまで「かわいい」という要素そのもの。
なのに後の文では、「かわいいという要素が付属していない“物”」が主役になってしまっています。
兜の例なら、「鋼の兜は重い」に対して「重くないなら鋼の兜を装備していない」と言う様な物。
「仲良き事は美しきかな」と言ったからって、仮に醜悪な宇宙生物達が仲良くしているのを見て、
その光景自体を「美しい」と感じるとは限りませんし、逆に、誰とも仲良くしていなくても美しい“物”は在ります。