きりたんぽとは、秋田県の郷土料理である。漢字では切蒲英や切短穂と表記される。
きりたんぽは、炊いた米(うるち米)をすり鉢に入れて半分ほど潰し、杉や竹の太い串に巻きつけて炭火で焼いたたんぽ(たんぽ餅)を、鍋に入れるために串から外して切り分けたものである。きりたんぽを入れた鍋はきりたんぽ鍋、味噌を塗って焼いたたんぽは味噌たんぽ(味噌焼きたんぽ)と呼ばれる。
主に秋田県内陸北部(大館・鹿角地域)に伝わる家庭料理・郷土料理だが、現在では秋田県内全域に広く伝わり、全国的な知名度も高い。新米を収穫した秋から寒さの厳しい冬にかけてが旬といえる料理。
たんぽの名の由来には諸説あり、ガマ(蒲)の穂に似ていることから短穂(たんぽ)と呼んだ説や、稽古用の短穂(たんぽ)槍に似ているからという説がある。
たんぽは、炊いた米をすり鉢やボウルに入れてほどよく潰し、太めの串や割っていない割り箸に巻きつけて囲炉裏やオーブントースターで焼き色がつくまで焼く。きりたんぽ鍋は、鶏ガラスープをベースに醤油などで味を調え、地鶏、ゴボウ、マイタケ、ネギ、セリなどと一緒に、斜めに2~3個に切り分けて食べやすくしたたんぽ(きりたんぽ)を入れて煮る。
秋田県の郷土料理には、きりたんぽと同じように潰した米を丸めて作るだまこもちがあり、きりたんぽより餅らしい食感が楽しめる。だまこもちはきりたんぽとセットで販売されていることもあり、きりたんぽと一緒に鍋に入れても美味しい。
きりたんぽ鍋に入れる鶏肉の種類に決まりはないものの、同じ秋田県の特産品で、煮込んでも硬くなりにくい比内地鶏がオススメ。もちろん、普通の鶏肉でも美味しい。
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最終更新:2024/04/25(木) 09:00
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